《第27話》イエノミ。
お名前は?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
すっかり盛り上がったお家バーも、気づけば夜も深い時間。
空になったグラスを片付けながら、ラビが大きく伸びをする。
「……」
「……」
「……帰るの、めんどくさいさー」
神田がちらっと見る。
「帰れ」
「冷たいさ!」
ラビはソファに沈み込む。
「だってもう電車乗る気力ないさ」
アレンも時計を見る。
「確かに……もうこんな時間ですか」
そして、少し考えて。
「それなら……」
「?」
「泊めてもらうのもありじゃないですか?」
ラビがすぐ乗る。
「それいいさ!」
「え?」
薫が振り返る。
「みんなお泊まり?!」
三人が頷く。
「うん。」
「ダメ?」
「いや、ダメじゃないけど……」
薫は部屋を見る。
「本当に?」
ラビは笑う。
「雑魚寝でいいから泊めてくれさ」
アレンも申し訳なさそうに手を合わせる。
「急でごめんなさい。でも、タクシーで帰るより安全かなって」
リナリーも笑う。
「私も泊まりたいかも。薫の家、居心地いいし」
薫は少し考えて。
「……」
そして。
「じゃあ布団出すねー」
「やった!」
ラビが即答。
神田はため息。
「……」
「ユウ?」
「なんだ」
「嫌だった?」
「別に」
「じゃあいいじゃん」
「……」
神田はリビングを見る。
友人たちが楽しそうにしている。
そして隣を見る。
少し酔ってご機嫌な薫。
「……まあ、たまにはいい」
ラビがニヤッとする。
「優しいさー」
「うるせぇ」
アレンが笑う。
「神田、なんだかんだ許してくれますよね」
「こいつらだからだ」
その言葉に、リナリーが微笑む。
「はいはい」
薫はクローゼットから布団を出しながら笑う。
「じゃあ今日はお家バー改め、お泊まり会だね」
ラビが手を挙げる。
「第二部開始さ!」
「まだ飲む気ですか?」
アレンのツッコミ。
「……」
神田がラビを見る。
「水飲め」
「魔王チェック厳しいさ!」
布団を敷き終わった薫は、ぱんっと手を叩いた。
「よし、寝る準備できたー」
ラビ、アレン、リナリーがその様子を眺める。
「……」
「……」
「……」
ラビが首を傾げる。
「待つさ」
「ん?」
「さっきまであんなにふわふわしてた人とは思えない動きさ」
薫は返事をしながら、テーブルの上のグラスを回収していく。
「だって片付けないとねー」
空いた皿を重ねる。
残った料理をラップして冷蔵庫へ。
カウンターのボトルを元の位置へ戻す。
シェイカーを洗う。
グラスを種類ごとに並べる。
動きに一切の無駄がない。
アレンが感心したように呟く。
「……すごい」
「何が?」
「酔ってるとは思えない手際です」
リナリーも頷く。
「さっきまで『ユウかっこいいー』って甘えてた人と同じ人とは思えないわ」
「えへへ」
薫は笑う。
「片付けは別腹」
「意味が分からないさ」
ラビが笑う。
神田はソファに座ったまま、その様子を見ていた。
「……」
「ユウ?」
「なんだ」
「見てる」
「見てるだけだ」
「手伝わないの?」
「お前がやると思った」
「正解」
即答。
ラビが吹き出す。
「長年一緒にいる夫婦みたいな会話さ」
「……」
神田は否定しない。
薫は最後にカウンターを拭いて、満足そうに腰に手を当てる。
「完璧」
その瞬間。
ふらっ。
少しだけ足元が揺れる。
神田がすぐ立ち上がり、腕を掴む。
「危ない」
「大丈夫ー」
「大丈夫な奴は今ふらつかない」
「でも片付け終わったよ」
「そこは偉い」
ぽん、と頭を撫でる神田。
薫は嬉しそうに笑う。
「褒められた」
「子供か」
ラビが布団から顔を出す。
「……」
「何だ」
「いや」
ラビはにやっと笑う。
「ユウ、完全に女神の扱い慣れてるさ」
アレンも頷く。
「本当にそうですね」
リナリーは笑いながら布団を整える。
「でも、こういうところを見ると分かるわ」
「何がだ」
「神田が大事にしてるの」
神田は少し黙る。
そして。
「……寝ろ」
照れ隠しのように一言。
薫はその隣で、満足そうに笑った。
