秘密のかくれんぼ [赤井秀一]
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ー秘密のかくれんぼー
「ねぇ、ヒロインさん...僕ね、ちょっとお願いがあるんだけど」
『えっ...何なに、コナンくん?お姉さん、コナンくんのお願いなら何でも聴いちゃうよ~!』
「わぁ!ありがとうヒロインさん!あのね、それじゃあ...まずあっちの部屋に移動するね」
『は~い』
新一くんの家である工藤邸に招かれた私は、あざとくて可愛い仕草のコナンくんにメロメロになりながら手を引かれて別室へと案内されたのでした。
いつもは博士のお家に集まって皆でクイズやゲームしたりしてるけど...こっちに来るのは何年ぶりだろう。新一くんがコナンくんの姿に変わってしまってからは...暫くの間、来る事はなかったから。
いつ見ても不思議だ。この小さな天使の正体が...あのちょっと小生意気な高校生探偵なんだなぁ、と。
元の姿に戻ったら「事件がオレを呼んでいる」なんて言って飛んでいくんだろうね。...あ、今も変わんないじゃん。
『それにしても、...コナンくんったら、子供の頃の新一くんにそっくりで...ほんっっとうに可愛いね。まぁ、本人だから似てるのは当たり前なんだけど』
「えへへ。僕にすぐ絆されちゃうヒロインさんも可愛いよ」
『んえっ......ダークサイドコナンくんじゃん...ぐぅ、それはそれで...好きだけどぉ...』
「奇特だねぇ。そんな所も僕は好きだけど」
『ひぇっ...心臓に悪いよコナンくん...』
「ヒロインさんだって言ってたでしょ?まぁ、...フィフティフィフティ...ってとこかな?」
『...ぇ、』
馴染みのある、その言い回しにドキリとする。
ある日突然会えなくなってしまった彼を、思い出してしまったから。
『ね、コナンくん...』
「ほら、着いたよ。ヒロインさん、こっち来てね」
『う、うん...』
コナンくんに問い掛けようとした所で、目的の部屋に着いたようで、手を引かれるまま室内へと入っていく。更に奥へと進み、クローゼットの前まで進むと、彼は私を見上げてニコッと笑った。何か含みのある笑みに見えたけど...気のせいかなぁ。
「ヒロインさん、この中に入って。僕が戻ってきて、いいよって言うまで静かにしててね。気配も殺しててね」
『えっ、こ、このクローゼットの中...?かくれんぼでもするの...?』
「そうそう。鬼が来るかもしれないけど、...バレないように気を付けてね?」
『わ、わかった』
「ふふ、もし鬼に見付からなかったら...今日のおやつ、僕のもあげるね。ヒロインさんの好きなフルーツタルトだよ」
『見付かったら...?』
「その時は...ヒロインさんのタルトは、僕が貰うから」
私が頷いたら「頑張ってね」とクローゼットの扉がゆっくりと閉められた。
いや、コナンくんのフルーツタルトを奪う訳にはいかないよね?寧ろ私の分も食べて欲しい。何なら追加で買ってくるよ。...晩御飯入らないと困るだろうから、持って帰りやすくて日持ちする焼き菓子とかが良いかな。
取り敢えず、コナンくんのタルトを奪わない為には...私が鬼に見付かっちゃえばいい...って事よね?
良い感じのタイミングでクローゼットから出ちゃおうか。
そんな事を考えていたら、部屋の扉の開く小さな音が聴こえた。見付かっちゃえばいい、なんて考えてた筈なのに鬼役の人が入ってきたんだ...って思うと無意識に“見付かったらいけない”という考えが頭を過り、緊張感で身体が固まる。
クローゼットの隙間から僅かに見えたのは茶髪に、眼鏡の...沖矢さん、だ。
ん?まさかの沖矢さんとコナンくんと私の三人でかくれんぼしてるの??謎すぎる。
いや、まぁ、コナンくんのことだから...何か理由があるんだろうけど...。
「やれやれ、ボウヤは何を企んでいるんだ...?」
それ、私も同感です!!と心の中で激しく同意した。
沖矢さんの呟きからして、どうやらコナンくんの企み...に私達は巻き込まれているらしい。
「...仕方ない、」
沖矢さんはそう呟いて、黒ハイネックのTシャツを脱ぎ始めた。
......脱ぎ始めた?!!!!!!
えっ、ちょっ、ま、待って...そそそんな、...あっ、凄い筋肉。腹筋ヤバ。...じゃなくて!!
私、このままじゃ、着替え覗いてる変態になってしまうじゃない...?!!!どう考えてもこの状況はまずい。お巡りさん、コイツです...って突き出されてしまうのでは?
もうこのタイミングで出ないと私の人生終了してしまう、と焦っていたら...
