sideエース
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「ここだ」
コイツ─アキ─を連れ、オヤジの部屋の前に来た。俺は海楼石には触れねぇから、近くにいたデュースに付けてもらった。
手錠を付けて歩くコイツがコケねェかとか不安しかなかったたが、そんな心配は杞憂だった。
俺の後ろを歩く姿は、なんつーか親鳥の後に続く雛みたいだった。
「ねぇ
ここに連れてきてもよかったの?この手錠、意味ないよ?君たちの船長さん、魔法で殺しちゃうかもよ?良いの?」
アキはこんなこと言いたくねぇって顔でそう問うてくる。その顔色は警戒と、恐怖。
「オヤジは海賊王になる人だ。
お前みてぇなチビに殺られたりしねぇよ。」
「…分からないよ?
ありえないなんてことは無いんだから。」
「いいや、お前は親父を殺せねえ。」
たとえ此処が、そういう海だとしても。
「っなんでそう言いきれるのさ!
よく知りもしないのに!」
「さっき話してみてわかった。
俺は、お前がそう簡単に人を殺せるような奴だとは思えねぇ!」
そう笑顔で断言する。
俺はこの小さなガキみてぇなヤツを、さっきから出たり引っ込んだりしてる涙を嘘じゃねェって思ってる。
「エース、其処に居るなら突っ立ってねぇでさっさと入らねぇか!」
部屋の中からオヤジに呼ばれる。
俺は、いけねっ!と独り言ちながら扉を開く。
「連れてきたか。
エース、お前ェはちと出てろ。二人で話してェ」
「わかった!
じゃーな!アキ!」
「あっ...エース...!待って...!!」
そう言って俺の手を掴んだアイツの目は不安で揺れていた。
俺は安心させる様に二度、頭を撫でる。
「大丈夫だ。」
そう言って、部屋を出た。
俺は甘美な熱に浮かされて、お前にどんどん堕ちて、終いには骨の髄までがりりと食べられちまうんだな
(おーぃ!エースー!
あのチビ、ちゃんと親父んとこに連れてったんだろうなァ?)
…部屋を出る前にアイツ、また見上げてきやがった!
……これ今日寝れねぇなァ…ハァ…ナースに抜いてもらお…。
(エースどうしたんだ?)
(悪いモンでも食って腹下してんじゃねぇのかよぃ?)
(いやぁ、エースに限ってそんなこと!…ねぇよな…?)
(…よぃ……。)
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