布団に入る準備を終えた三人がリビングで寛いでいる中、薫はそっと立ち上がった。
「お水飲むー」
「一人で大丈夫か」
神田がすぐ反応する。
「大丈夫だよー」
そう言いながらキッチンへ向かう薫。
でも、神田は少し間を置いて、結局ついて行った。
「……」
「ユウ?」
「なんだ」
「心配して来た?」
「違う」
「ふふ」
薫は笑いながらグラスを取り出す。
カチャ。
水を注ぐ音。
その後ろで神田は黙って見守っている。
「ユウ」
「なんだ」
「ちょっとだけ」
神田は一瞬意味を考える。
そして周りを見る。
リビングにはラビとアレン。
でも、二人はこちらを見ていない。
神田は小さくため息。
「……そしたら黙れよ」
「うん」
薫は素直に頷く。
そして顔を上げる。
次の瞬間。
ちゅっ。
ほんの一瞬。
触れるだけの軽いキス。
「……」
薫は嬉しそうに笑う。
「えへへ」
神田は少しだけ目を細める。
「約束通り、黙れよ」
「うん」
その時、たまたまキッチンへ向かおうとしていたリナリーが、廊下の角からその光景を目撃した。
「……」
停止。
数秒。
「……」
そっと後退。
音を立てないようにリビングへ戻る。
ラビが振り返る。
「リナリー?」
アレンも見る。
「どうしました?」
リナリーは真顔で二人を見る。
「……」
「?」
「……ちゅーしてたわ」
「は?」
ラビが固まる。
「え?」
アレンも目を丸くする。
「誰がですか?」
リナリーは小声で。
「神田と薫」
「……」
「……」
ラビとアレン、完全停止。
「え、今?」
「今」
「この状況で?」
「この状況で」
ラビが頭を抱える。
「女神……俺らいるの忘れてたさ……」
アレンも苦笑する。
「神田も、止めないんですね……」
リナリーはニヤニヤしながら頷く。
「むしろ周り確認してたわよ」
「確認?」
「『そしたら黙れよ』って」
「……」
ラビ、爆笑。
「ユウ、そこだけ冷静なの面白すぎるさ!」
アレンも笑う。
「でも……仲良いですね」
その頃キッチンでは。
何も知らない薫が水を飲みながら。
「ユウ」
「なんだ」
「もう一回……」
「寝ろ」
「えー」
「寝ろ」
リビングから聞こえる笑い声。
神田は小さくため息をついた。
空になったグラスを片付けながら、ラビが大きく伸びをする。
「……」
「……」
「……帰るの、めんどくさいさー」
神田がちらっと見る。
「帰れ」
「冷たいさ!」
ラビはソファに沈み込む。
「だってもう電車乗る気力ないさ」
アレンも時計を見る。
「確かに……もうこんな時間ですか」
そして、少し考えて。
「それなら……」
「?」
「泊めてもらうのもありじゃないですか?」
ラビがすぐ乗る。
「それいいさ!」
「え?」
薫が振り返る。
「みんなお泊まり?!」
三人が頷く。
「うん。」
「ダメ?」
「いや、ダメじゃないけど……」
薫は部屋を見る。
「本当に?」
ラビは笑う。
「雑魚寝でいいから泊めてくれさ」
アレンも申し訳なさそうに手を合わせる。
「急でごめんなさい。でも、タクシーで帰るより安全かなって」
リナリーも笑う。
「私も泊まりたいかも。薫の家、居心地いいし」
薫は少し考えて。
「……」
そして。
「じゃあ布団出すねー」
「やった!」
ラビが即答。
神田はため息。
「……」
「ユウ?」
「なんだ」
「嫌だった?」
「別に」
「じゃあいいじゃん」
「……」
神田はリビングを見る。
友人たちが楽しそうにしている。
そして隣を見る。
少し酔ってご機嫌な薫。
「……まあ、たまにはいい」
ラビがニヤッとする。
「優しいさー」
「うるせぇ」
アレンが笑う。
「神田、なんだかんだ許してくれますよね」
「こいつらだからだ」
その言葉に、リナリーが微笑む。
「はいはい」
薫はクローゼットから布団を出しながら笑う。
「じゃあ今日はお家バー改め、お泊まり会だね」
ラビが手を挙げる。
「第二部開始さ!」
「まだ飲む気ですか?」
アレンのツッコミ。
「……」
神田がラビを見る。
「水飲め」
「魔王チェック厳しいさ!」
布団を敷き終わった薫は、ぱんっと手を叩いた。
「よし、寝る準備できたー」
ラビ、アレン、リナリーがその様子を眺める。
