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俺には10個下の幼なじみが居る。
家が隣の昔から少し気弱な女の子。
妹みたいに可愛がっていて、昔はよく俺の弟達もみんなで一緒に遊んだりしてた。
俺が実家を出て、一人暮らしをしてもちょくちょく泊まりに来ている。
仕事の合間にスマホを見ると彼女から連絡が入っていたので折り返し電話をかけ直した。
「もしもし?紗夜?」
「太にぃ、」
「なに?」
「…今日、太にぃの家に行ってもいい?」
「ん、いいよ。おいで。
居たいだけ居ていいよ。」
「わかった、ありがとう」
「18時半には終わるから、駅にいて。迎えいく」
「はい、ありがとう」
「どういたしまして〜」
仕事が終わって駅に着いて彼女に電話する。
「着いたよ、俺の車わかる?」
「…あ、うん。今行くね」
電話を切って紗夜がパタパタと駆け寄ってきた。
「いきなり、ごめんなさい」
「全然いいよ。ご飯は?食べた?」
「ううん、まだ」
「じゃぁ、ご飯食べに行って、うちに帰ろうか」
「うん」
何食べたい?って聞くと和食。って小声でいうから、渉におすすめのお店を聞いて食べに行った。
出された料理はどれも美味しくて、彼女も美味しいって言ってくてたし、会った時に少し暗い顔をしていた彼女も笑ってくれたからよかった。
「お邪魔します」
「はーい。荷物、ここ置いときな」
「うん、ありがとう。
太にぃ、…あっと、えっと、」
「うん、わかった。無理しなくていいから、先にお風呂入ってきな?」
「…うん」
俺達は付き合っている訳ではない。彼女がこうして俺の家に来たいという時は必ず何かあった時だった。
正直、紗夜の家はよくある普通の家とは少し違う。
父親は子育てに無関心で、紗夜が小学生の時に出ていったらしい。そういえば急に見なくなったなとは思っていたし、母親もあまりいい母親と呼べなかった。
よく俺達兄弟と遊んでいたというのは、俺達が「紗夜のことよろしくね」と彼女の母親に頼まれ、自分は旦那以外の男と出歩いていたからだ。
遊ぶことに関しては俺達も楽しかったし、俺達の両親も自分の子のように接していたので、全然構わなかったのだが。
彼女はその家庭環境に耐えられなくなったのだろう。
どこで知ったのか、楽になるために身体を傷つけるようになった。
なので、少しでも楽になるならと「苦しい時には俺の家においで。何時でも迎えに行ってやる」と俺の家へ来させるようにした。一人暮らしは?と聞いてみたが、20歳をすぎても一人暮らしをしないのは母親が許さなかったせいもある。
「太にぃ、お風呂上がったよ」
「おー、おかえり。落ち着いた?」
「うん。でね、私、家を出ることにした」
「う、…ん?それは良かったと思ったけど、お母さんは?」
「で、出てけ。って言われた。今の人と結婚するらしくて、っ…」
「勝手だなぁ…よしよし、辛かったな」
ついに泣き出してしまった紗夜を抱きしめて背中をさすると、彼女は小さく「邪魔だって言われた」と呟いた。
「ごめんね?」
「うん?なんで?」
「もうこの歳だし、1人でなんとかしようと思ったのに…太にぃ頼っちゃって…」
「ばか。どうせその話今日の事じゃないだろ?本当は少し前に言われたんじゃない?」
「…なんで、分かったの…?」
「お前はいつもそうだから。すぐに連絡してこずに絶対に1人でなんとかしようと悩むから」
「、太にぃにはなんでもお見通しだね」
「当たり前だよ、紗夜ことずっと見てたんだから」
「うん、っ…、」
「住む家はもう決まったの?」
「…決まってない…」
「それなら、うちに住みなよ。もう紗夜の帰る家はここにしよう?」
「…え?」
今まで泣いていた彼女の涙が止まって、キョトンとこっちを見ている。
「俺ね、紗夜のこと、好きだったよ。ずっと。
幼なじみだからとか、可愛い妹みたいな存在だからとかじゃなくて、一人の女性として。」
「太にぃ…?」
「うん、ごめんな?なんか漬け込むようなタイミングになってしまって。」
もうお前の悲しい涙は見たくないから。
ずっとそばで、もっと近くで支えてやりたい。
「返事は今じゃなくていい。けど、紗夜が悲しむことはしないし、今まで辛かった分、俺と一緒に幸せになって欲しい」
「…太にぃ…う、うぅ〜…」
「いいよ、今はいっぱい泣いて。また笑顔でお前の返事聞かせて?」
その後も彼女の涙は止まらなかった。
溜め込んでいたもの、我慢してたもの。俺の家に来るのは久しぶりだったけど、その間にも色々辛いことがあったのだろう。
そのまま泣き疲れた彼女をベッドに寝かせて、持ち帰った仕事を片付けた。
翌日、仕事から帰ると、「今日、たくさん考えたよ。」と彼女が言ってきた。
