理性の箍 [服部平次]
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ー理性の箍ー
『平次くん、』
「ん?...どないしてん」
『平次くんってさ、あんまり好きとか愛してるとか...そういうの、言わないよね』
「何や、藪から棒に...」
『だって、......たまには聴きたいなって...思って......ダメ、かな...?』
「はぁ......」
重いため息が聴こえる。
しまった。面倒な女だと思われたかな...。
こういう事は強要するもんじゃないだろうし、嫌々言って貰っても嬉しい訳じゃない。
私は撤回しようとして『ごめん、やっぱり...』と口にしたところで、視界が暗くなった。
『わっぷ...!』
「お前っちゅー奴は...ほんっまに迂闊過ぎんねん...」
暗くなった原因が、被せられた平次くんの帽子であることに気付いた次の瞬間には、引き寄せられて平次くんの腕の中にいた。
正面からギュッと抱き締められて、ドキドキと胸が高鳴った。
『えっ、あの、平次くん...?』
「ヒロイン、お前はもう少し男っちゅー生き物がどんだけ危ないか、ちゃんと知っといた方がええんとちゃうか?」
『...それって、さっきの質問と関係...あるの...?』
「......そういうとこやぞ。ええか?こんな密室で二人きりの時に、袖を小さく引いて呼んだり、至近距離の上目遣いで好きって言うて欲しいとか......アカンやろ...」
『平次くん限定でも?』
「俺限定でもや。ちっとは警戒せんかい!オトシゴロの男子の前でそんな可愛い仕草してみぃ?すぐ食われてまうわ」
『つ、...つまり...?』
「......これでも色々我慢しとんねん。そんな理性ぐらぐらの時に...甘いセリフ言うてそんな雰囲気になったら...どうなるかは流石にわかるやろ?」
更に強くギュッとされて、被せられてた帽子が少しズレる。
隙間から見えた平次くんの耳朶が赤く染まってるような気がした。
『...理性ぐらぐらなの?...だから、ちょっと顔赤くなって...る?』
「あん?誰が色黒でわかりにくいやと?」
『言ってないない!』
「理性ぐらぐらなんは、ホンマや」
『そ、そう、なんだ...』
「そんな状態でも俺に言わしたいんなら、ヒロインにも覚悟してもらわんと」
『か、...覚悟って、...』
「理性のストッパー外した後、ちゃんと受け止めてくれるんやったら......いくらでも言うたるで」
そう言って平次くんは腕の中の私を解放して、私の頭に乗ったままだった帽子を回収してニヤリと笑った。
(平次くんなら、いつでもストッパー外してもいいのに...って言ったら...また迂闊過ぎんねん!って怒られちゃうかな)
(でも、...覚悟なんて、とっくに出来てるのに、な)
平次くんこそ、覚悟しててよね。
沢山言ってもらうんだから。
ストッパーは私が、外すから。
ーfinー
『平次くん、』
「ん?...どないしてん」
『平次くんってさ、あんまり好きとか愛してるとか...そういうの、言わないよね』
「何や、藪から棒に...」
『だって、......たまには聴きたいなって...思って......ダメ、かな...?』
「はぁ......」
重いため息が聴こえる。
しまった。面倒な女だと思われたかな...。
こういう事は強要するもんじゃないだろうし、嫌々言って貰っても嬉しい訳じゃない。
私は撤回しようとして『ごめん、やっぱり...』と口にしたところで、視界が暗くなった。
『わっぷ...!』
「お前っちゅー奴は...ほんっまに迂闊過ぎんねん...」
暗くなった原因が、被せられた平次くんの帽子であることに気付いた次の瞬間には、引き寄せられて平次くんの腕の中にいた。
正面からギュッと抱き締められて、ドキドキと胸が高鳴った。
『えっ、あの、平次くん...?』
「ヒロイン、お前はもう少し男っちゅー生き物がどんだけ危ないか、ちゃんと知っといた方がええんとちゃうか?」
『...それって、さっきの質問と関係...あるの...?』
「......そういうとこやぞ。ええか?こんな密室で二人きりの時に、袖を小さく引いて呼んだり、至近距離の上目遣いで好きって言うて欲しいとか......アカンやろ...」
『平次くん限定でも?』
「俺限定でもや。ちっとは警戒せんかい!オトシゴロの男子の前でそんな可愛い仕草してみぃ?すぐ食われてまうわ」
『つ、...つまり...?』
「......これでも色々我慢しとんねん。そんな理性ぐらぐらの時に...甘いセリフ言うてそんな雰囲気になったら...どうなるかは流石にわかるやろ?」
更に強くギュッとされて、被せられてた帽子が少しズレる。
隙間から見えた平次くんの耳朶が赤く染まってるような気がした。
『...理性ぐらぐらなの?...だから、ちょっと顔赤くなって...る?』
「あん?誰が色黒でわかりにくいやと?」
『言ってないない!』
「理性ぐらぐらなんは、ホンマや」
『そ、そう、なんだ...』
「そんな状態でも俺に言わしたいんなら、ヒロインにも覚悟してもらわんと」
『か、...覚悟って、...』
「理性のストッパー外した後、ちゃんと受け止めてくれるんやったら......いくらでも言うたるで」
そう言って平次くんは腕の中の私を解放して、私の頭に乗ったままだった帽子を回収してニヤリと笑った。
(平次くんなら、いつでもストッパー外してもいいのに...って言ったら...また迂闊過ぎんねん!って怒られちゃうかな)
(でも、...覚悟なんて、とっくに出来てるのに、な)
平次くんこそ、覚悟しててよね。
沢山言ってもらうんだから。
ストッパーは私が、外すから。
ーfinー
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