TDL、TDSデートにいこう!
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人の波がゆっくりと動き出す午前8時過ぎ。
私は舞浜駅の改札を出て、待ち合わせ場所の噴水で立ち止まった。
うーん……来てないなぁ。
乗り換えをミスって私も5分くらい遅れて来たんだけど、それでも不動くんは居ない。
ちょっと遅れるってLINEも既読無視だし…
誰よりも時間に厳しそうで、遅刻とか絶対しなさそうなあの人が、今朝はまだ現れていない。
「不動くん遅刻~~?」
独り言のようにそう咳いたときだった。
「うっせーな、聞こえてんだよ、バーカ」
その声と一緒に、少し不機嫌そうな顔が視界に入る。
「わわわっ!!びっくり!」
「何その顔。ウケる」
「急に後ろから声かけるから!」
「ほら、これ。お前、甘ったるいの好きだったろ」
差し出されたのは、ダークモカチップフラペチーノ。
カップの側面には、私の好きなカスタムが書かれていた。
「えっ、わざわざ買ってきてくれたの?」
冷たいドリンクが私の手に渡る。
「てか珍しいじゃん、不動くんが遅れるなんて」
「はいはい、文句はあとで聞いてやっから」
つっけんどんな態度とは裏腹に、ちょっとだけ前髪の奥の目が私の反応を気にしてるみたいに見えた。
…あれ?
手元のフラペチーノを見る。
ホイップ…全然溶けてない。
「もしかして、これ買うために並んでくれてたの?」
「……」
「朝のスタバ、結構混むのに」
「うっせえな。お前朝弱いし、どーせ飯食ってなくて腹減ってんだろ。文句ばっか言ってねーで飲め」
ああ、やっぱり、ちゃんと間に合うように駅に着いてたんだ。
「ありがとうっ。不動くんのそういうとこ、わかりにくいけど…すき」
「ッ…は?今なんて?」
「ううん、な一んにもっ!さ、行くよ~っ!今日もよろしくね、相棒!」
にこっと笑って手を差し出すと、不動くんは少し目を泳がせながら渋々その手を取った。
「ったく、朝からテンションたけぇな、お前は」
そんなこと言って顔を逸らすけど、ほんの少し耳が赤く見えたのは気のせいじゃないよね。
ーー
楽しい雰囲気のその場所で引きつった笑顔は合わない。
それはそうだけど…
「えっここ、並ぶの…?」
目の前にそびえ立つ建物。
「タワテラじゃん…」
ディズニーシーの目玉といってもいい絶叫系アトラクション。
高く高く伸びるその建物を見上げて、私は一歩、 後ずさった。
「おい、何ビビってんだよ。もう並ぶって決めただろ一が」
そう言って、不動くんが私の手首をつかんでぐいっと前へ引いた。
「や、やだ落ちるやつ苦手って言ったじゃん…!」
「知るか。俺はお前のビビる顔が見たいから来たんだよ。いいから黙って来いっての」
「えーん!」
必死の抵抗も虚しく列に入っていく。
隙を見て逃げよう、逃げよう、と思っているうちに後ろにどんどん人が並んできてしまってその機会すらも逃す。
「ねえ、不動くん。怖かったら、抱きついてもいい?」
「は?…最初からそのつもりだっただろ、お前」
ニヤッと笑いながら私を見下ろす不動くん。
いつもなら反発するけど、こればかりはそんなこと言ってられない。
「こんなん落ちても死なねえよ…多分な」
「怖がらせてんのか、慰めてんのか、どっち!?」
「両方」
ーー
乗ってた時の記憶は…正直ない。
「死ぬ、死ぬ」
「ビビりすぎなんだよ、お前。笑える」
そう言いつつも、不動くんは近くの自販機でミネラルウォーターを買ってきて、無言で渡してくれた。
「…とか言ってこういうことしてくれるくせに」
「別に。倒れられたら困るだけ」
彼はそっぽを向いたまま、長い髪をくしゃっとかき上げた。
「次は私のターン!ソアリン行く!」
「はあ?まじかよ、あれめっちゃ並ぶだろ」
「私と不動くんならどうってことないよ~っ」
嫌がる素振り見せても結局着いてきてくれるしっ。
「現在ソアリン100分待ちとなっています〜!」
ソアリンに近づくと、キャストさんの声が響く。
100分!長いけどお昼時だからいつもよりかなりすいてる!
