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「すごー、まじ意味わかんない」
福良くんはその細い指でスイスイとルービックキューブを回す。スピードや精度はもちろんだが、生き物のように滑らかに動くそれをみるた度、福良くんは何らかの魔法の力を持ってるんじゃないかなんて思ってしまう。
「青ちゃん、エンジニアなんだからきっと覚えたらすぐ出来るよ」
「福良くんみたいにスイスイ回すのだけは無理な気がする」
「あはは、それは競技用のやつ買えば解決だよ」
あれは素早く回しやすくなってるからね。ほら、できた。なんてことないようにことん、と置かれたそれはどの面も綺麗に揃えられている。
「ほえー」
「青ちゃんもトライする?」
「んや、遠慮しとく」
わたしはそれを手に取って眺めた後、ゆっくりとまたそれを回す。かちゃ、かちゃ、という短い音が心地いい。
「ね、福良くん」
「なに」
「もっかいやって?」
「ええー、いいけど」
眉を下げて笑って、その白い指がわたしの手からキューブを掴みあげる。綺麗な、指だ。
福良くんはぐるりとキューブ全体を数秒間見つめた後、よし、と小さく呟いた。
「よくみててね」
「うん」
ちっ、ちっ、と擦れるような音。すいすいと同じ色が集まっては離れ、そしてまた…元の姿に戻る。
回るそれよりも、魔法のようなその指遣いにすっかり魅了されてしまったわたしはほう、と小さくため息をついた。
「ほーら、崩しが甘いからすぐ出来ちゃった。」
「すご、」
すご、そう言いながら思わず触れたのは彼のその指先で
「絶対魔法使いだよね、」
すらりと細長くて白い指先、体温は男の人らしく暖かいそれを引き寄せて見つめる。
「まさかのそっちを疑ってたの?」
福良くんは困ったような照れた顔をして、もう一方の手ですっかりお役御免のキューブをテーブルに置く。
「だって、キューブが生き物みたいだったもん。魔法としか思えない」
わたしの馬鹿げた発言にいよいよ呆れたのか、福良くんはなにも答えない。わたしはそれをいいことにその爪の先までじっくりと見つめる。
「あーでも、たしかにひとつ。魔法使えるかも。」
「え?」
予想外の返事に、彼の右手を掴んだまま顔を上げる。
「青ちゃんを、気持ちよくする魔法」
「は?なに言って…」
いつもの微笑みの奥に、悪い顔がチラつく。しまった!そう思ったときにはもう遅くて、彼の左手はわたしの耳をそっとなぞるように動いていて。
「っ、なん、やっ…ぁ!」
身をよじろうとしてその右手も自由にさせてしまったのは失敗だった。解放された右手はそのままTシャツの中にゆっくりと滑り込む。
「…色っぽい声を出させる魔法もついてるかも?」
快感手前のもどかしさに目を瞑ると、嬉しそうな声が降る。
「ね、…したくなっちゃった。」
ベッド、いこ?なんて甘く囁かれてしまったら。
悔しいけれど、この魔法には敵いっこないや。小さく頷くと、柔らかい唇が重なる。ほんと、とんだ魔法使いだ。
# 魔法使いは悪戯がお好き
(ふふ、青ちゃんを虜にする魔法も持ってるかも)
(うるさいっ)
(そんなこと言ってられるのも、今のうちかもよ?)
(や、ちょ、まってぇ…!)
福良くんはその細い指でスイスイとルービックキューブを回す。スピードや精度はもちろんだが、生き物のように滑らかに動くそれをみるた度、福良くんは何らかの魔法の力を持ってるんじゃないかなんて思ってしまう。
「青ちゃん、エンジニアなんだからきっと覚えたらすぐ出来るよ」
「福良くんみたいにスイスイ回すのだけは無理な気がする」
「あはは、それは競技用のやつ買えば解決だよ」
あれは素早く回しやすくなってるからね。ほら、できた。なんてことないようにことん、と置かれたそれはどの面も綺麗に揃えられている。
「ほえー」
「青ちゃんもトライする?」
「んや、遠慮しとく」
わたしはそれを手に取って眺めた後、ゆっくりとまたそれを回す。かちゃ、かちゃ、という短い音が心地いい。
「ね、福良くん」
「なに」
「もっかいやって?」
「ええー、いいけど」
眉を下げて笑って、その白い指がわたしの手からキューブを掴みあげる。綺麗な、指だ。
福良くんはぐるりとキューブ全体を数秒間見つめた後、よし、と小さく呟いた。
「よくみててね」
「うん」
ちっ、ちっ、と擦れるような音。すいすいと同じ色が集まっては離れ、そしてまた…元の姿に戻る。
回るそれよりも、魔法のようなその指遣いにすっかり魅了されてしまったわたしはほう、と小さくため息をついた。
「ほーら、崩しが甘いからすぐ出来ちゃった。」
「すご、」
すご、そう言いながら思わず触れたのは彼のその指先で
「絶対魔法使いだよね、」
すらりと細長くて白い指先、体温は男の人らしく暖かいそれを引き寄せて見つめる。
「まさかのそっちを疑ってたの?」
福良くんは困ったような照れた顔をして、もう一方の手ですっかりお役御免のキューブをテーブルに置く。
「だって、キューブが生き物みたいだったもん。魔法としか思えない」
わたしの馬鹿げた発言にいよいよ呆れたのか、福良くんはなにも答えない。わたしはそれをいいことにその爪の先までじっくりと見つめる。
「あーでも、たしかにひとつ。魔法使えるかも。」
「え?」
予想外の返事に、彼の右手を掴んだまま顔を上げる。
「青ちゃんを、気持ちよくする魔法」
「は?なに言って…」
いつもの微笑みの奥に、悪い顔がチラつく。しまった!そう思ったときにはもう遅くて、彼の左手はわたしの耳をそっとなぞるように動いていて。
「っ、なん、やっ…ぁ!」
身をよじろうとしてその右手も自由にさせてしまったのは失敗だった。解放された右手はそのままTシャツの中にゆっくりと滑り込む。
「…色っぽい声を出させる魔法もついてるかも?」
快感手前のもどかしさに目を瞑ると、嬉しそうな声が降る。
「ね、…したくなっちゃった。」
ベッド、いこ?なんて甘く囁かれてしまったら。
悔しいけれど、この魔法には敵いっこないや。小さく頷くと、柔らかい唇が重なる。ほんと、とんだ魔法使いだ。
# 魔法使いは悪戯がお好き
(ふふ、青ちゃんを虜にする魔法も持ってるかも)
(うるさいっ)
(そんなこと言ってられるのも、今のうちかもよ?)
(や、ちょ、まってぇ…!)