ロー誕
夢主名
この小説の夢主設定トラファルガー・ローがお相手の夢主名を決めて下さい。
デフォルト名:リューラ
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青い海原を進むイエローサブマリンの海賊船。天気は快晴。洗濯にはもってこいの日だ。
…ということで、リューラは甲板で大量の洗濯物を干していた。
『いい天気。夕方には乾いちゃうね。』
ペ「リューラ。」
『ペンギン!どうかしたの?』
洗濯物を干していたご機嫌なリューラに声を掛けたのは、副船長兼、航海士のペンギン。
ペ「もうすぐ船長の誕生日なんだ。当日、船で宴の準備をするから、船長を船の外に…」
『ローの…誕生日……?』
ペ「あぁ、そうだが…。」
顔色が徐々に青くなっていくリューラ。
ペ「まさかお前……、忘れてたのか?」
『わ、忘れてた…。』
顔面蒼白なリューラ。
リューラからしたら、大事な彼氏であるローの誕生日を忘れるなど最大の失態だ。
ペ「ハァ……。」
呆れてため息を吐くペンギン。
『ペ、ペンギン!6日まで後何日!?』
ペ「………2日だ。」
『ど、どうしよう…。ローの誕生日忘れるなんて、ローの彼女失格だよ~……。』
大慌てのリューラ。もう彼女の脳内環境はパニック状態だ。
ペ「島に着いたら何か探せ。お前のくれる物なら、多分何でも喜ぶぞ。」
『ちゃんとしたやつあげたいの!でも、時間無いし…。』
ペ「…じゃあ、こういうのはどうだ?」
『何々?』
ペンギンが何かゴニョゴニョと耳打ちをすれば、瞬く間にリューラは真っ赤になった。
『ペ、ペンギン…、それは…。』
ペ「どうしても間に合わなかったらの話だ。」
『最終手段ってこと?』
ペ「あぁ。」
(でも船長、むしろこっちの方が喜びそうだな。)
なんてことをペンギンが考えてるなんてことをリューラが知るよしもなく。
『…分かった…。』
とりあえず、島に着いてデート次いでにプレゼントを探すことにした。
当日…
(どうしよう…。ピッタリのプレゼントが見つからない…。)
予定通り準備が完了するまでの間、ローを船の外に連れ出し、リューラはデートをしながらローへのプレゼントを探していた。
が、なかなかしっくり来るものが見つからない。
ロ「…………おい。」
(もう最終手段しかないの?でも、流石に恥ずかしいし、後が怖いし…。)
ロ「…おい。」
(でも見つかりそうにないし、やるしか…)
ロ「おい。」←物凄くドスの効いた声
ビクゥッ!!!!
考え事に耽っていたリューラは、ローのドスの効いた声に驚いて肩を跳ねさせた。
ロ「さっきから呼んでんのが分かんねぇのか。」
『ごめんなさい…!ちょっと考え事してて…。』
ロ「さっきからブツブツと…。何か言いたいことがあるんだったらはっきり言え。」
『え、いや、それは別に…。』
ここで何を考えてたか言ってしまうと、せっかくのサプライズが台無しになってしまう。適当に誤魔化そうとしたが…
ロ「いいから言え。」
『や、だから』
ロ「言え。さもなきゃここで襲う。命令だ。」
『!?』
ローのとんでもない命令(という名の脅迫)に目を見開いて驚くリューラ。
『(命令じゃなくてもう脅しだよ!?)
言う!言うから止めて、それだけは!!』
ロ「チッ…。」
言うつもりはなかったが、外で襲われるのだけは、リューラは我慢ならなかった。
慌てて答えれば、ローは面白くないとでも言うかのように舌打ちをした。
『(こ、怖い…。)
あ、あの、プレゼントのことで…。』
ロ「プレゼント…?」
『う、うん…。』
リューラの答えに固まるロー。
ロ「……………誰のだ。」
『ふぇ!?』
ロ「誰へのプレゼントだ。」
数拍間を置いてからローが発した怒気に、リューラは縮み上がった。
ロ「答えろ。誰へのプレゼントだ。」
『ロ、ローの!!』
何故怒り出したかは分からないが、怒りの矛先が自分に向けられては不味いと思ったリューラは、必死に弁解した。
ロ「?俺の?」
『だって…。
(ペンギン、皆、ごめんね…!!)
…ロー、今日誕生日でしょ?』
ロ「…あぁ…、今日だったか。すっかり忘れてた。」
『…ごめんね、私気付いたの一昨日で、デートの間、いいのないかなって思って、ずっと探してたの。
…プレゼント、用意出来なくてごめんなさい…。』
シュン…とするリューラ。
そんなリューラが可愛く思えたローは、彼女の頭を撫でた。
ロ「別に気にしてねぇ。祝われるような歳じゃねぇんだがな…。気持ちだけ貰っとく。」
『ダ、ダメだよっ。皆だって今頃船で準備…!…あっ…。』
慌てて口を塞ぐが、時既に遅し。
ロ「…妙な動きしてたのはそのせいか。」
『うぅ…。(皆ごめんー…。)』
自分のマヌケっぷりに呆れを覚えた。
ロ「バレちまったんだから、もう引き留める必要ねぇだろ。帰るぞ。」
そっと手を絡めて繋ぐと、ローは元の道を戻りだした。
『……!!』
普段なら絶対しないであろう“恋人繋ぎ”。それをしてくれたローが、リューラは無性に愛しく思えた。
『…ロー。』
ロ「?」
『あの…ね、プレゼント用意出来なくて、本当にごめんなさい。』
ロ「それはいいって言ったろ。」
『だから、代わりって言うか…その……。』
ロ「…なんだ。」
口ごもるリューラ。恥ずかしさでいっぱいだが、覚悟を決め、最早なげやりな気持ちで、叫ぶようにして言った。
『~~~~っ!!わ、私がプレゼントになるので、受け取ってくださいっ!!!!!!』
ロ「ッ!?」
勇気を出して言ったはいいが、恥ずかしさのあまり、リューラの顔は真っ赤だ。
固まっていたローだったが、リューラの言ったことの意味を理解すると、ニヤ、と悪い笑みを浮かべた。
ロ「お前が俺の誕生日プレゼントって訳か?」
『う、うん…。』
ロ「へぇ、お前にしては考えたな。ありがたく貰ってやるよ。」
『うん…。……!?』
恥ずかしがるリューラに顔を近づけ、そっと食むように唇を重ねた。
ロ「今夜は簡単に寝れると思うなよ?」
『~~~~ッ!ロー、ばか!』
耳元で甘く囁かれたセリフに、リューラはこれ以上ないくらい真っ赤に染まった。
誕生日だから、好きにしていいよな?
(最高に可愛がってやるよ。)