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「はい、青ちゃんが欲しがってたやつ」
「危ないなあ、手、つなご?」
「こっちおいで、髪乾かしてあげる」
福良くんは、本当にすごい。
気が効くとかそういう次元を越してもはや私の執事だ。最近はいよいよ靴下を履かそうとしてきたので丁寧にお断りさせていただいたが、本当に愛情表現の域を超えている。
いつもしてもらってばかりで申し訳ないというと
「僕は青ちゃんが楽しそうにしてくれたらそれで十分だよ?無理しないで、」
と、ふにゃふにゃの笑顔で優しく頭を撫でられてしまうから、ついつい甘えてしまい…私から感謝の気持ちをきちんと伝えるようなことをしてこなかった。
(よし、ここは私もひとつ)
私だって、福良くんをめいっぱい喜ばせたい。
そう思ったはいいものの、福良くんは一体何をしたら喜ぶのだろう?
ウンウン唸りながらキッチンに入ると、先客だった伊沢くんとばったり巡り合った。
好タイミングだと思い相談したら
「え?あいつ?青ちゃんからならなんでも喜ぶよ?」
というなんとも気の抜けた返事で。
「もう、ちゃんと考えてよ」
「いやいやほんと、なんなら穴の空いた靴下とかでも喜ぶと思う」
「それは怖い」
「でもホント」
「うそだあ…」
(何がいいだろう)
オフィス帰りにウィンドウショッピングがてら、いいものがないか探す。服や小物、靴磨きセットなんかもいいな。と思いながら歩いていると、鼻腔をつく優しい香り。
(、これだ)
私はその、色とりどりの花が飾られた店に吸い寄せられるように入っていった。
*
「今日、福良くんの家いっていい?」
珍しく彼女が来るとのことで、(普段はあぶないから僕が彼女の家に向かっている)
僕の方が早く業務を終えて帰路についていたので(普段は絶対待つんだけど、先に帰っててといわれたから)駅まで迎えに行こうか?と聞くとこれまた珍しく断られて。
(急に家に来るってなんだ?まさか、別れ話…?)
いやいや、そんなはずはない、と頭を軽く振る。
部屋を整えて彼女を待つが、一緒に帰るのも、迎えも断られた事実がまた頭をよぎり、いてもたってもいられなくなり、家を出る。
(ああでも、迎えに来るなって言ってたし…!)
マンションのエントランスで思いとどまる。部屋に戻っていた方がいいか悩んでいると、彼女のシルエットが見えた。
「青ちゃん!」
ホッとしたような、気まずいような気持ちで彼女を見ると、少し驚いた顔をしてから僕のものて駆け寄ってきた。
「もう、部屋にいて良かったのに。」
ふにゃりと笑う顔を見る限り、多分別れ話ではない、はず。
「だって、夜道が心配で…、あっ、荷物持つよ」
「ふふ、いいからいいから、お部屋戻ろ?」
なにか大きな荷物を抱える彼女に背中を押され、無理やり部屋へとあげられる。
先に靴脱いで、部屋に入って。と可愛い笑顔でお願いされ、渋々了承する。
そわそわしながら青ちゃんが部屋に入ってくるのを待っていると、数秒たってから、ゆっくりリビングの扉が開いた。
「じゃじゃん!」
青ちゃんの胸には、優しい色合いの大きな花束が一つ。
「ぅ…わあ!」
予想外のサプライズプレゼントに、僕は思わず声を上げる。
してやったり!と、照れたように笑いながら僕を見る彼女も、すこし照れくさそうで。
「いつも沢山の愛をくれる福良くんに、私もお返しがしたくて、でも…福良くんみたく気も効かないし、どうしようかなって。」
ゆっくりと花束を差し出される。
「男の人に花は変かな?って悩んだんだけど、本当に福良くんに似合いそうな、素敵なお花ばっかりでつい…」
結局私の趣味でごめんね、と照れたように笑う彼女への愛しさが止まらなくて、花束を受け取り、思い切り抱きしめた。
「〜〜〜っ!」
「ええっ、わ、びっくりした」
「本当に、好き。」
一度彼女から離れて、花の香りを嗅ぐ。彼女が僕を思って選んだ花は、どれも優しく甘い香りで。優しくその花束をテーブルに置き、僕は青ちゃんにキスをした。
「本当に、何もしなくてもいいいぐらいなんだよ〜…」
君が笑ってくれるなら、僕はなんだってするし、それで僕は満足なのに。
「こんなことされたら、嬉しすぎておかしくなっちゃいそう!」
恥ずかしさを隠すように、ふにゃりと笑ってからもう一度抱きしめて、何度も角度を変えてキスをした。
「ああ…嬉しすぎて、本当にどうにかなりそう」
「そんなに喜んでくれると思わなかった。」
「青ちゃんからの愛は、全部嬉しいんだ、青ちゃんが思う何倍もね。」
緩む頬を抑えられず、もう一度キスをした。
*
「そんで、どうなったの。」
翌日またもやキッチンで、ばったり巡り合った伊沢くんにお花を買ってあげた一部始終を説明した。
「お花すぐ活けてくる、って言ってすごく綺麗に花瓶に飾って、それで」
「それで?」
「…よかったね、で終わり。」
「嘘つけ、お前今腰さすってたろ」
「ほんと、ただのセクハラだよそれ、」
(好きが止まらない、て言ってたくさん求められました。なんて言えるはずないでしょうが)
「伊沢くん」
「なに」
「…穴の空いた靴下でも、たしかに行けそう。」
「な、俺のいう通りだろ」
甘さ控えめに、大いに甘く
(伊沢とばっかり喋ってると、意地悪しちゃうよ?)
(優しい福良くんがすきです…)
(そんな言葉には騙されないし、ちゃんと、優しく意地悪するから。ね?)
