Christmas
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ねぇ、ここに私がいるのは絶対場違いだって。
二ツ星なのか三ツ星なのか知らないけど
ドレスコードが必要である
とんでもなく、高級そうなレストランに私はいる。
いや、そもそもレストランって表現も
間違っている気がするけど
ただの一般商社のOLで、庶民である私には
適切な表現が見当たらない。
夜景の見える個室の部屋に案内されて
ひとりで座っていると、そわそわして居心地が悪い。
「すみません、お待たせしてしまいましたね」
『育斗くん!』
仕事を終えてきた彼は
スマートなダークグレーのスーツに身を包み颯爽と現れた。
お店の人に一言話しかけるとにこり、と笑って席に着く。
背景の夜景と、洗礼された空間に彼は本当によく似合う。
「おやおや、随分と緊張されていますね」
『こんな素敵なとこ、来たことないし…服だって…』
ドレスコードは、育斗くんチョイスだ。
当日ぜひこれを着て欲しいと送られて来たのは
シックなデザインの黒いワンピース。
ラメが織り込まれているのか、服全体が控えめに輝いている。
「よくお似合いです。
やはり私の目に狂いはなかったようですね」
『そ、そんなこと…』
真っ直ぐに見つめる彼の視線に、耐えかねて俯いていたら
料理が運ばれてきた。
一応、テーブルマナーは予め勉強してはきたから
問題はないとは思うけど
見たことがないほど綺麗で、繊細な料理を見て
なんだか気後れしてしまった。
「千穂さん、なにも気にせず
純粋に、このひとときを楽しんでください。
私は貴女の笑顔が見たいのです」
言われて、緊張ばかりで笑っていないことに気がついた。
仕事を終えて、この時間を私にくれたのに
なんて失礼なことをしてたのだろう。
ありがとう、と笑顔で伝えると
育斗くんは嬉しそうに頷いてくれた。
それからは仕事のことや、友達のこと、色んな話をして
食事を楽しみ、最初の緊張なんて
すっかり忘れてしまうくらい楽しい時間を過ごした。
デザートまで頂いたあと
育斗くんに窓際で一緒に夜景を見ませんかと言われて
私は彼の隣へと移動した。
『うわぁ……すごく綺麗。
…街の中いたらこんなに綺麗だって気づけないね。
あ、あそこは駅前のイルミネーションかな?』
「そうですね……」
隣で響く心地の良い声が、いつもと違うことに気がつく。
何か言いたそうにしている彼をじっと見つめると
彼は小さくため息をついた。
「貴女に隠し事はできませんね。
…すみません。イルミネーションを見に行ったり
街中をデートすることができなくて」
『え!?そんなこと、気にしてないよ!』
芸能人である彼と、公共の場に出ることは出来ない。
互いの家に行くことだって正直難しい。
確かに寂しい時はあるけれど
育斗くんが、私のことを大切にしてくれているのがわかるから
私は、彼女として傍にいられるだけで良いのだ。
普段自信に満ち溢れている彼が
私のことをこんなにも気に掛けてくれている
それだけで、幸せすぎる。
『育斗くん、あなたのクリスマスを…あなたの時間を
プレゼントしてくれてありがとう』
「いつかは、私自身をプレゼントしましょう」
『そんな素敵なプレゼントのお返しはどうしようかな』
「それはもちろん、千穂さん。
貴女を頂きたいものですね」
私の手を取り、手の甲にキスをする彼は
キラキラ輝く王子様そのものだった。
(ベタな展開ですが、実は部屋を取ってあります)
(えっ…!)
(嫌…でしたか?)
(嬉しい!嬉しいんだけど…)
(けど?)
(こ、ここ、高くない…?)
