Christmas
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今年のクリスマスはサプライズだぜ、と言った
自由気ままな私の彼氏は
本当に驚くほどのサプライズをしてきた。
『とりあえずお泊まりセットは
持ってきたけど…どうするの?』
恋人同士のクリスマスの日に、お泊まりなしは切ない。
何も言われてはなかったけど
私は帰りたくないという意思表示も兼ねて
お泊まりセットを持参してきた。
「なんだよ、持ってきちまったのか」
え、何その反応。
泊まっちゃダメだったの?
リョーガの反応にちょっとムッとしつつ彼の言葉を待つ。
「そういうのねぇほうが面白そうだったんだがな。
まあいいか。
そうだな、千穂、肉と魚どっちが食いたい?」
『え…?うーん…今の気分は魚かなぁ』
「ならあっちだな。よし、行くぞ」
『え?え?』
意味がわからないまま彼に連れられて
やって来たのは近くの駅。
どこ行くの、と聞く暇もなく
時刻表をちらっとだけ見たリョーガに走れと促された。
切符の購入も全部彼が手際よく購入してくれたから
私は行き先もわからないまま手を引かれて
停車していた電車に飛び乗った。
『はぁ…はぁ…ちょ…っと、もう、なんなの…』
「カッカッカ!体力ねぇな」
『テニスプレイヤーと、一緒に…しないでくれる?』
息も絶え絶えに睨み付けると
おーこわ、とおどけて笑う。
普段乗らない電車だな、と思っていたら
車内アナウンスが聞こえて、行き先を聞いて驚いた。
『え、ちょっと、まさか…』
「弾丸旅行なんざ滅多にしねぇだろ?サプライズだよ」
行き先はいくつも県を飛び越えた海の綺麗なところ。
魚がいいと言ったからか。
はぁ、とため息をついたものの
窓の景色を楽しむ彼を見ていたら
もうなんとでもなれ、という気持ちになり彼の隣に腰を下ろす。
『どうせ降りる場所も適当なんでしょ』
「さあ、どうだかな」
今から向かう先に何があるのか
スマホで調べることはできるけど
この自由な旅を、リョーガと一緒に楽しみたいから
私は何も調べることはしなかった。
2時間半くらい電車に揺られたあと
よし降りるぞ、と唐突に立ち上がった彼に着いて
電車から降りる。
ふわっと香る磯の香りと、冬の冷たさを感じて
だんだんと、わくわくしてきた。
駅からちょっと歩いたら
そこには懐かしさを感じさせる古びた商店街があり
地元の人が買い物をしている。
「なんか食うか」
『うん。お腹空いた』
「お、あれいいじゃねーか」
指差す先にはたい焼きが売っていて
食べ歩きをしながら色々と見て回った。
にこにこと笑いかけてくれる商店街の人達。
小さいけれど手入れの行き届いた神社。
地方ならではの見たことのないコンビニ。
『リョーガといると、目に見えるもの全てが新鮮に見える』
「なんだそりゃ」
『何て言うのかな。違った角度から見えるというか
今まで気づけなかったことに気づけるというか』
「えらく哲学っぽいこと言うじゃねーか」
『そんなんじゃなくて。
要するに…尊敬もしてるし、憧れてもいるし大好きってこと』
そう伝えると
乱暴に頭をがしがしと撫でられた。
やめてよ、と言おうとしたけど
いつも飄々としている彼の顔が
小さな子供みたいに笑っていたから
いつまでもこの時間が続いて欲しいと心から思ったのだった。
(ねぇ…嘘でしょ…ここに泊まるの?)
(すげーだろ。なんとか予約取れたんだぜ)
(ここ、めちゃくちゃ有名な旅館じゃない!)
(そうらしいな)
(すごい…!弾丸旅行だと思ってた…!)
(まぁ、クリスマスにそれだけってのも格好つかねーしな)
(嬉しい…!リョーガ大好き!)
