夜のお茶会 [ベルモット]百合展開注意♡
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ー夜のお茶会ー
「ねぇ、ヒロイン...貴女って、どんな男がタイプなの?」
『...ん?急にどうしたの、ベルモット』
「別に、ただ気になっただけよ。今作ってるSweetsは...誰かの為?」
『あぁ、コレね。』
ティラミスの簡単レシピ...だなんて書いておきながら、やる事が多すぎて全然簡単じゃなかった。特に生クリームの泡立ては手動でするもんじゃないな。
もう二度と作らない。コンビニで買うわ。
『これは自分用。昔、作った事があって...また食べたくなったから作ってみたんだけど、まぁまぁ大変で......あの頃の私、どうかしてたのかも』
「あら、美味しそうに出来たじゃないの。ティラミスね」
『ベルモットも食べる?私だけじゃ消費出来ないかもしれないから』
「ふふ、じゃあ遠慮なくいただくわ。因みに...ヒロインがどうかしてた...って頃の話も聴かせてくれない?」
『別に面白い話じゃないけど...それでもいいなら』
「えぇ、興味あるもの。......あぁ、そう言えば、良い茶葉があるの。今日は私が淹れるわ」
お茶会には必須でしょう?と微笑むベルモットは相変わらず蠱惑的で美しい。嬉しそうなその笑みは、何だかいつもより少しだけ、幼く見えた。
『ベルモットが淹れてくれるの?嬉しい...。私がやっても、全然味違うんだよね...何でだろ』
「知らないの?美味しくなる呪文が足りないのよ」
『......どこのメイド喫茶よ』
「美味しくなぁれ...Chu♡」
『これは世に出したらダメなやつだ。色気で死者が出る』
大袈裟ね、...なんて言って楽しげにクスクス笑うベルモット。全然大袈裟じゃないんだけどな。
実際、同性の私でもクラッと来ちゃったんだから。
色っぽさとお茶目な可愛さが致死量。これ以上の摂取は危険です。
「さ、どうぞ召し上がれ」
『いただきます...美味しいっ!お店出せるんじゃない?』
「ふふ、一緒にカフェでも開く?」
『その時はスイーツは私が作ろっか』
「あら、スイーツ作り、もう嫌になったんじゃなかったの?」
『...さっきまでは、ね』
ティラミスをベルモットに差し出して、私も一口パクりと食べる。...うん、まぁまぁかな。
「...このティラミス、凄く美味しい...。好みの味だわ」
『その言葉が一番嬉しい』
「...それで?」
『ん?』
「昔話、聴かせてくれるんでしょ?」
『あぁ、そうだったね。あの頃、心身共に弱ってる時にクズ男に引っ掛かっちゃって...』
弱っていたからこそ、そんなもんに依存しちゃってたんだろう。弱り目に祟り目だ。
心が折れそうなのに、無理して笑って、
身体がボロボロなのに、あんな男に尽くしたりして
私、そんな柄じゃないのにさ。
『そんな状態なのに、深夜に...一人じゃ食べきれない量のスイーツ作りまくってたんだよ。あれは異常だったね。』
「見る目無いわね」
『それは、そうだけど...』
「男の方よ。貴女の価値を分かってない...って意味。愚かだわ。...そんなクズには勿体ないから別れて正解ね。」
『ふふ、ベルモットったら......。』
「もし復縁を迫られたりしたらすぐに言いなさい。消えてもらうから。」
そう言ってベルモットは優雅に微笑んで紅茶を口にする。
消えてもらう...って、どっちだろう。思わず物騒な方を想像しちゃったけど...まさか、ね。
美味しい紅茶とティラミスに意識を向けて、物騒な考えを頭から追いやった。
一瞬、ベルモットの瞳の奥が鋭く光った気がするけど、気のせいだと思う事にしよう。
『ねぇ、...最初の質問、まだ応えてなかったよね。...私のタイプはね、私のこと、大切にしてくれる人だよ。困ってる時に然り気無く助けてくれたり、...美味しい紅茶を淹れてくれたり...ね』
ティーカップに口を付けたまま、きょとんとした顔で停止したベルモットをチラリと見上げて、私は続ける。
『私を粗雑に扱う奴なんて、もうどうでもいいの。...私の事、理解してくれる人が一人いれば、それで充分かな』
「ヒロイン、...貴女がもう二度と、馬鹿な男に引っ掛からないように、...私が見張っててあげるわ」
『こりゃ、一生独身かもしれないねぇ』
「あら、理解者が一人いれば、充分なんじゃなかった?」
『...ふふ、...うん、......そうだね』
「なぁに?照れてるの?」
『わ、悪いっ?私だって照れる事くらい...』
「ちっとも悪くないわ。...可愛いじゃない」
『か、かわっ...』
しなやかな指先が私の頬をスルリ、と撫でて...
