《第27話》イエノミ。
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昼休み。
会社のラウンジでコーヒーを飲んでいると、ラビが机に肘をついてにやりと笑った。
「なあ、薫」
「ん?」
「週末さ、遊びに行ってもいい?」
思わず首をかしげる。
「……なんで?」
「お家バー」
「お家バー?」
「そうさ」
ラビは真剣な顔で頷いた。
「配信で毎回見てるけどさ、リアル体験したいんさ。あのカクテル、絶対画面越しよりうまい」
その言葉に思わず吹き出してしまう。
「おー、なるほどー」
「私も!」
隣で話を聞いていたリナリーが勢いよく手を挙げた。
「行きたい! 薫のカクテル飲んでみたい!」
「僕も興味あります」
書類をまとめながらアレンも穏やかに笑う。
「動画で見てると、お店みたいなんですよね」
三人とも期待に満ちた目でこちらを見る。
そんな顔をされると断りづらい。
「うーん……」
少し考えてから苦笑する。
「ユウにも聞いてみなきゃ」
その瞬間だった。
ラビが即答する。
「ユウ、ダメって言うさ」
「え?」
「絶対」
「そんなことないと思うけどなあ」
「いや、ある」
ラビは腕を組み、うんうんと頷く。
「絶対面倒くさがると思うさ」
「そう?」
「そう」
リナリーまで小さく頷く。
「でも、薫のお家でもあるもんね?」
「一応、二人の家だから」
そう答えると、三人は顔を見合わせた。
アレンが少し困ったように笑う。
「ちゃんと神田にも確認した方が安心ですね」
「うん」
私はスマホを見つめながら小さく笑った。
「とりあえず聞いてみよ」
その日の夜。
夕食を終え、食器を洗っている神田の隣へ歩いていく薫。
「ユウ」
「なんだ」
スポンジを動かしたまま、こちらを見る神田。
「ラビたちがね」
「……」
「週末、お家バー体験してみたいんだって」
神田の手がぴたりと止まる。
「リアルで飲んでみたいって」
静かな沈黙。
やっぱりダメかな、と少し不安になる。
「だから……遊びに来てもいい?」
神田は食器をすすぎ終え、蛇口を止めた。
タオルで手を拭きながら、少しだけ考える。
「何人だ」
「ラビとアレンとリナリー。」
「……三人か」
また少しだけ沈黙。
薫はそっと神田の顔を見上げる。
「ダメ?」
視線が合う。
しばらく薫を見つめたあと、小さく息をついた。
「持ち寄りならいい」
「えっ」
思わず目を丸くする。
「ほんと?」
「ああ」
嬉しくなって思わず神田の腕に抱きつく。
「やったぁ!」
神田は困ったように笑いながら、薫の頭をぽんと撫でた。
「ただし」
「?」
「飲みすぎるな」
「……」
少しだけ目を逸らす。
「努力します」
「努力じゃなく守れ」
くすっと笑うと、神田もほんの少しだけ口元を緩めた。
次の日、会社ラウンジ。
昼休みが終わる少し前のこと。
「あ」
ラビが薫に気づいて駆け寄ってくる。
「どうだったさ?」
「ユウに聞いてみたよ」
三人が一斉にこちらを見る。
少し焦らすように笑ってから、薫は答えた。
「遊びに来てもいいって」
一瞬、静まり返る。
そして次の瞬間
「本当さ?!」
ラビが勢いよく立ち上がった。
「やりましたね!」
アレンも珍しく嬉しそうに笑う。
「ほんと!? やったー!」
リナリーは両手を合わせてぴょんっと跳ねた。
三人とも大喜びで、見ている薫も釣られて嬉しくなってしまう。
「でもね」
そう言うと、三人はぴたりと動きを止めた。
「ただし、持ち寄りだって」
「あー、なるほど」
ラビは腕を組みながら考え込む。
「何持ってこうかな」
「私、おつまみ作っていこうかな?」
リナリーが楽しそうに言う。
「僕はチーズとか生ハムとか買っていきます」
アレンもすでにメニューを考え始めている。
ラビがふと思い出したように聞いた。
「酒もいるさ?」
私は首を横に振る。
「お酒はうちにあるから大丈夫だよ」
「さすが元バーテンダー……」
アレンが思わず感心したように呟く。
「種類すごいですもんね」
リナリーも配信を思い出して笑う。
「じゃあ俺らは食べ物担当さ!」
「うん!」
「楽しみですね。」
