《第8話》コウシン。
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お互いの口内を濃厚に絡み合わせていき、呼吸が苦しくなると唇を離した。
「ん…ハァ」
「飯。」
「え?」
まだキスで高揚した気持ちが抑えられない。
「お前飯係な」
ちゅっとおでこに軽く触れるだけのキスをされる。
それと同時に何のことかを理解する。
「家賃も払います」
「いらね」
「不公平になっちゃいますよ」
薫も食い下がらない。
「なら…」
と、再び薫を押し倒す。
「そんなに払いたいなら身体で払え」
ネクタイを外しながら神田が迫ってくる。
「待っ…ちょ…ユウ!」
首元に吸い付く神田を押し返す。
「なんだよ」
ぺろりと首元を舐める。
「っ…あ」
思わず反応してしまう身体。
「シャワー浴びたい」
「気にしねぇよ」
「私が気になるの」
なんとか押し戻し、チッと舌打ちをする神田をじとっと見る。
「着替えも何も無いし…」
「朝送ってく」
「うーん…」
悩ましい。朝帰りということは早起きをすることになる。
薫にとって睡眠は何よりも欲しいものだ。
悩んでいる姿を見た神田は手を上げて参ったポーズをとる。
「わーったよ。今日は何もしねえ。乗せてく」
「えっ」
「えってなんだよ。期待してんのか」
「それは…そうとも言えなくも…」
赤くなり、ゴニョゴニョと小声になる。
「どうしたいんだよ」
「一度帰ってまた来るのは、ダメでしょうか?」
申し訳なさそうに尋ねる。
帰ると言われなかったのが嬉しい神田は少し頬が緩む。
「ほら行くぞ」
車の鍵を持ち、さっさと家を出る。
それを薫は急いで追いかけていった。
薫の脳内は大忙しだった。
突然の彼氏の家での平日お泊まり。
何を持っていけばいいのか急ピッチに考える。
かと言って黙っているのも変だと思い、車内で会話をしていたが何を話したのか覚えていない。
そうこうしていると薫のマンションに着いた。
「時間かかるかもしれないので、お部屋で待っててください」
「何そんなに持ってくる気だよ」
「だってせっけんで頭洗ってる人ですよね。お風呂道具一色持ってかなきゃ」
「買えばいいだろ」
「買い物付き合ってくれるんですか」
「そんくらい」
結局急かされ、次の日のスーツと化粧ポーチと下着だけを持った。
次に向かうはドラッグストア。
「置いてかないでくださいよ?」
「そんなことしねーよ」
「ユウには前科がありますから」
ふふふと笑いながら、行きとは違いほんわかした空気になる。
「シャンプー、私使ってるのと同じのでいいです?」
「なんでもいい」
「歯ブラシも買わなきゃ」
「俺のも。新しくする」
二人で並んで日用品を選んでいることに対し、胸の中が温かくなる気がした。
歯ブラシを選ぶ彼に見惚れる。
「なんだよ」
「いや、いい時間だなって」
「そうだな。飯食って帰るか」
「そういう時間じゃなくて…」
言いかけて止めた。
お互いの解釈が不一致だった。
しかし不快ではなく、それは誰かと一緒に過ごしていることを実感する。
「私中華が食べたいです!」
どちらかが折れることも大切だよね、と言い聞かせて。
当たり前のようにカゴを持ってくれていたが、レジで当たり前のように神田が会計までしてくれる。
「私出します!」
「俺も使うんだからいいだろ別に」
スマートにカードを切っていた。
ヘアグッズだけでもライン揃えしたからいい値段になるのに、と思う。
「あの、」
神田の服の裾を引っ張る。
「ありがとうございます」
「ん」
「はわあ!お家中華!素晴らしい!」
帰りに見つけた中華料理屋で何品かテイクアウトして帰ってきた。
「お前中華好きなのか?」
「好き嫌いないんですけど、中華料理は比較的好きな部類ですね」
エビチリを頬張ると笑顔になる。
「ぷりっぷり!美味しい!」
「良かったな」
神田も薫の笑顔を見てつられる。
「はい、ユウもあーん」
と、彼の口に箸を運ぶとそれをパクリと頬張る神田。
「……ユウ、あーんとかするんだ」
「お前がやってきたんだろ」
驚いた。本当にびっくりした。
美味しさを共有したくてあーんをしたがまさか食べてくれるとは。
「ユウも甘えっ子ですか?」
「そんなわけねーよ」
「ん」
