残業と戦う君へ
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“今から向かいます!“
なんとか残っていた仕事を片付けて
急いで2階の営業課へと向かう。
走って来たものの愛しい彼には
少しでも可愛く見られたくて
簡単に髪や、服を整えちらりと事務所を覗く。
一部分だけ明かりの着いた事務所には
一際目立つ長身の彼。
座っているはずなのに
立っているかのように見えてしまうほど
私の彼、越知月光は背が高い。
『月光さん、お待たせしました』
「さして待ってはいない」
私を一瞥すると、月光さんは鞄を持って帰り支度を始めた。
待ってはいない、と言っていたけど
パソコンは消えているし
ずっと待ってくれていたのだろう。
「どこかで食べて帰るか?」
『残り物で良いなら、昨日作ったシチューがあります』
「問題ない。お前の作る料理は好きだ」
さらりと、欲しい言葉をくれる月光さんの腕に
抱きつきたくなるけど、まだここは会社だ。我慢。
とりとめのない会話をしながら
私のアパートまでの道のりをゆっくり歩いて帰る。
途中でコンビニスイーツを残業のご褒美だと
買ってくれたから
私の足取りは単純なほど軽くなった。
『じゃあシチュー温めますから、座っていてください』
「いや。手伝おう」
『でも、本当に温めるだけですから』
そう伝えると少しだけ、しゅんとしたように見えたけど
さすがに手伝ってもらうのは申し訳ないから
私は月光さんの背中を押してソファーへと誘導し
急いでシチューを温めた。
「任せてしまってすまない」
『いえいえ!いいんです!好きでやってるので』
月光さんが買ってくれたコンビニスイーツも食べて
後は片付けてゆっくりして…
とりあえずまずは食器を洗って
お風呂掃除して、と考えて立とうとした瞬間
パシッと腕を掴まれた。
『月光さん?』
「麻衣、少し休め」
『でも片付けが…』
「片付けは後で俺がやる」
腕を離す気はないらしく
私はそのまま月光さんの隣に腰を降ろした。
しばらくそのままでいると
月光さんは自分の太ももを、ぽんぽん、と叩く。
どうしたのだろうと見ていたら
彼は膝枕、と呟いた。
『え…?え??』
「…いやか?」
『嫌じゃないです…!い、いいんですか?』
「さして問題はない」
おずおずと、彼の膝に寝転ぶ。
筋肉質な太ももは少し硬いけど
月光さんの体温と香りで一気に気持ちが安らぐ。
「…様子がおかしいとは思っていたが
少し、無理をしすぎだ。
俺の前でくらい、甘えていい」
彼の優しい口調にドキッとする。
残業続きの毎日で、本当はくたくただったし
なにより、メンタルがボロボロだった。
私がやらなきゃって勝手にプレッシャーを感じて
がむしゃらに仕事をしていたけど
仕事をしない後輩から男好きだとか、陰口を言われて
真面目に仕事してるのに、どうしてこんな目に
合わなければいけないのだろう、と
最近精神的に疲れていた。
『…月光さん、私は何か間違えてるのかな』
「お前は何も間違えてなどいない」
気にするな、と言って
大きな手で私の頭や頬を撫でてくれた。
少しひんやりとした月光さんの手が
徐々に私の体温と混ざり合うのを感じながら
私は目蓋を閉じた。
そしてそのまま1時間ほど眠っていたようで
目を覚ますと、驚くほど心も身体もスッキリとしていた。
月光さんはいつの間にかそっと膝枕をやめていて
食器を片付けてくれたり
お風呂を洗ってくれたり
私がやろうと思っていたことを全てしてくれていた。
皆に自慢したいくらい素敵な彼氏だと言うと
彼はそうか、と呟き顔をあげて
「その後輩に、俺が好きだと言えば良い。
そうすれば、男好きとは言われないだろう」
と、真面目な顔をして言ってきたから
私は思わず吹き出した。
こういうちょっと天然なところも
私は大好きでたまらないのだ。
陰口なんか知るもんか、月光さんがいれば大丈夫。
