第3話!
夢小説設定
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「どぅわあ!!??」
「ははっ!お前、全っ然気配読めねぇな!」
「って、エースかい!!」
どうも、わたしアキ。18歳です。
この間の宴の翌日──エースが私を抱き上げて以来、毎日誰かしらに突然抱きかかえられることが増えました。
「いやいやいや!!
気配とか読むものじゃないよね!!?みんな頭大丈夫!?」
「お前失礼だな。
魔法使いの癖に気配読めねぇのはどうかと思うぜ?」
いや、あんたも中々失礼だよ!なんなんだここの男!魔法使いに夢見すぎだろ!
ていうか、私は魔導士であって、魔法使いじゃないし!
なに!?海賊ってこんなに気配に敏感じゃないといけないの!?
「当たり前だろ、海賊は常に命の取り合いだ。生温い覚悟じゃやってけねェよ!」
「心の声を聞かないで!!」
「いや、お前結構独り言多いぞ。」
嘘でしょ……。これからは気をつけよう。うん。
それよりも、そろそろ降ろしてくれないかな…?今私、食堂の掃除中なんだけどな?
サボったら怒られるの私なんだけど?サッチ隊長は私の事可愛がってくれるけど、サボってたら容赦なくゲンコツの刑なんだよな。
「エース、そろそろ降ろして下さいませんかね?こんな事してて怒られるn「くぉらぁぁ!!アキーー!!!サボんなって言ってんだろーが!!」…うわぁ、サッチ隊長…ごきげんよゴチンッいだぁ!」
「よぅ、サッチ。」
「エースお前、コイツは仕事中だっていつも言ってんだろが!!」
ゴチンッ
「いでぇ!!」
遅かった…。サッチ隊長の問答無用のゲンコツが私とエースの頭に落ちる。
「だから降ろしてって言ったじゃんか!」
「はぁ!?言ってねえよ!!お前頭大丈夫か!?」
「言いましたー!!!エースこそ頭大丈夫ですか〜??」
「言ってませんーー!!お前海賊じゃなくて1回病院行ってきた方がいいんじゃねえの?頭の。」
「はぁぁぁ!!!???それは言い過ぎじゃないの!?その御自慢の背中のマーク真っ二つにしてやんよ!!」
言い合っているうちにだんだんヒートアップしてきて、私は言ってはいけないことを言ってしまったことに気づかなかった。
バン!
「ひっ!」
「…おい、それは聞き捨てならねぇな…。
お前この
普段とは違うエースの冷たい表情に私は、全身から、一気に血が抜ける感覚になる。
「あ…。え、エース…。あれは…その…」
パンパンッ
「はーい!!そこまで!エースも、そんなに怖い顔すんなよ。まだ右も左も分からねぇ可愛い弟だ。
アキも、たかが刺青って思うかもしれねえが、俺たち海賊にとっちゃこの
サッチ隊長が手を叩いて、この嫌な空気を振り払い仲裁する。
そうだ。私にも、あるでは無いか。命よりも大事な、私たち
それなのに、その証をただの言い合いのネタにしてしまった。
私は、エースにも、他の船員にも、頭を下げる。
「ごめんなさい!みんなの家族の証明を、たかが言い争いに出して。しかも、それを真っ二つにするなんて言ってしまって、本当にごめんなさい!!」
「分かったなら良し。次からは気をつけろよ。」
「…まぁ、まだ海賊のイロハも知らねェんじゃしょうがねえよな。俺も悪かった。つい、頭に血が上っちまった。」
「っ!なんで許せるの!?
許しちゃダメだろ!!こんなクソガキより、皆の命より大事なものなんて無い!こんな厄介なガキ、見切りつけて早く切り捨てろよ!!」
そう。本当に許されることじゃない。この船じゃなかったらタダじゃ済まない。最悪、殺されてしまうだろう。
それなのに、この船の人達は何故こんなにも…
「…ヒック…。みんな、や゙ざじずぎだよぉ゙ぉ゙お゙…!!」
うぇ〜〜ん!!!と、子供の様に泣きじゃくる私の頭をサッチ隊長が笑顔でガシガシと撫でる。
「そりゃ、なんてったって可愛い弟に決まってるからな!弟ってのはわがまま言って、上の兄貴を困らせるもんだ!
なぁ!エース!」
「…別に…。」
「おーおー!まだまだ反抗期は治んねぇな!」
「うるせぇな!ガキ扱いすんなよ!!」
「…ふはっ!」
「「ん?」」
「っはは!なんかサッチ隊長、お兄ちゃんみたい!っあはははは!!」
あとの祭りセール
そりゃ、お前らのお兄ちゃんだもん!そう言って、目を細めるサッチ隊長は、春の日差しのような笑顔で笑った。