「まじか…なっが…」
「全然マシだよ〜っ」
私は迷いなく不動くんの腕を引っ張って並ぶ。
DPAをとっても良かったけど、なんだか彼とゆっくりする口実が欲しくて、あえて何も言わなかった。
「あ!不動くん、イーフトやってる!!言ってよ〜!!」
「言ったら割り込んでくるだろ」
「もちろん」
私もカバンから携帯を取り出してアプリを開く。
不動くんはめっちゃイーフト上手くて、たまにランキングに入ってる。
私も彼がやってるのを見てダウンロードして、頑張ってるけどついて行くのに必死…
なんだかんだ低レートの私とでもやってくれるとこが優しいよね。
マッチしたのは私からしたらかなりの格上チーム。
でも大丈夫!不動くんがなんとか……
「っっはぇ!?今の絶対ゴールいけたじゃん!!パス遅れた!」
「なまえが溜めすぎなんだよ。タイミング考えろ」
「いや不動くんが上がるの遅いんだって~~~」
「はあ!?てめえ…!もう1回だ、もう1回!!」
周囲のファミリーやカップルはポップコーンを頬張ったり、写真を撮ったり、待ち時間をのんびり過ごしている。
その中で、ふたりだけ何故かスマホをガチ操作してる異色カップル。
でもこれが私たちの楽しいだもんね。
「ほら、左サイド走って!ゴールできる」
「わーってるよ、こうだろっ」
「きたーっ!」
画面の中でボールがネットを揺らした。
自然と顔を見合わせて、笑い合う。
不動くんはガチガチにフルパフォして完全に煽ってる。
「それ絶対相手キレてるよ!」
「それがいいんだろ」
「害悪~~~~っ」
ふと視線を上げると、列が進み出していた。
不動くんが何も言わずに私の手首を引いてくれる。
「もいっかい!」
調子づいてその後も何試合かしてると、もうホールの入口が目の前だった。
もちろんアトラクはスイッチ切り変えてめっちゃ楽しんだ。
ーー
結局閉園ギリギリまで楽しんだから足が痛くて痛くて…不動くんの腕につかまりながら帰るためにパークエントランスを目指す。
上を見上げると、ミラコスタの部屋が見える。
明かりのついた一室の窓から、スマホのライトをふわふわと振る影が見えた。
下のゲストが、それに向かって手を振り返している。
私も小さく手を振った。
「さみしい…」
「そんなに帰りたくねーのかよ」
「ちがうちがう、帰るってことは不動くんとばいばいでしょ?そういうことっ」
ただ、彼との今日が終わってしまうことが寂しくて。
あの部屋にいる人たちは、家族とか恋人とまだずっと居られるんだなって思うとなんだかうらやましくなってしまう。
「…じゃあ、うち泊まれよ」
え、と振り向くと、不動くんは前を見たまま。
「なまえがこの前置いてった風呂道具とかそのままにしてあるし」
あんまりそうやって不動くんからお泊まり誘ってくることがなかったから、びっくり。
「……なに目的~~?」
そう、冗談っぽく照れ隠しで言う。
でも彼はピクリとも表情を動かさなかった。
「そういう目的」
「……えっ、えっ!?」
不動くんはカウンターを食らって言葉が出ない私を笑ってる。
寂しいって言ってよかった。
まだ幸せが続くから。
ーー
まとめ
表向きはなまえが上手って感じだけど、人心掌握してるのは不動だと思う 。
おうち編書いちゃうと、絶対年齢指定つくから気が向いたら短編の方にこっそり入れておきます。
私は舞浜駅の改札を出て、待ち合わせ場所の噴水で立ち止まった。
うーん……来てないなぁ。
乗り換えをミスって私も5分くらい遅れて来たんだけど、それでも不動くんは居ない。
ちょっと遅れるってLINEも既読無視だし…