「危ないなあ、手、つなご?」
「こっちおいで、髪乾かしてあげる」
福良くんは、本当にすごい。
気が効くとかそういう次元を越してもはや私の執事だ。最近はいよいよ靴下を履かそうとしてきたので丁寧にお断りさせていただいたが、本当に愛情表現の域を超えている。
いつもしてもらってばかりで申し訳ないというと
「僕は青ちゃんが楽しそうにしてくれたらそれで十分だよ?無理しないで、」
と、ふにゃふにゃの笑顔で優しく頭を撫でられてしまうから、ついつい甘えてしまい…私から感謝の気持ちをきちんと伝えるようなことをしてこなかった。
(よし、ここは私もひとつ)
私だって、福良くんをめいっぱい喜ばせたい。
そう思ったはいいものの、福良くんは一体何をしたら喜ぶのだろう?
ウンウン唸りながらキッチンに入ると、先客だった伊沢くんとばったり巡り合った。
好タイミングだと思い相談したら
「え?あいつ?青ちゃんからならなんでも喜ぶよ?」
というなんとも気の抜けた返事で。
「もう、ちゃんと考えてよ」
「いやいやほんと、なんなら穴の空いた靴下とかでも喜ぶと思う」
「それは怖い」
「でもホント」
「うそだあ…」
(何がいいだろう)
オフィス帰りにウィンドウショッピングがてら、いいものがないか探す。服や小物、靴磨きセットなんかもいいな。と思いながら歩いていると、鼻腔をつく優しい香り。
(、これだ)
私はその、色とりどりの花が飾られた店に吸い寄せられるように入っていった。
*
「今日、福良くんの家いっていい?」
珍しく彼女が来るとのことで、(普段はあぶないから僕が彼女の家に向かっている)
僕の方が早く業務を終えて帰路についていたので(普段は絶対待つんだけど、先に帰っててといわれたから)駅まで迎えに行こうか?と聞くとこれまた珍しく断られて。
(急に家に来るってなんだ?まさか、別れ話…?)
いやいや、そんなはずはない、と頭を軽く振る。
部屋を整えて彼女を待つが、一緒に帰るのも、迎えも断られた事実がまた頭をよぎり、いてもたってもいられなくなり、家を出る。
(ああでも、迎えに来るなって言ってたし…!)
マンションのエントランスで思いとどまる。部屋に戻っていた方がいいか悩んでいると、彼女のシルエットが見えた。
「青ちゃん!」
ホッとしたような、気まずいような気持ちで彼女を見ると、少し驚いた顔をしてから僕のものて駆け寄ってきた。
「もう、部屋にいて良かったのに。」
ふにゃりと笑う顔を見る限り、多分別れ話ではない、はず。
「だって、夜道が心配で…、あっ、荷物持つよ」
「ふふ、いいからいいから、お部屋戻ろ?」
なにか大きな荷物を抱える彼女に背中を押され、無理やり部屋へとあげられる。
先に靴脱いで、部屋に入って。と可愛い笑顔でお願いされ、渋々了承する。
そわそわしながら青ちゃんが部屋に入ってくるのを待っていると、数秒たってから、ゆっくりリビングの扉が開いた。
「じゃじゃん!」
青ちゃんの胸には、優しい色合いの大きな花束が一つ。
「ぅ…わあ!」
予想外のサプライズプレゼントに、僕は思わず声を上げる。
してやったり!と、照れたように笑いながら僕を見る彼女も、すこし照れくさそうで。
「いつも沢山の愛をくれる福良くんに、私もお返しがしたくて、でも…福良くんみたく気も効かないし、どうしようかなって。」
ゆっくりと花束を差し出される。
「男の人に花は変かな?って悩んだんだけど、本当に福良くんに似合いそうな、素敵なお花ばっかりでつい…」
結局私の趣味でごめんね、と照れたように笑う彼女への愛しさが止まらなくて、花束を受け取り、思い切り抱きしめた。
「〜〜〜っ!」
「ええっ、わ、びっくりした」
「本当に、好き。」
一度彼女から離れて、花の香りを嗅ぐ。彼女が僕を思って選んだ花は、どれも優しく甘い香りで。優しくその花束をテーブルに置き、僕は青ちゃんにキスをした。
「本当に、何もしなくてもいいいぐらいなんだよ〜…」
君が笑ってくれるなら、僕はなんだってするし、それで僕は満足なのに。
「こんなことされたら、嬉しすぎておかしくなっちゃいそう!」
恥ずかしさを隠すように、ふにゃりと笑ってからもう一度抱きしめて、何度も角度を変えてキスをした。
「ああ…嬉しすぎて、本当にどうにかなりそう」
「そんなに喜んでくれると思わなかった。」
「青ちゃんからの愛は、全部嬉しいんだ、青ちゃんが思う何倍もね。」
緩む頬を抑えられず、もう一度キスをした。
*
「そんで、どうなったの。」
翌日またもやキッチンで、ばったり巡り合った伊沢くんにお花を買ってあげた一部始終を説明した。
「お花すぐ活けてくる、って言ってすごく綺麗に花瓶に飾って、それで」
「それで?」
「…よかったね、で終わり。」
「嘘つけ、お前今腰さすってたろ」
「ほんと、ただのセクハラだよそれ、」
(好きが止まらない、て言ってたくさん求められました。なんて言えるはずないでしょうが)
「伊沢くん」
「なに」
「…穴の空いた靴下でも、たしかに行けそう。」
「な、俺のいう通りだろ」
甘さ控えめに、大いに甘く
(伊沢とばっかり喋ってると、意地悪しちゃうよ?)
(優しい福良くんがすきです…)
(そんな言葉には騙されないし、ちゃんと、優しく意地悪するから。ね?)