《第20話》コンシンカイ。
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縁もたけなわ。
いい頃合いになる。
「勘定しといたから気をつけて帰れよ」
「「社長、ごちそうさまです!」」
「経費だ」
そして一人、また一人と店を後にしていく。
「んー……」
薫は眠そうにしながら立ち上がる。
「大丈夫?」
リナリーが支えたが、反対側から神田がすっと手を出す。
「後は俺がやる」
「任せましたよ」
「ああ」
神田は薫の腕を掴んで立たせると、靴を履かせる。
「ほら、ちゃんとしろ」
「んー…まだ飲みたい」
「終わりだ」
車までゆっくり歩いて連れていく。
夜風が冷たくて気持ちいい。
「楽しかったねー」
「そうだな」
「焼肉嬉しいねえ」
「ああ」
「いつ行く?」
「週末」
「楽しみ」
そんな会話をしながら車に着くと、薫は大人しく助手席に乗る。
そしてシートベルトをすると、そのシートベルトをぎゅっと持ちながら目を閉じる。
「寝るのか」
「ん。眠い」
そう言ってから寝息が聞こえてくるまで時間はかからなかった。
家の駐車場。
エンジンを切ると、車内はしんと静かになった。
神田は助手席を見る。
「……」
薫はシートにもたれたまま、すぅすぅと寝息を立てている。
「着いたぞ」
肩を軽く揺すると、ゆっくりと目を開けた。
「……ん」
まだ夢の中にいるような、とろんとした瞳。
「おうち?」
「ああ」
「帰ってきたぁ……」
眠そうに笑う。
神田はシートベルトを外してやる。
「降りるぞ」
「うん……」
ゆっくり車を降り、神田に支えられながら玄関へ。
靴を脱ぐのもどこか危なっかしい。
「眠い……」
「今日は飲みすぎだ」
「うん…」
素直に頷いたあと、小さな声で言う。
「お風呂入りたい」
「今入れる」
神田が浴室へ向かおうとすると、
袖をちょん、と引かれた。
「……ユウも」
「ん?」
薫は眠そうな目のまま見上げる。
「ユウも一緒がいい」
神田は一瞬だけ黙る。
酔っていて、眠くて、不安そうに甘えてくるその表情。
「……」
小さく息をついて、
「……分かった」
その一言を聞いた瞬間、薫の表情がぱっと明るくなる。
「ほんと?」
「ああ」
「やった……」
眠そうなのに、嬉しくてたまらないという笑顔。
神田はその頭を軽く撫でた。
「ただし、のぼせる前に上がるぞ」
「うん」
「立てるか」
「……ちょっと無理」
「やっぱりな」
神田は苦笑しながら肩を貸す。
薫は安心したように寄りかかり、小さく呟いた。
「ユウいると安心する……」
「そうか」
「えへへ……」
そのまま神田に体を預けながら、薫は幸せそうに微笑み、二人はゆっくりと浴室へ向かった。
浴室には、湯気がゆっくりと立ちのぼっていた。
神田が温度を確かめる。
「熱くないな」
「うん……」
薫はまだ眠そうに目をこすっている。
「入るぞ」
「はーい」
二人で湯船に足を入れ、ゆっくり肩まで浸かる。
「あったかぁ……」
薫はほっと息をつき、そのまま神田の肩にもたれかかった。
「眠いか」
「うん……」
「寝るなよ」
「がんばる……」
そう言った数秒後には、もう目が閉じかけている。
神田は苦笑した。
「だから飲みすぎなんだ」
「楽しかったんだもん……」
「知ってる」
薫は小さく笑って、神田の腕に両手を添える。
「ユウ」
「ん?」
「一緒に入ってくれてありがと」
「一人だと危なっかしいからな」
そう言いながら薫を後ろから抱きしめる神田。
首を捻り、神田を見上げる薫。
「ね」
「なんだ」
「家帰ってきたからちゅーは?」
「しただろ」
「あれはちゅーじゃない」
「じゃあなんだ」
「…ぶつかった?」
「何言ってんだ」