私は明日から始まる日々も
やってやる、と意気込んで思いきり
彼に抱きついたのだった。
なんとか残っていた仕事を片付けて
急いで2階の営業課へと向かう。
走って来たものの愛しい彼には
少しでも可愛く見られたくて
簡単に髪や、服を整えちらりと事務所を覗く。
一部分だけ明かりの着いた事務所には
一際目立つ長身の彼。
座っているはずなのに
立っているかのように見えてしまうほど
私の彼、越知月光は背が高い。
『月光さん、お待たせしました』
「さして待ってはいない」
私を一瞥すると、月光さんは鞄を持って帰り支度を始めた。
待ってはいない、と言っていたけど
パソコンは消えているし
ずっと待ってくれていたのだろう。
「どこかで食べて帰るか?」
『残り物で良いなら、昨日作ったシチューがあります』
「問題ない。お前の作る料理は好きだ」
さらりと、欲しい言葉をくれる月光さんの腕に
抱きつきたくなるけど、まだここは会社だ。我慢。
とりとめのない会話をしながら
私のアパートまでの道のりをゆっくり歩いて帰る。
途中でコンビニスイーツを残業のご褒美だと
買ってくれたから
私の足取りは単純なほど軽くなった。
『じゃあシチュー温めますから、座っていてください』
「いや。手伝おう」
『でも、本当に温めるだけですから』
そう伝えると少しだけ、しゅんとしたように見えたけど
さすがに手伝ってもらうのは申し訳ないから
私は月光さんの背中を押してソファーへと誘導し
急いでシチューを温めた。
「任せてしまってすまない」
『いえいえ!いいんです!好きでやってるので』
月光さんが買ってくれたコンビニスイーツも食べて
後は片付けてゆっくりして…
とりあえずまずは食器を洗って
お風呂掃除して、と考えて立とうとした瞬間
パシッと腕を掴まれた。
『月光さん?』
「麻衣、少し休め」
『でも片付けが…』
「片付けは後で俺がやる」
腕を離す気はないらしく
私はそのまま月光さんの隣に腰を降ろした。
しばらくそのままでいると
月光さんは自分の太ももを、ぽんぽん、と叩く。
どうしたのだろうと見ていたら
彼は膝枕、と呟いた。
『え…?え??』
「…いやか?」
『嫌じゃないです…!い、いいんですか?』
「さして問題はない」
おずおずと、彼の膝に寝転ぶ。
筋肉質な太ももは少し硬いけど
月光さんの体温と香りで一気に気持ちが安らぐ。
「…様子がおかしいとは思っていたが
少し、無理をしすぎだ。
俺の前でくらい、甘えていい」
彼の優しい口調にドキッとする。
残業続きの毎日で、本当はくたくただったし
なにより、メンタルがボロボロだった。
私がやらなきゃって勝手にプレッシャーを感じて
がむしゃらに仕事をしていたけど
仕事をしない後輩から男好きだとか、陰口を言われて
真面目に仕事してるのに、どうしてこんな目に
合わなければいけないのだろう、と
最近精神的に疲れていた。
『…月光さん、私は何か間違えてるのかな』
「お前は何も間違えてなどいない」
気にするな、と言って
大きな手で私の頭や頬を撫でてくれた。
少しひんやりとした月光さんの手が
徐々に私の体温と混ざり合うのを感じながら
私は目蓋を閉じた。
そしてそのまま1時間ほど眠っていたようで
目を覚ますと、驚くほど心も身体もスッキリとしていた。
月光さんはいつの間にかそっと膝枕をやめていて
食器を片付けてくれたり
お風呂を洗ってくれたり
私がやろうと思っていたことを全てしてくれていた。
皆に自慢したいくらい素敵な彼氏だと言うと
彼はそうか、と呟き顔をあげて
「その後輩に、俺が好きだと言えば良い。
そうすれば、男好きとは言われないだろう」
と、真面目な顔をして言ってきたから
私は思わず吹き出した。
こういうちょっと天然なところも
私は大好きでたまらないのだ。
陰口なんか知るもんか、月光さんがいれば大丈夫。
私は明日から始まる日々も
やってやる、と意気込んで思いきり
彼に抱きついたのだった。