《第13話》ノミカイ。
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営業部の飲み会『神田ユウ事情聴取会』仕掛け人のラビは、妙に満足そうな顔で秘書課フロアに現れた。
「いや〜最高だったさ。ユウ、全部答えてたさ」
「え?」
反応したのはリナリー。
「何それ、ずるいんだけど」
ラビはニヤニヤしながら続ける。
「付き合った時期、キスしたか、どこが好きか、柔軟剤まで全部さ」
「柔軟剤!?何それ生活情報じゃん!」
リナリーの目が一気に鋭くなる。
「それを営業部だけで独占したの?最低」
「独占って言い方やばいさ」
ラビは笑ってるが、リナリーはもう完全に火がついていた。
「うちもやる」
「何をさ」
「薫事情聴取会です!」
「やめるさそういう文化」
しかしリナリーは止まらない。
「だってずるいでしょ?営業部だけ神田さんのプライベート引き出してるの。秘書課も平等に知る権利ある!」
「権利とかじゃないさ」
そこにちょうど通りかかった別の秘書が興味津々で覗き込む。
「何それ楽しそうじゃないですか?」
「でしょ!」
リナリーが一気に勢いづく。
「薫を囲って、全部聞きます。恋愛観、デート内容、同棲情報、あと柔軟剤!」
「また柔軟剤出てきたさ」
ラビが頭を抱える。
「それもう生活監査会さ」
そこに社長室から戻ってきた薫が話しかける。
「何の話してるの?」
リナリーはニコリと笑い、
「事情聴取、第二会場開催します!」
「何それ」
変な名前に笑う薫。
「参加者は薫と私と、行きたい人いるー?」
その場で秘書課数名に声をかけるとちらほら手が上がる。
ラビはその様子を見てため息をつく。
「営業部のせいで秘書課が暴走してるさ……」
「今日仕事終わったら飲み会ね!」
リナリーは楽しそうだった。
夜。
秘書課の飲み会は、営業部よりも少しだけ上品な顔をして始まった。
場所は落ち着いた個室の居酒屋。
最初は普通の女子会の空気だった。
「ねえ、今日のメインテーマいっていい?」
そう言い出したのはリナリーだった。
「メインテーマ?」
「薫事情聴取会です!」
一瞬、場が止まる。
そしてすぐに全員が乗った。
「賛成」
「聞きたいこと山ほどある」
「営業部ずるい」
完全に一致団結。
テーブルの中心に座らされているのは、当の本人薫。
「え、待って待って、普通の飲み会じゃないの?」
「普通です。情報収集込みの」
即答するリナリー。
その横で別の秘書がにこにこしながら箸を置く。
「まず第一問いいですか?」
「もう始まるの!?」
「付き合ったきっかけは?」
薫が固まる。
「えっと……」
「はい、逃げ禁止です」
リナリーが優しく笑うのが一番怖い。
「先輩の結婚式あったじゃん?」
「あったわね」
「二次会で私酔ってたじゃん」
「だいぶ飲んでたものね」
「それで…」
「それで?」
「ユウを部屋にお持ち帰りして…」
「「は?」」
「……食べちゃった」
顔を隠しながらチラッと目だけ出す薫。
「「えええええええ」」
「逆?!」
「薫ちゃんが持ち帰る側?!」
「いやいきなり情報量えぐっ!」
薫は真っ赤になって俯いている。
「次!どっちから告白?」
「え、それは……」
「はい目泳いだ」
「いや泳いでないです!」
「泳いでます」
即判定。
薫は顔を赤くしながら小さく言う。
「……襲った時に。キスする直前にユウが『付き合うのか?』って聞いてくれて。付き合いたいって言いました」
「はい優勝!」
「勢いでいかない神田さん誠実!」
「好感度上がる!」
テーブルが一気に沸く。
その時、別の秘書がニヤニヤしながら身を乗り出す。
「と、いうことはキスした?」
「えっ」
「したよね?」
「……はい」
完全に逃げ場なし。
「食べちゃったってことはもうヤることヤったのよね?」
真っ赤になった薫は持っていたグラスを勢いよく飲み干す。
「ええ。美味しくいただきました!」
やけくそになった薫は正直に答える。
勢いにのり、質問はどんどん加速する。
「どこが好きなんですか?」
「顔!顔ですよね!顔」
爆笑が起こる。
「同棲してますよね?」
「なんで知って…」
「柔軟剤何使ってます?」
「柔軟剤!?」
「この間柔軟剤ないって話してたから、同棲してんのかなって」
「あ…」
先日の会社での会話を思い出し、額を押さえる薫。
みんな笑う。
「何の調査なのこれ!」
また顔を隠した。
「じゃあ最後の質問」
なにが来るかとジトっとした視線をリナリーに送る。
「幸せ?」
一瞬キョトンとする薫。