誰よりも時間に厳しそうで、遅刻とか絶対しなさそうなあの人が、今朝はまだ現れていない。
「不動くん遅刻~~?」
独り言のようにそう咳いたときだった。
「うっせーな、聞こえてんだよ、バーカ」
その声と一緒に、少し不機嫌そうな顔が視界に入る。
「わわわっ!!びっくり!」
「何その顔。ウケる」
「急に後ろから声かけるから!」
「ほら、これ。お前、甘ったるいの好きだったろ」
差し出されたのは、ダークモカチップフラペチーノ。
カップの側面には、私の好きなカスタムが書かれていた。
「えっ、わざわざ買ってきてくれたの?」
冷たいドリンクが私の手に渡る。
「てか珍しいじゃん、不動くんが遅れるなんて」
「はいはい、文句はあとで聞いてやっから」
つっけんどんな態度とは裏腹に、ちょっとだけ前髪の奥の目が私の反応を気にしてるみたいに見えた。
…あれ?
手元のフラペチーノを見る。
ホイップ…全然溶けてない。
「もしかして、これ買うために並んでくれてたの?」
「……」
「朝のスタバ、結構混むのに」
「うっせえな。お前朝弱いし、どーせ飯食ってなくて腹減ってんだろ。文句ばっか言ってねーで飲め」
ああ、やっぱり、ちゃんと間に合うように駅に着いてたんだ。
「ありがとうっ。不動くんのそういうとこ、わかりにくいけど…すき」
「ッ…は?今なんて?」
「ううん、な一んにもっ!さ、行くよ~っ!今日もよろしくね、相棒!」
にこっと笑って手を差し出すと、不動くんは少し目を泳がせながら渋々その手を取った。
「ったく、朝からテンションたけぇな、お前は」
そんなこと言って顔を逸らすけど、ほんの少し耳が赤く見えたのは気のせいじゃないよね。
ーー
楽しい雰囲気のその場所で引きつった笑顔は合わない。
それはそうだけど…
「えっここ、並ぶの…?」
目の前にそびえ立つ建物。
「タワテラじゃん…」
ディズニーシーの目玉といってもいい絶叫系アトラクション。
高く高く伸びるその建物を見上げて、私は一歩、 後ずさった。
「おい、何ビビってんだよ。もう並ぶって決めただろ一が」
そう言って、不動くんが私の手首をつかんでぐいっと前へ引いた。
「や、やだ落ちるやつ苦手って言ったじゃん…!」
「知るか。俺はお前のビビる顔が見たいから来たんだよ。いいから黙って来いっての」
「えーん!」
必死の抵抗も虚しく列に入っていく。
隙を見て逃げよう、逃げよう、と思っているうちに後ろにどんどん人が並んできてしまってその機会すらも逃す。
「ねえ、不動くん。怖かったら、抱きついてもいい?」
「は?…最初からそのつもりだっただろ、お前」
ニヤッと笑いながら私を見下ろす不動くん。
いつもなら反発するけど、こればかりはそんなこと言ってられない。
「こんなん落ちても死なねえよ…多分な」
「怖がらせてんのか、慰めてんのか、どっち!?」
「両方」
ーー
乗ってた時の記憶は…正直ない。
「死ぬ、死ぬ」
「ビビりすぎなんだよ、お前。笑える」
そう言いつつも、不動くんは近くの自販機でミネラルウォーターを買ってきて、無言で渡してくれた。
「…とか言ってこういうことしてくれるくせに」
「別に。倒れられたら困るだけ」
彼はそっぽを向いたまま、長い髪をくしゃっとかき上げた。
「次は私のターン!ソアリン行く!」
「はあ?まじかよ、あれめっちゃ並ぶだろ」
「私と不動くんならどうってことないよ~っ」
嫌がる素振り見せても結局着いてきてくれるしっ。
「現在ソアリン100分待ちとなっています〜!」
ソアリンに近づくと、キャストさんの声が響く。
100分!長いけどお昼時だからいつもよりかなりすいてる!