そう言って笑いながら唇を合わせる。
「ん…」
角度を変えながら何度もキスを重ねていく。
いい頃合いになる。
「勘定しといたから気をつけて帰れよ」
「「社長、ごちそうさまです!」」
「経費だ」
そして一人、また一人と店を後にしていく。
「んー……」
薫は眠そうにしながら立ち上がる。
「大丈夫?」
リナリーが支えたが、反対側から神田がすっと手を出す。
「後は俺がやる」
「任せましたよ」
「ああ」
神田は薫の腕を掴んで立たせると、靴を履かせる。
「ほら、ちゃんとしろ」
「んー…まだ飲みたい」
「終わりだ」
車までゆっくり歩いて連れていく。
夜風が冷たくて気持ちいい。
「楽しかったねー」
「そうだな」
「焼肉嬉しいねえ」
「ああ」
「いつ行く?」
「週末」
「楽しみ」
そんな会話をしながら車に着くと、薫は大人しく助手席に乗る。
そしてシートベルトをすると、そのシートベルトをぎゅっと持ちながら目を閉じる。
「寝るのか」
「ん。眠い」
そう言ってから寝息が聞こえてくるまで時間はかからなかった。
家の駐車場。
エンジンを切ると、車内はしんと静かになった。
神田は助手席を見る。
「……」
薫はシートにもたれたまま、すぅすぅと寝息を立てている。
「着いたぞ」
肩を軽く揺すると、ゆっくりと目を開けた。
「……ん」
まだ夢の中にいるような、とろんとした瞳。
「おうち?」
「ああ」
「帰ってきたぁ……」
眠そうに笑う。
神田はシートベルトを外してやる。
「降りるぞ」
「うん……」
ゆっくり車を降り、神田に支えられながら玄関へ。
靴を脱ぐのもどこか危なっかしい。
「眠い……」
「今日は飲みすぎだ」
「うん…」
素直に頷いたあと、小さな声で言う。
「お風呂入りたい」
「今入れる」
神田が浴室へ向かおうとすると、
袖をちょん、と引かれた。
「……ユウも」
「ん?」
薫は眠そうな目のまま見上げる。
「ユウも一緒がいい」
神田は一瞬だけ黙る。
酔っていて、眠くて、不安そうに甘えてくるその表情。
「……」
小さく息をついて、
「……分かった」
その一言を聞いた瞬間、薫の表情がぱっと明るくなる。
「ほんと?」
「ああ」
「やった……」
眠そうなのに、嬉しくてたまらないという笑顔。
神田はその頭を軽く撫でた。
「ただし、のぼせる前に上がるぞ」
「うん」
「立てるか」
「……ちょっと無理」
「やっぱりな」
神田は苦笑しながら肩を貸す。
薫は安心したように寄りかかり、小さく呟いた。
「ユウいると安心する……」
「そうか」
「えへへ……」
そのまま神田に体を預けながら、薫は幸せそうに微笑み、二人はゆっくりと浴室へ向かった。
浴室には、湯気がゆっくりと立ちのぼっていた。
神田が温度を確かめる。
「熱くないな」
「うん……」
薫はまだ眠そうに目をこすっている。
「入るぞ」
「はーい」
二人で湯船に足を入れ、ゆっくり肩まで浸かる。
「あったかぁ……」
薫はほっと息をつき、そのまま神田の肩にもたれかかった。
「眠いか」
「うん……」
「寝るなよ」
「がんばる……」
そう言った数秒後には、もう目が閉じかけている。
神田は苦笑した。
「だから飲みすぎなんだ」
「楽しかったんだもん……」
「知ってる」
薫は小さく笑って、神田の腕に両手を添える。
「ユウ」
「ん?」
「一緒に入ってくれてありがと」
「一人だと危なっかしいからな」
そう言いながら薫を後ろから抱きしめる神田。
首を捻り、神田を見上げる薫。
「ね」
「なんだ」
「家帰ってきたからちゅーは?」
「しただろ」
「あれはちゅーじゃない」
「じゃあなんだ」
「…ぶつかった?」
「何言ってんだ」
そう言って笑いながら唇を合わせる。
「ん…」
角度を変えながら何度もキスを重ねていく。