ピッと小さな電子音の後、首元のチョーカーが外され、ベリッと...沖矢さんの顔が剥がれた。
剥がれたマスクの下から現れたのは、私の...よく見知った顔で。
もう、会いたくても会えなくなってしまった筈の人で。
今のこの状況が信じられなくて、目を思い切り見開いた。
『......っ?!!!!!』
驚きで息を飲む。その瞬間、微かに物音を立ててしまった。
彼からはこちらの様子は見えていない筈なのに、パッと振り向いた彼と...目が合った気がした。
カチャリ...と音を立ててクローゼットの扉が開けられる。
そんな、まさか、...亡くなったと聞かされていた人が、......こんなに近くにいたなんて。
「こんな所に隠れているなんて...悪い子だ」
『...っ......あ、あか、あか...あかいさ...』
「ボウヤの仕業だな?全く......こんな形で知らせる事になるとはな...」
『ほ、ほんもの...?え?夢...?あれ?沖矢さんは...?』
「本物だ。...驚かせてすまない。君の身に危険が及ぶ可能性があるから全てを話すことは出来ない。...今俺は表向きは死んだ事になっていて別人に変装して身を隠しているんだ。沖矢昴として」
『やっぱり、生きて...たんだぁ。よ、よか、良かった......っっ......道理で...っ、良い筋肉だと思ったよぉ...』
「ふふ、...君は変わらないな」
『赤井さんが変わりすぎなんですよ。全然気付きませんでした。...もし私が沖矢さんの筋肉に恋してたらどうするんですか』
「問題ない。脱げば一緒だ」
『そっ、ソウデシタネ...』
今更だけど、鍛え上げられた上半身を惜し気もなく晒して大サービスするのは...ちょっと...控えていただきたい。勿論嬉しいんですよ?や、でも、そんなまじまじと見つめる訳にはいかないし、目のやり場に困るかな~なんて。いや、見ちゃうけど。見ちゃうけどね!!!
『あっ、あのっ、...そろそろ、服を...着て欲しいな、と...』
「ん?」
『ん?じゃなくてぇっ......もうっ、ハニトラですか?!引っ掛かりますよ?!』
「ヒロイン...ほら、君の好きな大胸筋だ」
『えっ......そ、そんな事...』
「おいで、ヒロイン」
両手広げてそんな事言われたら、抗えないでしょうが!!!!
驚きが安心へと変わり、ぼやけていく視界。
涙が頬を濡らす感触。
私はフラフラと吸い寄せられるかのように、赤井さんの胸元へダイブした。
『うぅ、...赤井さん~っっ...』
別に、筋肉に負けた訳じゃないんだから。沢山心配させた分、暫くは離してあげないんだから覚悟してよね。
赤井さんが狼狽えるくらい、涙でビシャビシャにしてやるんだから...っ!
...なんて考えてたはずなのに、「君に辛い思いをさせた俺を、許さなくていい」なんて言うもんだから『許すに決まってるでしょバカぁ...っ!』って思わず声を上げてしまった。
「ねぇ、ヒロインさん...僕ね、ちょっとお願いがあるんだけど」
『えっ...何なに、コナンくん?お姉さん、コナンくんのお願いなら何でも聴いちゃうよ~!』
「わぁ!ありがとうヒロインさん!あのね、それじゃあ...まずあっちの部屋に移動するね」
『は~い』
新一くんの家である工藤邸に招かれた私は、あざとくて可愛い仕草のコナンくんにメロメロになりながら手を引かれて別室へと案内されたのでした。
いつもは博士のお家に集まって皆でクイズやゲームしたりしてるけど...こっちに来るのは何年ぶりだろう。新一くんがコナンくんの姿に変わってしまってからは...暫くの間、来る事はなかったから。
いつ見ても不思議だ。この小さな天使の正体が...あのちょっと小生意気な高校生探偵なんだなぁ、と。
元の姿に戻ったら「事件がオレを呼んでいる」なんて言って飛んでいくんだろうね。...あ、今も変わんないじゃん。
『それにしても、...コナンくんったら、子供の頃の新一くんにそっくりで...ほんっっとうに可愛いね。まぁ、本人だから似てるのは当たり前なんだけど』
「えへへ。僕にすぐ絆されちゃうヒロインさんも可愛いよ」
『んえっ......ダークサイドコナンくんじゃん...ぐぅ、それはそれで...好きだけどぉ...』
「奇特だねぇ。そんな所も僕は好きだけど」
『ひぇっ...心臓に悪いよコナンくん...』
「ヒロインさんだって言ってたでしょ?まぁ、...フィフティフィフティ...ってとこかな?」
『...ぇ、』
馴染みのある、その言い回しにドキリとする。
ある日突然会えなくなってしまった彼を、思い出してしまったから。
『ね、コナンくん...』
「ほら、着いたよ。ヒロインさん、こっち来てね」
『う、うん...』
コナンくんに問い掛けようとした所で、目的の部屋に着いたようで、手を引かれるまま室内へと入っていく。更に奥へと進み、クローゼットの前まで進むと、彼は私を見上げてニコッと笑った。何か含みのある笑みに見えたけど...気のせいかなぁ。
「ヒロインさん、この中に入って。僕が戻ってきて、いいよって言うまで静かにしててね。気配も殺しててね」
『えっ、こ、このクローゼットの中...?かくれんぼでもするの...?』
「そうそう。鬼が来るかもしれないけど、...バレないように気を付けてね?」
『わ、わかった』
「ふふ、もし鬼に見付からなかったら...今日のおやつ、僕のもあげるね。ヒロインさんの好きなフルーツタルトだよ」
『見付かったら...?』
「その時は...ヒロインさんのタルトは、僕が貰うから」
私が頷いたら「頑張ってね」とクローゼットの扉がゆっくりと閉められた。
いや、コナンくんのフルーツタルトを奪う訳にはいかないよね?寧ろ私の分も食べて欲しい。何なら追加で買ってくるよ。...晩御飯入らないと困るだろうから、持って帰りやすくて日持ちする焼き菓子とかが良いかな。
取り敢えず、コナンくんのタルトを奪わない為には...私が鬼に見付かっちゃえばいい...って事よね?
