ymmt
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ベランダから吹き込むのは生暖かい夏の風。
カチカチとノックされるシャープペンシルの音が彼女のワンルームに響く。
「うげぇ、ハッカだ」
「嫌い?」
コンビニに並んでいた懐かしのドロップス。勉強の合間にカラカラと手に取って玩んでいると、隣に座る青ちゃんが手を差し出してきたから一つあげたっていうのにこの表情だ。
「んー、食べられないことはないけど」
「もいっこ出してみる?」
「2個めも薄荷だったら辛いからなあ」
そういえば最近SNSで中身晒してる人いたな、たしかに薄荷が多かったような…なんてぼんやり思いながら蓋を閉めたそれをまたカラカラと振る。
「…ひゃー、スースーする。」
「お、トライしたのね」
「あ、でも…口の中涼しくていいかも」
意外とイケる。なんて言いながら口の中のそれをゆっくり味わう青ちゃん。無意識に唇を舐める所作が色っぽい。
夏の日差しが僅かに汗の浮いた白い肌を照らす。日照りの強さを見るにきっと外は茹だるような暑さなのだろう。指先で玩んでいた缶をローテーブルに置くと、コトン、小さな音。
「ね」
「ん?なーに?」
「…そのままキスしたら、僕も涼しくなるかな」
「あはは!なにいってんの山本くん」
かち、かち、とドロップスが彼女の歯に当たる音が響く。なんだかいつもより妙にぼんやりとした頭、プリントが擦れる音、柔らかい昼の風、夏日、静かな、2人きりの部屋。
「…キス、してみていい?」
「わ、すーぐそういうこと言う」
えー、わりと本気だったんだけど。と悪い笑みを返すと、青ちゃんはいつもの愛くるしい笑みを僕に一度向けた後ノートに目を落とした。
僕だって、その目が少し揺れていることぐらいは気づけるんだけどなあ。
「青、ちゃん」
短く名前を呼んで、緩く開いたシャツの胸元を掴み引き寄せる。
そのままぎゅっと押しつけるように唇を重ねると、ひんやりとした感覚。少し開いた彼女の薄い唇に舌をねじ込むとまたカラリ、と硬い音がして僕の口腔にも薄荷が滲む。
その大きなドロップスを奪わんと、彼女の後頭部をガッチリと抑えてさらに舌をねじ込むと、甘くて冷たい不思議な感覚に襲われる。時折漏れる彼女の甘い吐息は、確信犯か無意識か。
…そんな快楽も束の間。カラン、短い音とともに僕の口腔へ落ちてきた薄荷ドロップス。
妙に満足してしまった僕。唇を離すと、目をまん丸に見開いた青ちゃんが見えた。
「っ~!」
「…んー、たしかに涼しい」
「なっ、急に…!」
ぜえぜえと肩で息をする青ちゃんの顔は真っ赤。手の甲で口を拭う彼女の髪を柔らかく撫でる。
「涼しいけど、暑いなあ」
「ちょ、え?」
「暑さで、やられてるのかも」
「わ、ちょ、まっ」
ゆったりとフローリングに彼女を押し倒す。カチリ、歯に当たる薄荷は口内には涼しさを生み出してくれるけど
…そこ以外は全部暑くて、暑くて、熱くて。
「窓、閉めてないけど…いっか」
「今日、なんか、へんっ、」
「じゃあやっぱり、…暑さでやられてるのかも」
押し倒した彼女の首筋を柔らかく舐める。薄荷の冷たさと、柔肌の熱が混ざる。どうやら、夏は、これかららしい。
# 薄荷ドロップス、ひとつ
(…青ちゃん…あたまいたい…)
(エッ、ほんとに暑さでやられてたの…?!)
カチカチとノックされるシャープペンシルの音が彼女のワンルームに響く。
「うげぇ、ハッカだ」
「嫌い?」
コンビニに並んでいた懐かしのドロップス。勉強の合間にカラカラと手に取って玩んでいると、隣に座る青ちゃんが手を差し出してきたから一つあげたっていうのにこの表情だ。
「んー、食べられないことはないけど」
「もいっこ出してみる?」
「2個めも薄荷だったら辛いからなあ」
そういえば最近SNSで中身晒してる人いたな、たしかに薄荷が多かったような…なんてぼんやり思いながら蓋を閉めたそれをまたカラカラと振る。
「…ひゃー、スースーする。」
「お、トライしたのね」
「あ、でも…口の中涼しくていいかも」
意外とイケる。なんて言いながら口の中のそれをゆっくり味わう青ちゃん。無意識に唇を舐める所作が色っぽい。
夏の日差しが僅かに汗の浮いた白い肌を照らす。日照りの強さを見るにきっと外は茹だるような暑さなのだろう。指先で玩んでいた缶をローテーブルに置くと、コトン、小さな音。
「ね」
「ん?なーに?」
「…そのままキスしたら、僕も涼しくなるかな」
「あはは!なにいってんの山本くん」
かち、かち、とドロップスが彼女の歯に当たる音が響く。なんだかいつもより妙にぼんやりとした頭、プリントが擦れる音、柔らかい昼の風、夏日、静かな、2人きりの部屋。
「…キス、してみていい?」
「わ、すーぐそういうこと言う」
えー、わりと本気だったんだけど。と悪い笑みを返すと、青ちゃんはいつもの愛くるしい笑みを僕に一度向けた後ノートに目を落とした。
僕だって、その目が少し揺れていることぐらいは気づけるんだけどなあ。
「青、ちゃん」
短く名前を呼んで、緩く開いたシャツの胸元を掴み引き寄せる。
そのままぎゅっと押しつけるように唇を重ねると、ひんやりとした感覚。少し開いた彼女の薄い唇に舌をねじ込むとまたカラリ、と硬い音がして僕の口腔にも薄荷が滲む。
その大きなドロップスを奪わんと、彼女の後頭部をガッチリと抑えてさらに舌をねじ込むと、甘くて冷たい不思議な感覚に襲われる。時折漏れる彼女の甘い吐息は、確信犯か無意識か。
…そんな快楽も束の間。カラン、短い音とともに僕の口腔へ落ちてきた薄荷ドロップス。
妙に満足してしまった僕。唇を離すと、目をまん丸に見開いた青ちゃんが見えた。
「っ~!」
「…んー、たしかに涼しい」
「なっ、急に…!」
ぜえぜえと肩で息をする青ちゃんの顔は真っ赤。手の甲で口を拭う彼女の髪を柔らかく撫でる。
「涼しいけど、暑いなあ」
「ちょ、え?」
「暑さで、やられてるのかも」
「わ、ちょ、まっ」
ゆったりとフローリングに彼女を押し倒す。カチリ、歯に当たる薄荷は口内には涼しさを生み出してくれるけど
…そこ以外は全部暑くて、暑くて、熱くて。
「窓、閉めてないけど…いっか」
「今日、なんか、へんっ、」
「じゃあやっぱり、…暑さでやられてるのかも」
押し倒した彼女の首筋を柔らかく舐める。薄荷の冷たさと、柔肌の熱が混ざる。どうやら、夏は、これかららしい。
# 薄荷ドロップス、ひとつ
(…青ちゃん…あたまいたい…)
(エッ、ほんとに暑さでやられてたの…?!)