(それほどでもありませんよ)
(いや、だってご飯だってすごかったし
それに服だってこれハイブランド物だし部屋までなんて…)
(おやおや、まだプレゼントもありますよ)
(貰いすぎだって…!お金持ちって怖い…)
(貴女のためならなんでも、ね)
二ツ星なのか三ツ星なのか知らないけど
ドレスコードが必要である
とんでもなく、高級そうなレストランに私はいる。
いや、そもそもレストランって表現も
間違っている気がするけど
ただの一般商社のOLで、庶民である私には
適切な表現が見当たらない。
夜景の見える個室の部屋に案内されて
ひとりで座っていると、そわそわして居心地が悪い。
「すみません、お待たせしてしまいましたね」
『育斗くん!』
仕事を終えてきた彼は
スマートなダークグレーのスーツに身を包み颯爽と現れた。
お店の人に一言話しかけるとにこり、と笑って席に着く。
背景の夜景と、洗礼された空間に彼は本当によく似合う。
「おやおや、随分と緊張されていますね」
『こんな素敵なとこ、来たことないし…服だって…』
ドレスコードは、育斗くんチョイスだ。
当日ぜひこれを着て欲しいと送られて来たのは
シックなデザインの黒いワンピース。
ラメが織り込まれているのか、服全体が控えめに輝いている。
「よくお似合いです。
やはり私の目に狂いはなかったようですね」
『そ、そんなこと…』
真っ直ぐに見つめる彼の視線に、耐えかねて俯いていたら
料理が運ばれてきた。
一応、テーブルマナーは予め勉強してはきたから
問題はないとは思うけど
見たことがないほど綺麗で、繊細な料理を見て
なんだか気後れしてしまった。
「千穂さん、なにも気にせず
純粋に、このひとときを楽しんでください。
私は貴女の笑顔が見たいのです」
言われて、緊張ばかりで笑っていないことに気がついた。
仕事を終えて、この時間を私にくれたのに
なんて失礼なことをしてたのだろう。
ありがとう、と笑顔で伝えると
育斗くんは嬉しそうに頷いてくれた。
それからは仕事のことや、友達のこと、色んな話をして
食事を楽しみ、最初の緊張なんて
すっかり忘れてしまうくらい楽しい時間を過ごした。
デザートまで頂いたあと
育斗くんに窓際で一緒に夜景を見ませんかと言われて
私は彼の隣へと移動した。
『うわぁ……すごく綺麗。
…街の中いたらこんなに綺麗だって気づけないね。
あ、あそこは駅前のイルミネーションかな?』
「そうですね……」
隣で響く心地の良い声が、いつもと違うことに気がつく。
何か言いたそうにしている彼をじっと見つめると
彼は小さくため息をついた。
「貴女に隠し事はできませんね。
…すみません。イルミネーションを見に行ったり
街中をデートすることができなくて」
『え!?そんなこと、気にしてないよ!』
芸能人である彼と、公共の場に出ることは出来ない。
互いの家に行くことだって正直難しい。
確かに寂しい時はあるけれど
育斗くんが、私のことを大切にしてくれているのがわかるから
私は、彼女として傍にいられるだけで良いのだ。
普段自信に満ち溢れている彼が
私のことをこんなにも気に掛けてくれている
それだけで、幸せすぎる。
『育斗くん、あなたのクリスマスを…あなたの時間を
プレゼントしてくれてありがとう』
「いつかは、私自身をプレゼントしましょう」
『そんな素敵なプレゼントのお返しはどうしようかな』
「それはもちろん、千穂さん。
貴女を頂きたいものですね」
私の手を取り、手の甲にキスをする彼は
キラキラ輝く王子様そのものだった。
(ベタな展開ですが、実は部屋を取ってあります)
(えっ…!)
(嫌…でしたか?)
(嬉しい!嬉しいんだけど…)
(けど?)
(こ、ここ、高くない…?)
(それほどでもありませんよ)
(いや、だってご飯だってすごかったし
それに服だってこれハイブランド物だし部屋までなんて…)
(おやおや、まだプレゼントもありますよ)
(貰いすぎだって…!お金持ちって怖い…)
(貴女のためならなんでも、ね)