赤く染まってるであろう耳朶に触れた。
「知ってた?ティラミスの語源はイタリア語で “私を元気づけて” ...ですって。」
『ふぅん』
「あと、18世紀頃のヴェネツィアでは強壮剤のデザートとして振る舞われてたらしいわよ」
『ぐふっ......な、何それ...』
「夜のDessert、ね。......遠回しなお誘いなら、乗ってあげてもいいわよ...?」
『なっ、なっ......お誘いって、...』
「...貴女、Pure過ぎない?時々心配になるわ」
『べ、ベルモットーっ!!』
色っぽくため息をついて眉を下げるベルモット。
もう!私で遊んでるの...?!
そう声を上げようとしたのに、艶やかなルージュの光る口唇に、塞がれた。
「...私は一度も冗談だなんて言ってないわよ?」
そう言って楽しげに笑う、ベルモットによって。
(あら、真っ赤)
(...誰のせいだと思...っ...!?)
(ふふ、...油断し過ぎよ)
(...っ、ベルモット!!)
ーfinー
「ねぇ、ヒロイン...貴女って、どんな男がタイプなの?」
『...ん?急にどうしたの、ベルモット』
「別に、ただ気になっただけよ。今作ってるSweetsは...誰かの為?」
『あぁ、コレね。』
ティラミスの簡単レシピ...だなんて書いておきながら、やる事が多すぎて全然簡単じゃなかった。特に生クリームの泡立ては手動でするもんじゃないな。
もう二度と作らない。コンビニで買うわ。
『これは自分用。昔、作った事があって...また食べたくなったから作ってみたんだけど、まぁまぁ大変で......あの頃の私、どうかしてたのかも』
「あら、美味しそうに出来たじゃないの。ティラミスね」
『ベルモットも食べる?私だけじゃ消費出来ないかもしれないから』
「ふふ、じゃあ遠慮なくいただくわ。因みに...ヒロインがどうかしてた...って頃の話も聴かせてくれない?」
『別に面白い話じゃないけど...それでもいいなら』
「えぇ、興味あるもの。......あぁ、そう言えば、良い茶葉があるの。今日は私が淹れるわ」
お茶会には必須でしょう?と微笑むベルモットは相変わらず蠱惑的で美しい。嬉しそうなその笑みは、何だかいつもより少しだけ、幼く見えた。
『ベルモットが淹れてくれるの?嬉しい...。私がやっても、全然味違うんだよね...何でだろ』
「知らないの?美味しくなる呪文が足りないのよ」
『......どこのメイド喫茶よ』
「美味しくなぁれ...Chu♡」
『これは世に出したらダメなやつだ。色気で死者が出る』
大袈裟ね、...なんて言って楽しげにクスクス笑うベルモット。全然大袈裟じゃないんだけどな。
実際、同性の私でもクラッと来ちゃったんだから。
色っぽさとお茶目な可愛さが致死量。これ以上の摂取は危険です。
「さ、どうぞ召し上がれ」
『いただきます...美味しいっ!お店出せるんじゃない?』
「ふふ、一緒にカフェでも開く?」
『その時はスイーツは私が作ろっか』
「あら、スイーツ作り、もう嫌になったんじゃなかったの?」
『...さっきまでは、ね』
ティラミスをベルモットに差し出して、私も一口パクりと食べる。...うん、まぁまぁかな。
「...このティラミス、凄く美味しい...。好みの味だわ」
『その言葉が一番嬉しい』
「...それで?」
『ん?』
