《第27話》イエノミ。
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玄関のチャイムが鳴る。
薫がぱたぱたとスリッパの音を立てて向かい、ドアを開けた。
「いらっしゃーい!」
「「「お邪魔しまーす!」」」
ラビが大きな紙袋を掲げる。
「いやー、楽しみにしてたさ!」
アレンも両手いっぱいに買い物袋を持って微笑む。
「食べ物、いろいろ買ってきました」
リナリーは保冷バッグを大事そうに抱えていた。
「私、デザート担当ね」
その後ろから神田がリビングから顔を出す。
「入れ」
今日は仕事では見られない、黒いTシャツにグレーのスウェットというラフな格好。
ラビが目を丸くした。
「……ユウの私服レア!」
「仕事着しか見たことなかったもんな」
アレンも思わず頷く。
神田は面倒そうに眉をひそめる。
「服なんざ何でもいいだろ」
「いやいや、貴重なもん見たさ」
笑うラビの横で、リナリーは薫を見て目を輝かせた。
「薫、私服ラフでかわいいわね。」
オーバーサイズの胸元の空いた白いニットに薄いデニム、髪はゆるく下ろしている。
「えへへ、家だから楽な格好だよ」
「そのゆるさがかわいいのよ」
「ありがとー」
そのままみんなでキッチンへ。
「これお寿司」
「唐揚げ」
「ピザ」
「サラダ」
「おつまみも買ってきたさ」
袋から次々と料理が取り出され、ダイニングテーブルがあっという間に賑やかになっていく。
リナリーが保冷バッグを薫に渡した。
「デザート買ってきたから、冷蔵庫お願い」
「りょーかーい」
薫が受け取って冷蔵庫へ向かう。
「何買ってきたの?」
「開けてからのお楽しみ」
「気になる〜」
冷蔵庫へしまって戻ってくると、神田がテーブルを見渡した。
「……買いすぎじゃねぇか」
ラビが胸を張る。
「持ち寄りってこういうもんさ!」
「食べ切れなかったら?」
「その時はお持ち帰り!」
「最初からそのつもりか」
神田の呆れた声に、リビングは笑い声でいっぱいになった。
薫がバーカウンターの前に立ち、ワインラックから一本の白ワインを取り出す。
「さて、じゃあまず乾杯といきますか!」
「おー!」
ラビが真っ先にグラスを手に取る。
「乾杯はね、キールにしようかなと思って」
アレンが首をかしげた。
「キール?」
薫はにこっと笑って、黒い小瓶を手に取る。
「白ワインにカシスリキュールを入れたカクテルだよ」
「へぇ」
「すごく飲みやすいから、食事の最初にもぴったりなの」
神田が横から一言。
「飲みやすいって言葉ほど信用ならねぇ」
「確かに」
アレンが苦笑する。
ラビは興味津々でカウンターを覗き込んだ。
「どうやって作るんさ?」
「簡単だよ」
薫はグラスに少量のカシスリキュールを注ぎ、その上から冷えた白ワインを静かに流し込む。
赤紫色がゆっくり混ざり、深いルビー色へと変わっていく。
「混ぜすぎなくても自然に馴染むよ」
「おぉ〜」
「家でも簡単に作れるカクテルだからおすすめ」
人数分のグラスを並べ終えると、薫は最後に神田のグラスを手渡した。
「はい、ユウ」
「ああ」
ラビがニヤニヤする。
「自然すぎるさ、そのやり取り」
「毎日だからねぇ」
「毎日見たい」
「帰れ」
神田の即答に一同が笑う。
薫もくすっと笑って、自分のグラスを持ち上げた。
「じゃあ改めて」
みんながグラスを掲げる。
「今日は来てくれてありがとう!」
「「「乾杯!」」」
——カチン。
心地よいグラスの音が響き、それぞれが一口飲む。
「……おいしい!」
アレンが目を丸くする。
「白ワインだけより飲みやすいですね」
「でしょ?」
ラビも感心したように頷く。
「これ危ない酒さ。ジュースみたいに飲める」
神田は一口飲んで、
「……悪くねぇ」
と短く呟く。
薫はその一言に嬉しそうに笑った。
「ちなみにキールのカクテル言葉は『最高のめぐり逢い』だよ」
その場が一瞬静かになり、ラビが神田と薫を交互に見て、
「……一杯目から重いくらいぴったりじゃん」
「偶然じゃないよ?」