良い感じのタイミングでクローゼットから出ちゃおうか。
そんな事を考えていたら、部屋の扉の開く小さな音が聴こえた。見付かっちゃえばいい、なんて考えてた筈なのに鬼役の人が入ってきたんだ...って思うと無意識に“見付かったらいけない”という考えが頭を過り、緊張感で身体が固まる。
クローゼットの隙間から僅かに見えたのは茶髪に、眼鏡の...沖矢さん、だ。
ん?まさかの沖矢さんとコナンくんと私の三人でかくれんぼしてるの??謎すぎる。
いや、まぁ、コナンくんのことだから...何か理由があるんだろうけど...。
「やれやれ、ボウヤは何を企んでいるんだ...?」
それ、私も同感です!!と心の中で激しく同意した。
沖矢さんの呟きからして、どうやらコナンくんの企み...に私達は巻き込まれているらしい。
「...仕方ない、」
沖矢さんはそう呟いて、黒ハイネックのTシャツを脱ぎ始めた。
......脱ぎ始めた?!!!!!!
えっ、ちょっ、ま、待って...そそそんな、...あっ、凄い筋肉。腹筋ヤバ。...じゃなくて!!
私、このままじゃ、着替え覗いてる変態になってしまうじゃない...?!!!どう考えてもこの状況はまずい。お巡りさん、コイツです...って突き出されてしまうのでは?
もうこのタイミングで出ないと私の人生終了してしまう、と焦っていたら...
ピッと小さな電子音の後、首元のチョーカーが外され、ベリッと...沖矢さんの顔が剥がれた。
剥がれたマスクの下から現れたのは、私の...よく見知った顔で。
もう、会いたくても会えなくなってしまった筈の人で。
今のこの状況が信じられなくて、目を思い切り見開いた。
『......っ?!!!!!』
驚きで息を飲む。その瞬間、微かに物音を立ててしまった。
彼からはこちらの様子は見えていない筈なのに、パッと振り向いた彼と...目が合った気がした。
カチャリ...と音を立ててクローゼットの扉が開けられる。
そんな、まさか、...亡くなったと聞かされていた人が、......こんなに近くにいたなんて。
「こんな所に隠れているなんて...悪い子だ」
『...っ......あ、あか、あか...あかいさ...』
「ボウヤの仕業だな?全く......こんな形で知らせる事になるとはな...」
『ほ、ほんもの...?え?夢...?あれ?沖矢さんは...?』
「本物だ。...驚かせてすまない。君の身に危険が及ぶ可能性があるから全てを話すことは出来ない。...今俺は表向きは死んだ事になっていて別人に変装して身を隠しているんだ。沖矢昴として」
『やっぱり、生きて...たんだぁ。よ、よか、良かった......っっ......道理で...っ、良い筋肉だと思ったよぉ...』
「ふふ、...君は変わらないな」
『赤井さんが変わりすぎなんですよ。全然気付きませんでした。...もし私が沖矢さんの筋肉に恋してたらどうするんですか』
「問題ない。脱げば一緒だ」
『そっ、ソウデシタネ...』
今更だけど、鍛え上げられた上半身を惜し気もなく晒して大サービスするのは...ちょっと...控えていただきたい。勿論嬉しいんですよ?や、でも、そんなまじまじと見つめる訳にはいかないし、目のやり場に困るかな~なんて。いや、見ちゃうけど。見ちゃうけどね!!!
『あっ、あのっ、...そろそろ、服を...着て欲しいな、と...』
「ん?」
『ん?じゃなくてぇっ......もうっ、ハニトラですか?!引っ掛かりますよ?!』
「ヒロイン...ほら、君の好きな大胸筋だ」
『えっ......そ、そんな事...』
「おいで、ヒロイン」
両手広げてそんな事言われたら、抗えないでしょうが!!!!
驚きが安心へと変わり、ぼやけていく視界。
涙が頬を濡らす感触。
私はフラフラと吸い寄せられるかのように、赤井さんの胸元へダイブした。
『うぅ、...赤井さん~っっ...』
別に、筋肉に負けた訳じゃないんだから。沢山心配させた分、暫くは離してあげないんだから覚悟してよね。
赤井さんが狼狽えるくらい、涙でビシャビシャにしてやるんだから...っ!
...なんて考えてたはずなのに、「君に辛い思いをさせた俺を、許さなくていい」なんて言うもんだから『許すに決まってるでしょバカぁ...っ!』って思わず声を上げてしまった。
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