「昔話、聴かせてくれるんでしょ?」
『あぁ、そうだったね。あの頃、心身共に弱ってる時にクズ男に引っ掛かっちゃって...』
弱っていたからこそ、そんなもんに依存しちゃってたんだろう。弱り目に祟り目だ。
心が折れそうなのに、無理して笑って、
身体がボロボロなのに、あんな男に尽くしたりして
私、そんな柄じゃないのにさ。
『そんな状態なのに、深夜に...一人じゃ食べきれない量のスイーツ作りまくってたんだよ。あれは異常だったね。』
「見る目無いわね」
『それは、そうだけど...』
「男の方よ。貴女の価値を分かってない...って意味。愚かだわ。...そんなクズには勿体ないから別れて正解ね。」
『ふふ、ベルモットったら......。』
「もし復縁を迫られたりしたらすぐに言いなさい。消えてもらうから。」
そう言ってベルモットは優雅に微笑んで紅茶を口にする。
消えてもらう...って、どっちだろう。思わず物騒な方を想像しちゃったけど...まさか、ね。
美味しい紅茶とティラミスに意識を向けて、物騒な考えを頭から追いやった。
一瞬、ベルモットの瞳の奥が鋭く光った気がするけど、気のせいだと思う事にしよう。
『ねぇ、...最初の質問、まだ応えてなかったよね。...私のタイプはね、私のこと、大切にしてくれる人だよ。困ってる時に然り気無く助けてくれたり、...美味しい紅茶を淹れてくれたり...ね』
ティーカップに口を付けたまま、きょとんとした顔で停止したベルモットをチラリと見上げて、私は続ける。
『私を粗雑に扱う奴なんて、もうどうでもいいの。...私の事、理解してくれる人が一人いれば、それで充分かな』
「ヒロイン、...貴女がもう二度と、馬鹿な男に引っ掛からないように、...私が見張っててあげるわ」
『こりゃ、一生独身かもしれないねぇ』
「あら、理解者が一人いれば、充分なんじゃなかった?」
『...ふふ、...うん、......そうだね』
「なぁに?照れてるの?」
『わ、悪いっ?私だって照れる事くらい...』
「ちっとも悪くないわ。...可愛いじゃない」
『か、かわっ...』
しなやかな指先が私の頬をスルリ、と撫でて...
赤く染まってるであろう耳朶に触れた。
「知ってた?ティラミスの語源はイタリア語で “私を元気づけて” ...ですって。」
『ふぅん』
「あと、18世紀頃のヴェネツィアでは強壮剤のデザートとして振る舞われてたらしいわよ」
『ぐふっ......な、何それ...』
「夜のDessert、ね。......遠回しなお誘いなら、乗ってあげてもいいわよ...?」
『なっ、なっ......お誘いって、...』
「...貴女、Pure過ぎない?時々心配になるわ」
『べ、ベルモットーっ!!』
色っぽくため息をついて眉を下げるベルモット。
もう!私で遊んでるの...?!
そう声を上げようとしたのに、艶やかなルージュの光る口唇に、塞がれた。
「...私は一度も冗談だなんて言ってないわよ?」
そう言って楽しげに笑う、ベルモットによって。
(あら、真っ赤)
(...誰のせいだと思...っ...!?)
(ふふ、...油断し過ぎよ)
(...っ、ベルモット!!)
ーfinー
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