と薫がいたずらっぽく笑うと、神田は少し照れくさそうに視線を逸らしながら、もう一口キールを口に運んだ。
薫がぱたぱたとスリッパの音を立てて向かい、ドアを開けた。
「いらっしゃーい!」
「「「お邪魔しまーす!」」」
ラビが大きな紙袋を掲げる。
「いやー、楽しみにしてたさ!」
アレンも両手いっぱいに買い物袋を持って微笑む。
「食べ物、いろいろ買ってきました」
リナリーは保冷バッグを大事そうに抱えていた。
「私、デザート担当ね」
その後ろから神田がリビングから顔を出す。
「入れ」
今日は仕事では見られない、黒いTシャツにグレーのスウェットというラフな格好。
ラビが目を丸くした。
「……ユウの私服レア!」
「仕事着しか見たことなかったもんな」
アレンも思わず頷く。
神田は面倒そうに眉をひそめる。
「服なんざ何でもいいだろ」
「いやいや、貴重なもん見たさ」
笑うラビの横で、リナリーは薫を見て目を輝かせた。
「薫、私服ラフでかわいいわね。」
オーバーサイズの胸元の空いた白いニットに薄いデニム、髪はゆるく下ろしている。
「えへへ、家だから楽な格好だよ」
「そのゆるさがかわいいのよ」
「ありがとー」
そのままみんなでキッチンへ。
「これお寿司」
「唐揚げ」
「ピザ」
「サラダ」
「おつまみも買ってきたさ」
袋から次々と料理が取り出され、ダイニングテーブルがあっという間に賑やかになっていく。
リナリーが保冷バッグを薫に渡した。
「デザート買ってきたから、冷蔵庫お願い」
「りょーかーい」
薫が受け取って冷蔵庫へ向かう。
「何買ってきたの?」
「開けてからのお楽しみ」
「気になる〜」
冷蔵庫へしまって戻ってくると、神田がテーブルを見渡した。
「……買いすぎじゃねぇか」
ラビが胸を張る。
「持ち寄りってこういうもんさ!」
「食べ切れなかったら?」
「その時はお持ち帰り!」
「最初からそのつもりか」
神田の呆れた声に、リビングは笑い声でいっぱいになった。
薫がバーカウンターの前に立ち、ワインラックから一本の白ワインを取り出す。
「さて、じゃあまず乾杯といきますか!」
「おー!」
ラビが真っ先にグラスを手に取る。
「乾杯はね、キールにしようかなと思って」
アレンが首をかしげた。
「キール?」
薫はにこっと笑って、黒い小瓶を手に取る。
「白ワインにカシスリキュールを入れたカクテルだよ」
「へぇ」
「すごく飲みやすいから、食事の最初にもぴったりなの」
神田が横から一言。
「飲みやすいって言葉ほど信用ならねぇ」
「確かに」
アレンが苦笑する。
ラビは興味津々でカウンターを覗き込んだ。
「どうやって作るんさ?」
「簡単だよ」
薫はグラスに少量のカシスリキュールを注ぎ、その上から冷えた白ワインを静かに流し込む。
赤紫色がゆっくり混ざり、深いルビー色へと変わっていく。
「混ぜすぎなくても自然に馴染むよ」
「おぉ〜」
「家でも簡単に作れるカクテルだからおすすめ」
人数分のグラスを並べ終えると、薫は最後に神田のグラスを手渡した。
「はい、ユウ」
「ああ」
ラビがニヤニヤする。
「自然すぎるさ、そのやり取り」
「毎日だからねぇ」
「毎日見たい」
「帰れ」
神田の即答に一同が笑う。
薫もくすっと笑って、自分のグラスを持ち上げた。
「じゃあ改めて」
みんながグラスを掲げる。
「今日は来てくれてありがとう!」
「「「乾杯!」」」
——カチン。
心地よいグラスの音が響き、それぞれが一口飲む。
「……おいしい!」
アレンが目を丸くする。
「白ワインだけより飲みやすいですね」
「でしょ?」
ラビも感心したように頷く。
「これ危ない酒さ。ジュースみたいに飲める」
神田は一口飲んで、
「……悪くねぇ」
と短く呟く。
薫はその一言に嬉しそうに笑った。
「ちなみにキールのカクテル言葉は『最高のめぐり逢い』だよ」
その場が一瞬静かになり、ラビが神田と薫を交互に見て、
「……一杯目から重いくらいぴったりじゃん」
「偶然じゃないよ?」
と薫がいたずらっぽく笑うと、神田は少し照れくさそうに視線を逸らしながら、もう一口キールを口に運んだ。