「……」
「……」
「……」
ラビが首を傾げる。
「待つさ」
「ん?」
「さっきまであんなにふわふわしてた人とは思えない動きさ」
薫は返事をしながら、テーブルの上のグラスを回収していく。
「だって片付けないとねー」
空いた皿を重ねる。
残った料理をラップして冷蔵庫へ。
カウンターのボトルを元の位置へ戻す。
シェイカーを洗う。
グラスを種類ごとに並べる。
動きに一切の無駄がない。
アレンが感心したように呟く。
「……すごい」
「何が?」
「酔ってるとは思えない手際です」
リナリーも頷く。
「さっきまで『ユウかっこいいー』って甘えてた人と同じ人とは思えないわ」
「えへへ」
薫は笑う。
「片付けは別腹」
「意味が分からないさ」
ラビが笑う。
神田はソファに座ったまま、その様子を見ていた。
「……」
「ユウ?」
「なんだ」
「見てる」
「見てるだけだ」
「手伝わないの?」
「お前がやると思った」
「正解」
即答。
ラビが吹き出す。
「長年一緒にいる夫婦みたいな会話さ」
「……」
神田は否定しない。
薫は最後にカウンターを拭いて、満足そうに腰に手を当てる。
「完璧」
その瞬間。
ふらっ。
少しだけ足元が揺れる。
神田がすぐ立ち上がり、腕を掴む。
「危ない」
「大丈夫ー」
「大丈夫な奴は今ふらつかない」
「でも片付け終わったよ」
「そこは偉い」
ぽん、と頭を撫でる神田。
薫は嬉しそうに笑う。
「褒められた」
「子供か」
ラビが布団から顔を出す。
「……」
「何だ」
「いや」
ラビはにやっと笑う。
「ユウ、完全に女神の扱い慣れてるさ」
アレンも頷く。
「本当にそうですね」
リナリーは笑いながら布団を整える。
「でも、こういうところを見ると分かるわ」
「何がだ」
「神田が大事にしてるの」
神田は少し黙る。
そして。
「……寝ろ」
照れ隠しのように一言。
薫はその隣で、満足そうに笑った。
布団に入る準備を終えた三人がリビングで寛いでいる中、薫はそっと立ち上がった。
「お水飲むー」
「一人で大丈夫か」
神田がすぐ反応する。
「大丈夫だよー」
そう言いながらキッチンへ向かう薫。
でも、神田は少し間を置いて、結局ついて行った。
「……」
「ユウ?」
「なんだ」
「心配して来た?」
「違う」
「ふふ」
薫は笑いながらグラスを取り出す。
カチャ。
水を注ぐ音。
その後ろで神田は黙って見守っている。
「ユウ」
「なんだ」
「ちょっとだけ」
神田は一瞬意味を考える。
そして周りを見る。
リビングにはラビとアレン。
でも、二人はこちらを見ていない。
神田は小さくため息。
「……そしたら黙れよ」
「うん」
薫は素直に頷く。
そして顔を上げる。
次の瞬間。
ちゅっ。
ほんの一瞬。
触れるだけの軽いキス。
「……」
薫は嬉しそうに笑う。
「えへへ」
神田は少しだけ目を細める。
「約束通り、黙れよ」
「うん」
その時、たまたまキッチンへ向かおうとしていたリナリーが、廊下の角からその光景を目撃した。
「……」
停止。
数秒。
「……」
そっと後退。
音を立てないようにリビングへ戻る。
ラビが振り返る。
「リナリー?」
アレンも見る。
「どうしました?」
リナリーは真顔で二人を見る。
「……」
「?」
「……ちゅーしてたわ」
「は?」
ラビが固まる。
「え?」
アレンも目を丸くする。
「誰がですか?」
リナリーは小声で。
「神田と薫」
「……」
「……」
ラビとアレン、完全停止。
「え、今?」
「今」
「この状況で?」
「この状況で」
ラビが頭を抱える。
「女神……俺らいるの忘れてたさ……」
アレンも苦笑する。
「神田も、止めないんですね……」
リナリーはニヤニヤしながら頷く。
「むしろ周り確認してたわよ」
「確認?」
「『そしたら黙れよ』って」
「……」
ラビ、爆笑。
「ユウ、そこだけ冷静なの面白すぎるさ!」
アレンも笑う。
「でも……仲良いですね」
その頃キッチンでは。
何も知らない薫が水を飲みながら。
「ユウ」
「なんだ」
「もう一回……」
「寝ろ」
「えー」
「寝ろ」
リビングから聞こえる笑い声。
神田は小さくため息をついた。