第4話!
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エースの手伝いも終わり、いざナースさんたちのいる部屋に戻り、そぉっとドアを開ける。しかしそこには寝ていると思っていたナースさんたちがそのご尊顔を般若の様に変えていた。そして引きつった顔で逃げようとする私の手を引っ張って中に連れ込まれる。
「さて、アキちゃん、私たちが言いたいこと、分かるわよね?」
「あい…。」
彼女たちの前に座らされ長い長いお説教を受けた。
「まったく、アキもアキだけど、エースもエースだよなー。
いくらコイツが魔法使えるっつったって女を1人で帰らせるか?」
「ロゼの言うとうりよ。エース隊長送ってくれてもいいわよねー!ほんと、これだから子供は!」
「まぁ、まだまだ10代だものね。2人とも。」
………ん?
「え?エース…隊長って、今いくつなんですか???」
「「「19。」」」
「ぇぇぇぇ…。マジすか…。」
「だからあなた達はこの船の末っ子って訳ね!」
ルナさんは可愛らしくウィンクを飛ばす。
19か。だとしたら、原作の一年前くらいってことか。
そして、来年、エースやサッチ、パパがこの世界から居なくなる。そんなのファンとしては、阻止したい。白ひげのみんなを助けたい!
…でも、原作を壊していいの?エースの死を乗り越えて、ルフィは2年後のシャボンディ諸島で強くなって仲間のみんなに出会う。
もしもエースが死なずにルフィやほかのキャラたちに影響が出たら?
私が、彼らを救っても、その先のことは分からない。
それでも、私というイレギュラーな存在はここにいる。もし、もしも私がこの世界に飛ばされたのが白ひげのみんなを助けることだとしたら?
今のままの私じゃ何も出来ない。誰も助けられない。
強くなりたい。今よりも、もっともっと強く…!
「私、強くなりたい!!」
「え、どうしたの急に?」
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「パパーーー!!!私みんなと一緒に戦いたい!」
翌朝、頑張って早起きした私はパパの前で開口一番そう叫ぶ。
「……急にどうしてまたそんなこと言ってやがる。お前にゃ、戦闘はさせねェ。そう言ったろう。」
しかし、パパは却下する。
パパの気持ちは理解出来る。でも、この船のみんな私のことを絶対に戦闘があってる時に甲板には近づけさせないようにしている。
「っ!
…私だって戦えるよ!もし敵船が来ても、みんなの足を引っ張らない!!」
「……そういう問題じゃねェ。俺ァ、可愛い娘に怪我ァさせたかねェ。お前ェが強いってんなら、ナースを守れ。
…話はそれだけか。早く飯食って仕事に就きな。
俺ァ暇じゃねェんだよ。」
「パパ!違う!わたし……っ!」
「うるせェ!持ち場に戻れ!」
「っ!!」
続けようと発した声は、パパの何も言わせないとでも言うような覇気の前で音になる前に消えた。
「パパのバカ!こんな船大っ嫌い!!」
「アキ!お前何を…!!?」
私は悔しくて、それでも曲げたくなくて、パパへひどいことを言ってしまった。
パパは一瞬気づ付いたような顔をして、私に背を向ける。
「...そうか。
だったら出ていけ。
「っ…!
出ていく!もう、パパなんて知らない!!」
バシッ
「ちったァ落ち着け。頭冷やしてこいよい。それ以上喋っても益々頭に血が昇っっていくだけだ。
オヤジも、そんなに怒鳴ると体に響くよぃ。」
「...あァ、すまねェなァマルコ。」
マルコ隊長はそう言って、顎で船尾の方を指す。私は彼の言葉に従い、そちらに足を向ける。
「おいアキ!お前さっきのは...って、何でお前が泣いてんだよ!?」
「ひぐっ!うるさいやい!泣いてないもん...。ぐすっこれは鼻水だし...ずびっ...」
いや、どう見ても泣いてんだろ...。といいたげなエースから目を背け、私は海を眺める。
彼は、そっと私の横に立つ。
「えー...。まぁ、さっきのはお前も言い過ぎだったけど、オヤジも言い過ぎなとこあったし...あー...お前が言いたかったこともわかるしな...。」
「なにさ、エースの癖に...」
「おまっ!人がせっかく慰めてやってんのに...っ!!」
「ふひっありがとう。なんか元気でた...!」
やっぱりエースは優しい。下に兄弟がいるからか、飴と鞭の使い方がうまい。今ですら悪いのは私なのに、パパの事も一緒にダメ出しして慰めてくれた。
でも、これで私も覚悟ができた。私は、この船の皆誰一人として、死なせはしない。
幸せは遠く離れても
そして、私はその夜誰にも見つからないようにして、船を出した。
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