kwkm
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
青が持ってきた実家からの荷物は食料が大半を占めていて、どうせオフィスで食べるだろうと半分ほど置いて自宅に帰ってきた瞬間だった。
「もしも、」
『拓朗!なんなんあの人!』
青からの電話を取ると、耳が壊れるんじゃないかって大声で名前を呼ばれて
「...ほんっまにうるさい」
『いやちゃうやん、あの人だれ?!ヤバない?!』
高学歴とは思えない語彙の失いっぷりにため息をつく
「なんの話しとんねん」
『だーかーらー、オフィスの!めがねのひと!』
「眼鏡アホほどおんねんけど」
『ちゃーうーやーんんん!玄関きた人!』
紙袋をどさりとベッドの上に置く。母からの手紙もご丁寧にクリアファイルに入っていて…青はこういうところは丁寧なんだけどなあ。
「ああ、福良さん?」
『っていうの?肩幅ひろーい眼鏡のひと!』
「うん、間違いない」
母からの手紙を開きながら電話を続ける
『あんな、拓朗』
「なんやねん」
『バカ好みやった』
「…やろうな」
死ぬほど溜めた後の一言は予想通りで。
青はいつもおおらかそうで背が高くておっとりとした雰囲気の人が好きだと言い続けている。残念なことにキツい容姿からそういう人たちからは敬遠され続けてる訳だけど。
『もーなんなんアンタんとこに運命の人おったわ〜はよゆうてぇ〜』
1人でベッドで身悶えているであろう青が容易に想像できる。母の手紙の文末には『青ちゃんに迷惑ばっかりかけないように!』だった。
「紹介したろか?」
たぶん彼女おらんかったと思うし、今は。と告げると、ええ〜ん。と耳につく声。鬱陶しいなあ。
『でも拓朗にギャンギャンゆうてもたのバッチリ見られたからなあ、望み薄すぎるやんかぁ』
「そういうところ乙女やねんな、キモ」
『はー?!拓朗悪口よくないデス!』
「どこの外国人やねん」
ふぇーん、とふざけた泣き真似をする青。電話切るで?というと待って待って!と止められる。
『でもほんま、ほんまに好みやった。かなしい。』
「いやだから連絡先聞いたらええやん」
『無理やあそんなん無理やあ』
「この話、終着点どこなん?」
『...私の憂さが晴れるまで』
「終わらんやつやぁ、切るわ」
あっちょっと!なんて声を無視して切る。
「ほんま、うるさいやつや」
誰にというわけでなく独言て、眠りにつく。
-
「青ちゃん、ってどんな子?」
たまたま福良さんと2人で飯を食っていたら、突然そんな事を聞かれて。
「…青のこと?」
「そうだけど…すごい顔するね」
驚きが露骨に顔に出ていたようで、慌てて顔を作る。
「はあ、まあ」
「やっぱり実は付き合ってる、とか?」
「まさか!キツい女の子は好みじゃないです」
福良さんの目の奥には男の眼差しが確実にあって。オイオイ、嘘だろうこんな展開。なんて内心ワクワクしながら福良さんの言葉を聞く。
「にしても…めちゃくちゃ綺麗な子だったよね、僕びっくりしちゃって。」
「そうですか?」
「そうでしかないでしょ?あんな美人が幼馴染なんて漫画じゃん。川上ほんとに目ついてる?」
まさかあんな女にも、こんなふうに春が来るなんて。と思いながらすっぴんで我が家でゲームをしてる姿や、泥酔して家で死んでいるから水を届けろと横暴なことを言う彼女を思い出したりした。ま、その辺は付き合ってからどうなるか見ものかな。
(にしても、迷惑かけられてるのは俺の方やと思うんやけどな)
母からの手紙を思い出して、小さく笑う。
「…福良さん、そんなに気になってるなら紹介しましょうか?」
-偶然だって運命的に-
(ま。たまにはええ友達になったるか)
「もしも、」
『拓朗!なんなんあの人!』
青からの電話を取ると、耳が壊れるんじゃないかって大声で名前を呼ばれて
「...ほんっまにうるさい」
『いやちゃうやん、あの人だれ?!ヤバない?!』
高学歴とは思えない語彙の失いっぷりにため息をつく
「なんの話しとんねん」
『だーかーらー、オフィスの!めがねのひと!』
「眼鏡アホほどおんねんけど」
『ちゃーうーやーんんん!玄関きた人!』
紙袋をどさりとベッドの上に置く。母からの手紙もご丁寧にクリアファイルに入っていて…青はこういうところは丁寧なんだけどなあ。
「ああ、福良さん?」
『っていうの?肩幅ひろーい眼鏡のひと!』
「うん、間違いない」
母からの手紙を開きながら電話を続ける
『あんな、拓朗』
「なんやねん」
『バカ好みやった』
「…やろうな」
死ぬほど溜めた後の一言は予想通りで。
青はいつもおおらかそうで背が高くておっとりとした雰囲気の人が好きだと言い続けている。残念なことにキツい容姿からそういう人たちからは敬遠され続けてる訳だけど。
『もーなんなんアンタんとこに運命の人おったわ〜はよゆうてぇ〜』
1人でベッドで身悶えているであろう青が容易に想像できる。母の手紙の文末には『青ちゃんに迷惑ばっかりかけないように!』だった。
「紹介したろか?」
たぶん彼女おらんかったと思うし、今は。と告げると、ええ〜ん。と耳につく声。鬱陶しいなあ。
『でも拓朗にギャンギャンゆうてもたのバッチリ見られたからなあ、望み薄すぎるやんかぁ』
「そういうところ乙女やねんな、キモ」
『はー?!拓朗悪口よくないデス!』
「どこの外国人やねん」
ふぇーん、とふざけた泣き真似をする青。電話切るで?というと待って待って!と止められる。
『でもほんま、ほんまに好みやった。かなしい。』
「いやだから連絡先聞いたらええやん」
『無理やあそんなん無理やあ』
「この話、終着点どこなん?」
『...私の憂さが晴れるまで』
「終わらんやつやぁ、切るわ」
あっちょっと!なんて声を無視して切る。
「ほんま、うるさいやつや」
誰にというわけでなく独言て、眠りにつく。
-
「青ちゃん、ってどんな子?」
たまたま福良さんと2人で飯を食っていたら、突然そんな事を聞かれて。
「…青のこと?」
「そうだけど…すごい顔するね」
驚きが露骨に顔に出ていたようで、慌てて顔を作る。
「はあ、まあ」
「やっぱり実は付き合ってる、とか?」
「まさか!キツい女の子は好みじゃないです」
福良さんの目の奥には男の眼差しが確実にあって。オイオイ、嘘だろうこんな展開。なんて内心ワクワクしながら福良さんの言葉を聞く。
「にしても…めちゃくちゃ綺麗な子だったよね、僕びっくりしちゃって。」
「そうですか?」
「そうでしかないでしょ?あんな美人が幼馴染なんて漫画じゃん。川上ほんとに目ついてる?」
まさかあんな女にも、こんなふうに春が来るなんて。と思いながらすっぴんで我が家でゲームをしてる姿や、泥酔して家で死んでいるから水を届けろと横暴なことを言う彼女を思い出したりした。ま、その辺は付き合ってからどうなるか見ものかな。
(にしても、迷惑かけられてるのは俺の方やと思うんやけどな)
母からの手紙を思い出して、小さく笑う。
「…福良さん、そんなに気になってるなら紹介しましょうか?」
-偶然だって運命的に-
(ま。たまにはええ友達になったるか)