Summer time
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「宿題もロクにできんのか!たるんどる!」
休憩室から聞こえてくる、真田くんの怒号。
ギクッとしたが、どうやら夏休みの宿題を
全くしていない切原くんが怒られているようだ。
日々の慣習が大事だとか聞こえてくるけど
まるで自分が言われているような気になってくる。
「おや、こんなところに立ったままでどうされましたかな?」
『あ、デュークくん』
仏のような顔をしたデュークくんが
不思議そうに首を傾けた。
事情を話すと彼は笑って真田くんをなだめに行った。
相変わらず優しい。
戻ってきたデュークくんに優しいね、そう告げると
ちょっとだけ照れたように笑ってくれて
ああ、この笑顔好きだなと思った。
「反省はしているようでしたしね」
『こっちまで怒られている気分になっちゃってたよ』
「ということは、もしや夏美さんも宿題が…」
『お、お恥ずかしながら…』
勉強嫌いというか
やる気が起きないというかで
ずっと手を付けていなかった夏休みの宿題。
流石にやばいなと思い始めていた頃だったので
切原くんへの説教は他人事とは思えなかった。
デュークくんは、それでしたら、と
私に向かって微笑み、ある提案をしてくれた。
「これはこれは、けっこうな量がありますなあ」
『うっ……ごめんなさい~』
彼は一緒に宿題をしましょうと、提案してくれて
私達は図書室へとやってきた。
私が持ってきた宿題の数々を見ると
一瞬驚いたような表情をしていたけど
すぐにいつものように優しく微笑んでくれて
勝手に救われたような気持ちになる。
まだ救われていないんだけれども。
「わからないところはワタシが教えますよ」
『ありがとう!あの、早速ここなんだけど」
「あぁ、これなら……」
デュークくんの教え方は優しく丁寧でわかりやすい。
ひとりじゃやる気の起きなかった宿題も
一緒にすれば難なく進む。
わならないところは教えてくれるし
ちょっと進めば褒めてくれるし
流石お兄ちゃんって感じだ。
それからは休憩を挟みつつ
黙々と宿題と向き合いやっと終わりの目処がたった。
『やった〜!ほぼ終わった…!』
「よく頑張りましたなぁ」
『良かった…
今日あのタイミングで
デュークくんに出会って本当によかった…!』
切原くんが怒られていなければ
デュークくんに会っていなければ
手伝うと言ってくれなければ
私はもっとギリギリまでやらなかったかもしれない。
「ワタシも、夏美さんにあそこで会えて良かったです」
『え〜?手伝わされたのに?』
「ワタシ以外の方がお手伝いするとなると
妬けますからなあ」
『えっ…!』
思わぬ台詞にどきりとする。
昔はやんちゃしていたと聞くけどその名残りだろうか。
彼にとってはなんてことない
深い意味もない言葉かもしれないけど
恋愛に不慣れな私には効果は抜群だった。
赤くなった私を見て
デュークくんは可愛らしいですな、と言い
私の顔は更に赤くなったのだった。
(デュークくん、教えるの上手だね)
(妹の宿題をよく見ていたもので)
(あ、なるほど。私も妹みたいな感じだったのね)
(いえいえ、貴女はワタシにとって大切な女性で…)
(い、いい!それ以上は言わなくて良いからっ!)
(本当に、可愛らしいお人ですなぁ)
休憩室から聞こえてくる、真田くんの怒号。
ギクッとしたが、どうやら夏休みの宿題を
全くしていない切原くんが怒られているようだ。
日々の慣習が大事だとか聞こえてくるけど
まるで自分が言われているような気になってくる。
「おや、こんなところに立ったままでどうされましたかな?」
『あ、デュークくん』
仏のような顔をしたデュークくんが
不思議そうに首を傾けた。
事情を話すと彼は笑って真田くんをなだめに行った。
相変わらず優しい。
戻ってきたデュークくんに優しいね、そう告げると
ちょっとだけ照れたように笑ってくれて
ああ、この笑顔好きだなと思った。
「反省はしているようでしたしね」
『こっちまで怒られている気分になっちゃってたよ』
「ということは、もしや夏美さんも宿題が…」
『お、お恥ずかしながら…』
勉強嫌いというか
やる気が起きないというかで
ずっと手を付けていなかった夏休みの宿題。
流石にやばいなと思い始めていた頃だったので
切原くんへの説教は他人事とは思えなかった。
デュークくんは、それでしたら、と
私に向かって微笑み、ある提案をしてくれた。
「これはこれは、けっこうな量がありますなあ」
『うっ……ごめんなさい~』
彼は一緒に宿題をしましょうと、提案してくれて
私達は図書室へとやってきた。
私が持ってきた宿題の数々を見ると
一瞬驚いたような表情をしていたけど
すぐにいつものように優しく微笑んでくれて
勝手に救われたような気持ちになる。
まだ救われていないんだけれども。
「わからないところはワタシが教えますよ」
『ありがとう!あの、早速ここなんだけど」
「あぁ、これなら……」
デュークくんの教え方は優しく丁寧でわかりやすい。
ひとりじゃやる気の起きなかった宿題も
一緒にすれば難なく進む。
わならないところは教えてくれるし
ちょっと進めば褒めてくれるし
流石お兄ちゃんって感じだ。
それからは休憩を挟みつつ
黙々と宿題と向き合いやっと終わりの目処がたった。
『やった〜!ほぼ終わった…!』
「よく頑張りましたなぁ」
『良かった…
今日あのタイミングで
デュークくんに出会って本当によかった…!』
切原くんが怒られていなければ
デュークくんに会っていなければ
手伝うと言ってくれなければ
私はもっとギリギリまでやらなかったかもしれない。
「ワタシも、夏美さんにあそこで会えて良かったです」
『え〜?手伝わされたのに?』
「ワタシ以外の方がお手伝いするとなると
妬けますからなあ」
『えっ…!』
思わぬ台詞にどきりとする。
昔はやんちゃしていたと聞くけどその名残りだろうか。
彼にとってはなんてことない
深い意味もない言葉かもしれないけど
恋愛に不慣れな私には効果は抜群だった。
赤くなった私を見て
デュークくんは可愛らしいですな、と言い
私の顔は更に赤くなったのだった。
(デュークくん、教えるの上手だね)
(妹の宿題をよく見ていたもので)
(あ、なるほど。私も妹みたいな感じだったのね)
(いえいえ、貴女はワタシにとって大切な女性で…)
(い、いい!それ以上は言わなくて良いからっ!)
(本当に、可愛らしいお人ですなぁ)