「私、太にぃと一緒に居てもいい?」
なんて言うから思いっきり抱きしめた。
家が隣の昔から少し気弱な女の子。
妹みたいに可愛がっていて、昔はよく俺の弟達もみんなで一緒に遊んだりしてた。
俺が実家を出て、一人暮らしをしてもちょくちょく泊まりに来ている。
仕事の合間にスマホを見ると彼女から連絡が入っていたので折り返し電話をかけ直した。
「もしもし?紗夜?」
「太にぃ、」
「なに?」
「…今日、太にぃの家に行ってもいい?」
「ん、いいよ。おいで。
居たいだけ居ていいよ。」
「わかった、ありがとう」
「18時半には終わるから、駅にいて。迎えいく」
「はい、ありがとう」
「どういたしまして〜」
仕事が終わって駅に着いて彼女に電話する。
「着いたよ、俺の車わかる?」
「…あ、うん。今行くね」
電話を切って紗夜がパタパタと駆け寄ってきた。
「いきなり、ごめんなさい」
「全然いいよ。ご飯は?食べた?」
「ううん、まだ」
「じゃぁ、ご飯食べに行って、うちに帰ろうか」
「うん」
何食べたい?って聞くと和食。って小声でいうから、渉におすすめのお店を聞いて食べに行った。
出された料理はどれも美味しくて、彼女も美味しいって言ってくてたし、会った時に少し暗い顔をしていた彼女も笑ってくれたからよかった。
「お邪魔します」
「はーい。荷物、ここ置いときな」
「うん、ありがとう。
太にぃ、…あっと、えっと、」
「うん、わかった。無理しなくていいから、先にお風呂入ってきな?」
「…うん」
俺達は付き合っている訳ではない。彼女がこうして俺の家に来たいという時は必ず何かあった時だった。
正直、紗夜の家はよくある普通の家とは少し違う。
父親は子育てに無関心で、紗夜が小学生の時に出ていったらしい。そういえば急に見なくなったなとは思っていたし、母親もあまりいい母親と呼べなかった。
よく俺達兄弟と遊んでいたというのは、俺達が「紗夜のことよろしくね」と彼女の母親に頼まれ、自分は旦那以外の男と出歩いていたからだ。
遊ぶことに関しては俺達も楽しかったし、俺達の両親も自分の子のように接していたので、全然構わなかったのだが。
彼女はその家庭環境に耐えられなくなったのだろう。
どこで知ったのか、楽になるために身体を傷つけるようになった。
なので、少しでも楽になるならと「苦しい時には俺の家においで。何時でも迎えに行ってやる」と俺の家へ来させるようにした。一人暮らしは?と聞いてみたが、20歳をすぎても一人暮らしをしないのは母親が許さなかったせいもある。
「太にぃ、お風呂上がったよ」
「おー、おかえり。落ち着いた?」
「うん。でね、私、家を出ることにした」
「う、…ん?それは良かったと思ったけど、お母さんは?」
「で、出てけ。って言われた。今の人と結婚するらしくて、っ…」
「勝手だなぁ…よしよし、辛かったな」
ついに泣き出してしまった紗夜を抱きしめて背中をさすると、彼女は小さく「邪魔だって言われた」と呟いた。
「ごめんね?」
「うん?なんで?」
「もうこの歳だし、1人でなんとかしようと思ったのに…太にぃ頼っちゃって…」
「ばか。どうせその話今日の事じゃないだろ?本当は少し前に言われたんじゃない?」
「…なんで、分かったの…?」
「お前はいつもそうだから。すぐに連絡してこずに絶対に1人でなんとかしようと悩むから」
「、太にぃにはなんでもお見通しだね」
「当たり前だよ、紗夜ことずっと見てたんだから」
「うん、っ…、」
「住む家はもう決まったの?」
「…決まってない…」
「それなら、うちに住みなよ。もう紗夜の帰る家はここにしよう?」
「…え?」
今まで泣いていた彼女の涙が止まって、キョトンとこっちを見ている。
「俺ね、紗夜のこと、好きだったよ。ずっと。
幼なじみだからとか、可愛い妹みたいな存在だからとかじゃなくて、一人の女性として。」
「太にぃ…?」
「うん、ごめんな?なんか漬け込むようなタイミングになってしまって。」
もうお前の悲しい涙は見たくないから。
ずっとそばで、もっと近くで支えてやりたい。
「返事は今じゃなくていい。けど、紗夜が悲しむことはしないし、今まで辛かった分、俺と一緒に幸せになって欲しい」
「…太にぃ…う、うぅ〜…」
「いいよ、今はいっぱい泣いて。また笑顔でお前の返事聞かせて?」
その後も彼女の涙は止まらなかった。
溜め込んでいたもの、我慢してたもの。俺の家に来るのは久しぶりだったけど、その間にも色々辛いことがあったのだろう。
そのまま泣き疲れた彼女をベッドに寝かせて、持ち帰った仕事を片付けた。
翌日、仕事から帰ると、「今日、たくさん考えたよ。」と彼女が言ってきた。
「私、太にぃと一緒に居てもいい?」
なんて言うから思いっきり抱きしめた。