そして本当に幸せそうな表情をして頷いた。
「うん」
その顔を見て、秘書課はみんなほんわかムードに包まれた。
「いや〜最高だったさ。ユウ、全部答えてたさ」
「え?」
反応したのはリナリー。
「何それ、ずるいんだけど」
ラビはニヤニヤしながら続ける。
「付き合った時期、キスしたか、どこが好きか、柔軟剤まで全部さ」
「柔軟剤!?何それ生活情報じゃん!」
リナリーの目が一気に鋭くなる。
「それを営業部だけで独占したの?最低」
「独占って言い方やばいさ」
ラビは笑ってるが、リナリーはもう完全に火がついていた。
「うちもやる」
「何をさ」
「薫事情聴取会です!」
「やめるさそういう文化」
しかしリナリーは止まらない。
「だってずるいでしょ?営業部だけ神田さんのプライベート引き出してるの。秘書課も平等に知る権利ある!」
「権利とかじゃないさ」
そこにちょうど通りかかった別の秘書が興味津々で覗き込む。
「何それ楽しそうじゃないですか?」
「でしょ!」
リナリーが一気に勢いづく。
「薫を囲って、全部聞きます。恋愛観、デート内容、同棲情報、あと柔軟剤!」
「また柔軟剤出てきたさ」
ラビが頭を抱える。
「それもう生活監査会さ」
そこに社長室から戻ってきた薫が話しかける。
「何の話してるの?」
リナリーはニコリと笑い、
「事情聴取、第二会場開催します!」
「何それ」
変な名前に笑う薫。
「参加者は薫と私と、行きたい人いるー?」
その場で秘書課数名に声をかけるとちらほら手が上がる。
ラビはその様子を見てため息をつく。
「営業部のせいで秘書課が暴走してるさ……」
「今日仕事終わったら飲み会ね!」
リナリーは楽しそうだった。
夜。
秘書課の飲み会は、営業部よりも少しだけ上品な顔をして始まった。
場所は落ち着いた個室の居酒屋。
最初は普通の女子会の空気だった。
「ねえ、今日のメインテーマいっていい?」
そう言い出したのはリナリーだった。
「メインテーマ?」
「薫事情聴取会です!」
一瞬、場が止まる。
そしてすぐに全員が乗った。
「賛成」
「聞きたいこと山ほどある」
「営業部ずるい」
完全に一致団結。
テーブルの中心に座らされているのは、当の本人薫。
「え、待って待って、普通の飲み会じゃないの?」
「普通です。情報収集込みの」
即答するリナリー。
その横で別の秘書がにこにこしながら箸を置く。
「まず第一問いいですか?」
「もう始まるの!?」
「付き合ったきっかけは?」
薫が固まる。
「えっと……」
「はい、逃げ禁止です」
リナリーが優しく笑うのが一番怖い。
「先輩の結婚式あったじゃん?」
「あったわね」
「二次会で私酔ってたじゃん」
「だいぶ飲んでたものね」
「それで…」
「それで?」
「ユウを部屋にお持ち帰りして…」
「「は?」」
「……食べちゃった」
顔を隠しながらチラッと目だけ出す薫。
「「えええええええ」」
「逆?!」
「薫ちゃんが持ち帰る側?!」
「いやいきなり情報量えぐっ!」
薫は真っ赤になって俯いている。
「次!どっちから告白?」
「え、それは……」
「はい目泳いだ」
「いや泳いでないです!」
「泳いでます」
即判定。
薫は顔を赤くしながら小さく言う。
「……襲った時に。キスする直前にユウが『付き合うのか?』って聞いてくれて。付き合いたいって言いました」
「はい優勝!」
「勢いでいかない神田さん誠実!」
「好感度上がる!」
テーブルが一気に沸く。
その時、別の秘書がニヤニヤしながら身を乗り出す。
「と、いうことはキスした?」
「えっ」
「したよね?」
「……はい」
完全に逃げ場なし。
「食べちゃったってことはもうヤることヤったのよね?」
真っ赤になった薫は持っていたグラスを勢いよく飲み干す。
「ええ。美味しくいただきました!」
やけくそになった薫は正直に答える。
勢いにのり、質問はどんどん加速する。
「どこが好きなんですか?」
「顔!顔ですよね!顔」
爆笑が起こる。
「同棲してますよね?」
「なんで知って…」
「柔軟剤何使ってます?」
「柔軟剤!?」
「この間柔軟剤ないって話してたから、同棲してんのかなって」
「あ…」
先日の会社での会話を思い出し、額を押さえる薫。
みんな笑う。
「何の調査なのこれ!」
また顔を隠した。
「じゃあ最後の質問」
なにが来るかとジトっとした視線をリナリーに送る。
「幸せ?」
一瞬キョトンとする薫。
そして本当に幸せそうな表情をして頷いた。
「うん」
その顔を見て、秘書課はみんなほんわかムードに包まれた。