スモーキー・キス [ジン]
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ースモーキー•キスー
煙草を咥え、火を点ける。大きな背中が少し丸まる様子が、何故か少し可愛く思えてしまった。普段あんなに凶悪な目付きの男に対して可愛いだなんて、我ながらどうかしてると思う。
ゆっくりと吐き出す煙を目で追ってると...
どうしても彼の口唇から目が離せなくなる。
その気だるげな様が...妙に、艶っぽくて、ふとした仕草にドキリとする。
そんな私の視線にやっと気付いたみたいなフリをして、ジンはニヤリと口角を上げた。
最初から、気付いてたクセに。
「フッ...見惚れたか?」
『なっ、......自意識過剰なんじゃない?』
「クククッ...」
楽しげに笑う隣の銀髪野郎の肩を軽く突いて、顔を背けてやった。
腹立つ。その全部お見通しだ、みたいな顔が尚更。
「ガキ。この程度で動揺してんじゃねぇ」
『動揺なんて、してないし』
「なら、俺の目を見て言うんだな」
『...っ、』
目を見て言えだなんて、無理に決まってる。
少なくても今は。
無言を貫いてたら後ろからグイと腕を掴まれて、強制的に方向転換させられた。
「ヒロイン、」
『ちょ、ジン...』
文句を言いかけた私に、吹き掛けられる煙草の煙。
『...ッケホ、...もう、...いきなり何す、...っんん...』
「...目を逸らすな」
薄く冷たい口唇が、強引なクセに優しく私のそれに触れる。私の閉じた口唇の隙間をなぞり、侵入してきたのは、思いの外熱い舌先。
煙を纏い、苦さを含んだそれが私の舌に絡み付く。
『...ん、...っ、...にがい、』
「味覚までガキみてぇだなぁ...」
『...バカ。......その、ガキみたいな奴にこんなことするジンはどうなのよ』
「さぁな」
『...その余裕そうな態度が何かムカつく......って、あ、もうっ...!』
「一つ言えるのは......お前にこの赤は似合わねぇってことぐらいだな」
『んっ、...ちょっと...さっき塗り直したばっかなのに...』
キスで薄まり、更に指で拭われて落ちたルージュ。
折角ベルモットが塗ってくれたのに。
確かに...薔薇のようなその赤さは、慣れない色だったけど。
「どうせまた落ちる」
『え?それってどういう...っ、ちょ、...ジン?ねぇ...っん、』
再度口唇を塞がれて黙らされた私は、手を引かれるままに彼の愛車に乗せられて、彼の部屋へと連行された。
素直になれない私達だけど、文句を言いながらもお互いの体温を求めて止まない。
二人きりの時はピタリと寄り添ったまま離れないのがその証拠。
たまには素直に甘えてみようかな、なんて思うけど...やっぱり噛み付いてしまう。でも、そんな心の内もジンにはバレバレみたい。
「従順なのは夜だけか?」なんて、意地悪く言ってからかうから、『お互い様でしょ』って舌を出して返した。
今日もまたスモーキーなキスを合図に、蕩けるような夜が始まる。
翌朝、サイドテーブルの上に置いてある小さな箱に気付く。中に入ってたのは、昨日のよりも少し落ち着いた色味のルージュで...凄く、私好みの色だった。
(幾らかマシになったじゃねぇか)
(ジンって...意外とマメだよね)
(あ?)
(...良い色だね、...ありがと)
お礼を言ったら、ちょっと嬉しそうに口角を上げたジンに、くしゃりと頭を撫でられた。
ーfinー
煙草を咥え、火を点ける。大きな背中が少し丸まる様子が、何故か少し可愛く思えてしまった。普段あんなに凶悪な目付きの男に対して可愛いだなんて、我ながらどうかしてると思う。
ゆっくりと吐き出す煙を目で追ってると...
どうしても彼の口唇から目が離せなくなる。
その気だるげな様が...妙に、艶っぽくて、ふとした仕草にドキリとする。
そんな私の視線にやっと気付いたみたいなフリをして、ジンはニヤリと口角を上げた。
最初から、気付いてたクセに。
「フッ...見惚れたか?」
『なっ、......自意識過剰なんじゃない?』
「クククッ...」
楽しげに笑う隣の銀髪野郎の肩を軽く突いて、顔を背けてやった。
腹立つ。その全部お見通しだ、みたいな顔が尚更。
「ガキ。この程度で動揺してんじゃねぇ」
『動揺なんて、してないし』
「なら、俺の目を見て言うんだな」
『...っ、』
目を見て言えだなんて、無理に決まってる。
少なくても今は。
無言を貫いてたら後ろからグイと腕を掴まれて、強制的に方向転換させられた。
「ヒロイン、」
『ちょ、ジン...』
文句を言いかけた私に、吹き掛けられる煙草の煙。
『...ッケホ、...もう、...いきなり何す、...っんん...』
「...目を逸らすな」
薄く冷たい口唇が、強引なクセに優しく私のそれに触れる。私の閉じた口唇の隙間をなぞり、侵入してきたのは、思いの外熱い舌先。
煙を纏い、苦さを含んだそれが私の舌に絡み付く。
『...ん、...っ、...にがい、』
「味覚までガキみてぇだなぁ...」
『...バカ。......その、ガキみたいな奴にこんなことするジンはどうなのよ』
「さぁな」
『...その余裕そうな態度が何かムカつく......って、あ、もうっ...!』
「一つ言えるのは......お前にこの赤は似合わねぇってことぐらいだな」
『んっ、...ちょっと...さっき塗り直したばっかなのに...』
キスで薄まり、更に指で拭われて落ちたルージュ。
折角ベルモットが塗ってくれたのに。
確かに...薔薇のようなその赤さは、慣れない色だったけど。
「どうせまた落ちる」
『え?それってどういう...っ、ちょ、...ジン?ねぇ...っん、』
再度口唇を塞がれて黙らされた私は、手を引かれるままに彼の愛車に乗せられて、彼の部屋へと連行された。
素直になれない私達だけど、文句を言いながらもお互いの体温を求めて止まない。
二人きりの時はピタリと寄り添ったまま離れないのがその証拠。
たまには素直に甘えてみようかな、なんて思うけど...やっぱり噛み付いてしまう。でも、そんな心の内もジンにはバレバレみたい。
「従順なのは夜だけか?」なんて、意地悪く言ってからかうから、『お互い様でしょ』って舌を出して返した。
今日もまたスモーキーなキスを合図に、蕩けるような夜が始まる。
翌朝、サイドテーブルの上に置いてある小さな箱に気付く。中に入ってたのは、昨日のよりも少し落ち着いた色味のルージュで...凄く、私好みの色だった。
(幾らかマシになったじゃねぇか)
(ジンって...意外とマメだよね)
(あ?)
(...良い色だね、...ありがと)
お礼を言ったら、ちょっと嬉しそうに口角を上げたジンに、くしゃりと頭を撫でられた。
ーfinー
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