「まじか…なっが…」
「全然マシだよ〜っ」
私は迷いなく不動くんの腕を引っ張って並ぶ。
DPAをとっても良かったけど、なんだか彼とゆっくりする口実が欲しくて、あえて何も言わなかった。
「あ!不動くん、イーフトやってる!!言ってよ〜!!」
「言ったら割り込んでくるだろ」
「もちろん」
私もカバンから携帯を取り出してアプリを開く。
不動くんはめっちゃイーフト上手くて、たまにランキングに入ってる。
私も彼がやってるのを見てダウンロードして、頑張ってるけどついて行くのに必死…
なんだかんだ低レートの私とでもやってくれるとこが優しいよね。
マッチしたのは私からしたらかなりの格上チーム。
でも大丈夫!不動くんがなんとか……
「っっはぇ!?今の絶対ゴールいけたじゃん!!パス遅れた!」
「なまえが溜めすぎなんだよ。タイミング考えろ」
「いや不動くんが上がるの遅いんだって~~~」
「はあ!?てめえ…!もう1回だ、もう1回!!」
周囲のファミリーやカップルはポップコーンを頬張ったり、写真を撮ったり、待ち時間をのんびり過ごしている。
その中で、ふたりだけ何故かスマホをガチ操作してる異色カップル。
でもこれが私たちの楽しいだもんね。
「ほら、左サイド走って!ゴールできる」
「わーってるよ、こうだろっ」
「きたーっ!」
画面の中でボールがネットを揺らした。
自然と顔を見合わせて、笑い合う。
不動くんはガチガチにフルパフォして完全に煽ってる。
「それ絶対相手キレてるよ!」
「それがいいんだろ」
「害悪~~~~っ」
ふと視線を上げると、列が進み出していた。
不動くんが何も言わずに私の手首を引いてくれる。
「もいっかい!」
調子づいてその後も何試合かしてると、もうホールの入口が目の前だった。
もちろんアトラクはスイッチ切り変えてめっちゃ楽しんだ。
ーー
結局閉園ギリギリまで楽しんだから足が痛くて痛くて…不動くんの腕につかまりながら帰るためにパークエントランスを目指す。
上を見上げると、ミラコスタの部屋が見える。
明かりのついた一室の窓から、スマホのライトをふわふわと振る影が見えた。
下のゲストが、それに向かって手を振り返している。
私も小さく手を振った。
「さみしい…」
「そんなに帰りたくねーのかよ」
「ちがうちがう、帰るってことは不動くんとばいばいでしょ?そういうことっ」
ただ、彼との今日が終わってしまうことが寂しくて。
あの部屋にいる人たちは、家族とか恋人とまだずっと居られるんだなって思うとなんだかうらやましくなってしまう。
「…じゃあ、うち泊まれよ」
え、と振り向くと、不動くんは前を見たまま。
「なまえがこの前置いてった風呂道具とかそのままにしてあるし」
あんまりそうやって不動くんからお泊まり誘ってくることがなかったから、びっくり。
「……なに目的~~?」
そう、冗談っぽく照れ隠しで言う。
でも彼はピクリとも表情を動かさなかった。
「そういう目的」
「……えっ、えっ!?」
不動くんはカウンターを食らって言葉が出ない私を笑ってる。
寂しいって言ってよかった。
まだ幸せが続くから。
ーー
まとめ
表向きはなまえが上手って感じだけど、人心掌握してるのは不動だと思う 。
おうち編書いちゃうと、絶対年齢指定つくから気が向いたら短編の方にこっそり入れておきます。
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