黙れと言わんばかりに、口に肉団子を放り込まれる。
それをもぐもぐと食べ終わると
「あーんもしてくれるんですね」
と笑った。
「ん…ハァ」
「飯。」
「え?」
まだキスで高揚した気持ちが抑えられない。
「お前飯係な」
ちゅっとおでこに軽く触れるだけのキスをされる。
それと同時に何のことかを理解する。
「家賃も払います」
「いらね」
「不公平になっちゃいますよ」
薫も食い下がらない。
「なら…」
と、再び薫を押し倒す。
「そんなに払いたいなら身体で払え」
ネクタイを外しながら神田が迫ってくる。
「待っ…ちょ…ユウ!」
首元に吸い付く神田を押し返す。
「なんだよ」
ぺろりと首元を舐める。
「っ…あ」
思わず反応してしまう身体。
「シャワー浴びたい」
「気にしねぇよ」
「私が気になるの」
なんとか押し戻し、チッと舌打ちをする神田をじとっと見る。
「着替えも何も無いし…」
「朝送ってく」
「うーん…」
悩ましい。朝帰りということは早起きをすることになる。
薫にとって睡眠は何よりも欲しいものだ。
悩んでいる姿を見た神田は手を上げて参ったポーズをとる。
「わーったよ。今日は何もしねえ。乗せてく」
「えっ」
「えってなんだよ。期待してんのか」
「それは…そうとも言えなくも…」
赤くなり、ゴニョゴニョと小声になる。
「どうしたいんだよ」
「一度帰ってまた来るのは、ダメでしょうか?」
申し訳なさそうに尋ねる。
帰ると言われなかったのが嬉しい神田は少し頬が緩む。
「ほら行くぞ」
車の鍵を持ち、さっさと家を出る。
それを薫は急いで追いかけていった。
薫の脳内は大忙しだった。
突然の彼氏の家での平日お泊まり。
何を持っていけばいいのか急ピッチに考える。
かと言って黙っているのも変だと思い、車内で会話をしていたが何を話したのか覚えていない。
そうこうしていると薫のマンションに着いた。
「時間かかるかもしれないので、お部屋で待っててください」
「何そんなに持ってくる気だよ」
「だってせっけんで頭洗ってる人ですよね。お風呂道具一色持ってかなきゃ」
「買えばいいだろ」
「買い物付き合ってくれるんですか」
「そんくらい」
結局急かされ、次の日のスーツと化粧ポーチと下着だけを持った。
次に向かうはドラッグストア。
「置いてかないでくださいよ?」
「そんなことしねーよ」
「ユウには前科がありますから」
ふふふと笑いながら、行きとは違いほんわかした空気になる。
「シャンプー、私使ってるのと同じのでいいです?」
「なんでもいい」
「歯ブラシも買わなきゃ」
「俺のも。新しくする」
二人で並んで日用品を選んでいることに対し、胸の中が温かくなる気がした。
歯ブラシを選ぶ彼に見惚れる。
「なんだよ」
「いや、いい時間だなって」
「そうだな。飯食って帰るか」
「そういう時間じゃなくて…」
言いかけて止めた。
お互いの解釈が不一致だった。
しかし不快ではなく、それは誰かと一緒に過ごしていることを実感する。
「私中華が食べたいです!」
どちらかが折れることも大切だよね、と言い聞かせて。
当たり前のようにカゴを持ってくれていたが、レジで当たり前のように神田が会計までしてくれる。
「私出します!」
「俺も使うんだからいいだろ別に」
スマートにカードを切っていた。
ヘアグッズだけでもライン揃えしたからいい値段になるのに、と思う。
「あの、」
神田の服の裾を引っ張る。
「ありがとうございます」
「ん」
「はわあ!お家中華!素晴らしい!」
帰りに見つけた中華料理屋で何品かテイクアウトして帰ってきた。
「お前中華好きなのか?」
「好き嫌いないんですけど、中華料理は比較的好きな部類ですね」
エビチリを頬張ると笑顔になる。
「ぷりっぷり!美味しい!」
「良かったな」
神田も薫の笑顔を見てつられる。
「はい、ユウもあーん」
と、彼の口に箸を運ぶとそれをパクリと頬張る神田。
「……ユウ、あーんとかするんだ」
「お前がやってきたんだろ」
驚いた。本当にびっくりした。
美味しさを共有したくてあーんをしたがまさか食べてくれるとは。
「ユウも甘えっ子ですか?」
「そんなわけねーよ」
「ん」
黙れと言わんばかりに、口に肉団子を放り込まれる。
それをもぐもぐと食べ終わると
「あーんもしてくれるんですね」
と笑った。