《第1話》オシゴト。
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午後2時。
乃蒼組合のミック社長が来社する。
いつもの通り来客室に通し、お茶出しをしていると
「今日も薫ちゃんはかわいいね。パンツスーツも新鮮でいいよ」
ジトッとミック社長を見て目を逸らす。
自分の所の社長もなんだが、この人にも目をつけられている。
「いつになったらうちに出向してくれるの?」
薫の長い髪をひと房掴み、撫でる。
「行くことはありません。では、本社の社長呼んできますのでお待ちください」
ニコッと営業スマイルで返す。
この社長が来るからパンツスーツにしたのだ。
スカートだと脚を眺められ、嫌な気分になる。
「はぁ…社長ってのはどいつもこいつも…」
ブツブツ言っているとクロス社長の登場だ。
「今日は触られなかったか?」
「また出向の話されました」
「お前は何処にもやらねーよ」
頭をポンと撫でられる。
謎の安心感に包まれ、社長と一緒に来客室に戻った。
************
無事商談がまとまりミック社長は帰っていった。
「今日は特にスケジュールありませんが、この後どうします?」
「デートでもするか?」
「中田、仕事に戻りまーす」
サラッと返し、社長をその場に置いて秘書課へ戻る。
残っていた仕事を片付けた。
薫は基本残業しない主義なのだが、今日の商談の資料を急ぎでまとめなければならず、珍しく残った。
そして、
「うげぇ…23時…」
時計を見ると23時を過ぎたところ。
同僚は既に帰っており、残るは薫だけ。
荷物をまとめてエレベーターに乗り込む。
9
8
7
6
5 チンッ
「残業仲間?」
顔を上げると
「チッ」
「神田さんも居残りですか?」
「うるせぇ」
「お昼、コーヒーありがとうございました。今度は甘いのがいいです」
「休憩時間内に買え」
「フフッ」
喧嘩腰ではあるが仲は悪くない。と思う。
…………嫌いではあるが。
元々の神田の口の悪さが目立つだけ。
ロビーに着き、帰ろうとすると
「電車か?」
「そうですけど?」
「乗ってくか?」
(!!???はい?!神田さんの!!車で?!)
驚いた顔をしていると
「駅までだよバーカ」
「バカが助手席乗ってあげますよーだ」
買い言葉に売り言葉とはこのことを言うのだろう。
まんまとのせられた。
「お願いします。…神田さんって車通勤だったんですね」
「営業も回るからな」
黒のレク〇ス。
稼いでるなーとか思いながら助手席で大人しくする。
曲は流れておらず、エンジン音だけが響き渡る。
夜の街明かりを横目に、ガラスに映る神田の顔を眺める。
(顔はいい。)
そしてふと思う。
(美男美女で車乗ってるとか絵になりすぎじゃない?)
やはり自分のことも大好きな薫であった。
会話もそこそこのうちに会社の近くの駅に到着する。
「ありがとうございました。今度コーヒー奢らせてくださいね」
「ん」
顔も合わせず出ていった。
乗せてもらった手前、見えなくなるまで見送った。
「スマートだった。会話ないけど。スマートでとても良いと思う」
独り言を言いながら、薫は人気の少なくなった駅に飲み込まれていった。
乃蒼組合のミック社長が来社する。
いつもの通り来客室に通し、お茶出しをしていると
「今日も薫ちゃんはかわいいね。パンツスーツも新鮮でいいよ」
ジトッとミック社長を見て目を逸らす。
自分の所の社長もなんだが、この人にも目をつけられている。
「いつになったらうちに出向してくれるの?」
薫の長い髪をひと房掴み、撫でる。
「行くことはありません。では、本社の社長呼んできますのでお待ちください」
ニコッと営業スマイルで返す。
この社長が来るからパンツスーツにしたのだ。
スカートだと脚を眺められ、嫌な気分になる。
「はぁ…社長ってのはどいつもこいつも…」
ブツブツ言っているとクロス社長の登場だ。
「今日は触られなかったか?」
「また出向の話されました」
「お前は何処にもやらねーよ」
頭をポンと撫でられる。
謎の安心感に包まれ、社長と一緒に来客室に戻った。
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無事商談がまとまりミック社長は帰っていった。
「今日は特にスケジュールありませんが、この後どうします?」
「デートでもするか?」
「中田、仕事に戻りまーす」
サラッと返し、社長をその場に置いて秘書課へ戻る。
残っていた仕事を片付けた。
薫は基本残業しない主義なのだが、今日の商談の資料を急ぎでまとめなければならず、珍しく残った。
そして、
「うげぇ…23時…」
時計を見ると23時を過ぎたところ。
同僚は既に帰っており、残るは薫だけ。
荷物をまとめてエレベーターに乗り込む。
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5 チンッ
「残業仲間?」
顔を上げると
「チッ」
「神田さんも居残りですか?」
「うるせぇ」
「お昼、コーヒーありがとうございました。今度は甘いのがいいです」
「休憩時間内に買え」
「フフッ」
喧嘩腰ではあるが仲は悪くない。と思う。
…………嫌いではあるが。
元々の神田の口の悪さが目立つだけ。
ロビーに着き、帰ろうとすると
「電車か?」
「そうですけど?」
「乗ってくか?」
(!!???はい?!神田さんの!!車で?!)
驚いた顔をしていると
「駅までだよバーカ」
「バカが助手席乗ってあげますよーだ」
買い言葉に売り言葉とはこのことを言うのだろう。
まんまとのせられた。
「お願いします。…神田さんって車通勤だったんですね」
「営業も回るからな」
黒のレク〇ス。
稼いでるなーとか思いながら助手席で大人しくする。
曲は流れておらず、エンジン音だけが響き渡る。
夜の街明かりを横目に、ガラスに映る神田の顔を眺める。
(顔はいい。)
そしてふと思う。
(美男美女で車乗ってるとか絵になりすぎじゃない?)
やはり自分のことも大好きな薫であった。
会話もそこそこのうちに会社の近くの駅に到着する。
「ありがとうございました。今度コーヒー奢らせてくださいね」
「ん」
顔も合わせず出ていった。
乗せてもらった手前、見えなくなるまで見送った。
「スマートだった。会話ないけど。スマートでとても良いと思う」
独り言を言いながら、薫は人気の少なくなった駅に飲み込まれていった。