三人の会話がどんどん盛り上がっていく。
その様子を見ながら、薫は小さく笑った。
会社のラウンジでコーヒーを飲んでいると、ラビが机に肘をついてにやりと笑った。
「なあ、薫」
「ん?」
「週末さ、遊びに行ってもいい?」
思わず首をかしげる。
「……なんで?」
「お家バー」
「お家バー?」
「そうさ」
ラビは真剣な顔で頷いた。
「配信で毎回見てるけどさ、リアル体験したいんさ。あのカクテル、絶対画面越しよりうまい」
その言葉に思わず吹き出してしまう。
「おー、なるほどー」
「私も!」
隣で話を聞いていたリナリーが勢いよく手を挙げた。
「行きたい! 薫のカクテル飲んでみたい!」
「僕も興味あります」
書類をまとめながらアレンも穏やかに笑う。
「動画で見てると、お店みたいなんですよね」
三人とも期待に満ちた目でこちらを見る。
そんな顔をされると断りづらい。
「うーん……」
少し考えてから苦笑する。
「ユウにも聞いてみなきゃ」
その瞬間だった。
ラビが即答する。
「ユウ、ダメって言うさ」
「え?」
「絶対」
「そんなことないと思うけどなあ」
「いや、ある」
ラビは腕を組み、うんうんと頷く。
「絶対面倒くさがると思うさ」
「そう?」
「そう」
リナリーまで小さく頷く。
「でも、薫のお家でもあるもんね?」
「一応、二人の家だから」
そう答えると、三人は顔を見合わせた。
アレンが少し困ったように笑う。
「ちゃんと神田にも確認した方が安心ですね」
「うん」
私はスマホを見つめながら小さく笑った。
「とりあえず聞いてみよ」
その日の夜。
夕食を終え、食器を洗っている神田の隣へ歩いていく薫。
「ユウ」
「なんだ」
スポンジを動かしたまま、こちらを見る神田。
「ラビたちがね」
「……」
「週末、お家バー体験してみたいんだって」
神田の手がぴたりと止まる。
「リアルで飲んでみたいって」
静かな沈黙。
やっぱりダメかな、と少し不安になる。
「だから……遊びに来てもいい?」
神田は食器をすすぎ終え、蛇口を止めた。
タオルで手を拭きながら、少しだけ考える。
「何人だ」
「ラビとアレンとリナリー。」
「……三人か」
また少しだけ沈黙。
薫はそっと神田の顔を見上げる。
「ダメ?」
視線が合う。
しばらく薫を見つめたあと、小さく息をついた。
「持ち寄りならいい」
「えっ」
思わず目を丸くする。
「ほんと?」
「ああ」
嬉しくなって思わず神田の腕に抱きつく。
「やったぁ!」
神田は困ったように笑いながら、薫の頭をぽんと撫でた。
「ただし」
「?」
「飲みすぎるな」
「……」
少しだけ目を逸らす。
「努力します」
「努力じゃなく守れ」
くすっと笑うと、神田もほんの少しだけ口元を緩めた。
次の日、会社ラウンジ。
昼休みが終わる少し前のこと。
「あ」
ラビが薫に気づいて駆け寄ってくる。
「どうだったさ?」
「ユウに聞いてみたよ」
三人が一斉にこちらを見る。
少し焦らすように笑ってから、薫は答えた。
「遊びに来てもいいって」
一瞬、静まり返る。
そして次の瞬間
「本当さ?!」
ラビが勢いよく立ち上がった。
「やりましたね!」
アレンも珍しく嬉しそうに笑う。
「ほんと!? やったー!」
リナリーは両手を合わせてぴょんっと跳ねた。
三人とも大喜びで、見ている薫も釣られて嬉しくなってしまう。
「でもね」
そう言うと、三人はぴたりと動きを止めた。
「ただし、持ち寄りだって」
「あー、なるほど」
ラビは腕を組みながら考え込む。
「何持ってこうかな」
「私、おつまみ作っていこうかな?」
リナリーが楽しそうに言う。
「僕はチーズとか生ハムとか買っていきます」
アレンもすでにメニューを考え始めている。
ラビがふと思い出したように聞いた。
「酒もいるさ?」
私は首を横に振る。
「お酒はうちにあるから大丈夫だよ」
「さすが元バーテンダー……」
アレンが思わず感心したように呟く。
「種類すごいですもんね」
リナリーも配信を思い出して笑う。
「じゃあ俺らは食べ物担当さ!」
「うん!」
「楽しみですね。」
三人の会話がどんどん盛り上がっていく。
その様子を見ながら、薫は小さく笑った。