story
お名前変更
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
休日、いつものように彼氏のおうちでゆったりしていると、
突然名前を呼ばれた。
「ね、紗夜」
「んー?」
顔を向けずに返事したら、「こっち向いて」って言うからちゃんと身体を向き直して俊くんの方を向いたら、ふわっと抱きしめられた。
「なに?…わっ。どうしたの?」
「なんか疲れたからジューデンしようとおもって」
なんていうから充電してあげてるこっちまでもが癒されてしまった。
「んふふ。いいよ、じゅーでーん」
だから私も俊くんの背中に腕を回してぎゅっと抱きしめる。
すると、「なーんてね。」なんていうから「なに?」って思わず身体を離して顔を見た。
するともう一度抱き寄せられた。
「紗夜さ、疲れてない?さっきからテレビの方は見てるけどテレビは見てないでしょ」
「んー…大丈、夫?」
「うそつけ。だから、疲れてる紗夜に充電してあげる。
今仕事が大変な時期だもんね。もう少し、後少し頑張れ。
疲れてても疲れてなくても俺が元気をあげるから」
1年の中で数ヶ月の間だけ大変な私と違って、番組のロケに、九州での朝の情報番組で週一で東京との往復。
今は4クールドラマの撮影や、アルバム関係のお仕事、そして五大ドームライブツアー。
仕事量なんて比較にならないくらい、彼の方がずっとずっと大変なのは一目瞭然。
ただ、ここ最近仕事が上手くいかなくてトラブル続きなのが重なってしまったタイミングだった。
態度に出さないよう…というか、彼の持っている人柄なのか俊くんといると自然と安らぐので出なかったのかもしれない。
が、ふとした時にこうやってちゃんと気づいてくれる優しさに何度救われただろう。
気を張っていたのが楽になって、少しだけ涙が出てきた。
「…ありがとう、俊くん。うん、ちょっと疲れてるかも」
「うんうん。素直になんなさい」
「うん…っ」
「なんで泣くの〜。よしよし」
思わず涙声で返事した私に少し困ったように笑いながら頭を撫でてくれた。
身体を離して俊くんの顔を見てお礼を言う。
「ありがとう、俊くん」
「どういたしまして。俺の姫が泣いているのなんて我慢ならないからね。いつでも頼って、僕だけのプリンセス!」
「…ぶっ!」
「あ、紗夜笑ったな!?」
胸をドンと叩いてドヤ顔している彼を見たら、楽しくておかしくて吹き出してしまった。
「…うん!紗夜はそうやって笑ってる方が可愛いよ!」
「…っ!」
「あはは!そうやって照れてるのも可愛い!」
「もう、恥ずかしいからやめて!…ふふっ」
「ははっ!」
なんだか2人ともおかしくなってしまって、2人で笑いあった。