(わかったわかった。ほら行くぞ)
自由気ままな私の彼氏は
本当に驚くほどのサプライズをしてきた。
『とりあえずお泊まりセットは
持ってきたけど…どうするの?』
恋人同士のクリスマスの日に、お泊まりなしは切ない。
何も言われてはなかったけど
私は帰りたくないという意思表示も兼ねて
お泊まりセットを持参してきた。
「なんだよ、持ってきちまったのか」
え、何その反応。
泊まっちゃダメだったの?
リョーガの反応にちょっとムッとしつつ彼の言葉を待つ。
「そういうのねぇほうが面白そうだったんだがな。
まあいいか。
そうだな、千穂、肉と魚どっちが食いたい?」
『え…?うーん…今の気分は魚かなぁ』
「ならあっちだな。よし、行くぞ」
『え?え?』
意味がわからないまま彼に連れられて
やって来たのは近くの駅。
どこ行くの、と聞く暇もなく
時刻表をちらっとだけ見たリョーガに走れと促された。
切符の購入も全部彼が手際よく購入してくれたから
私は行き先もわからないまま手を引かれて
停車していた電車に飛び乗った。
『はぁ…はぁ…ちょ…っと、もう、なんなの…』
「カッカッカ!体力ねぇな」
『テニスプレイヤーと、一緒に…しないでくれる?』
息も絶え絶えに睨み付けると
おーこわ、とおどけて笑う。
普段乗らない電車だな、と思っていたら
車内アナウンスが聞こえて、行き先を聞いて驚いた。
『え、ちょっと、まさか…』
「弾丸旅行なんざ滅多にしねぇだろ?サプライズだよ」
行き先はいくつも県を飛び越えた海の綺麗なところ。
魚がいいと言ったからか。
はぁ、とため息をついたものの
窓の景色を楽しむ彼を見ていたら
もうなんとでもなれ、という気持ちになり彼の隣に腰を下ろす。
『どうせ降りる場所も適当なんでしょ』
「さあ、どうだかな」
今から向かう先に何があるのか
スマホで調べることはできるけど
この自由な旅を、リョーガと一緒に楽しみたいから
私は何も調べることはしなかった。
2時間半くらい電車に揺られたあと
よし降りるぞ、と唐突に立ち上がった彼に着いて
電車から降りる。
ふわっと香る磯の香りと、冬の冷たさを感じて
だんだんと、わくわくしてきた。
駅からちょっと歩いたら
そこには懐かしさを感じさせる古びた商店街があり
地元の人が買い物をしている。
「なんか食うか」
『うん。お腹空いた』
「お、あれいいじゃねーか」
指差す先にはたい焼きが売っていて
食べ歩きをしながら色々と見て回った。
にこにこと笑いかけてくれる商店街の人達。
小さいけれど手入れの行き届いた神社。
地方ならではの見たことのないコンビニ。
『リョーガといると、目に見えるもの全てが新鮮に見える』
「なんだそりゃ」
『何て言うのかな。違った角度から見えるというか
今まで気づけなかったことに気づけるというか』
「えらく哲学っぽいこと言うじゃねーか」
『そんなんじゃなくて。
要するに…尊敬もしてるし、憧れてもいるし大好きってこと』
そう伝えると
乱暴に頭をがしがしと撫でられた。
やめてよ、と言おうとしたけど
いつも飄々としている彼の顔が
小さな子供みたいに笑っていたから
いつまでもこの時間が続いて欲しいと心から思ったのだった。
(ねぇ…嘘でしょ…ここに泊まるの?)
(すげーだろ。なんとか予約取れたんだぜ)
(ここ、めちゃくちゃ有名な旅館じゃない!)
(そうらしいな)
(すごい…!弾丸旅行だと思ってた…!)
(まぁ、クリスマスにそれだけってのも格好つかねーしな)
(嬉しい…!リョーガ大好き!)
(わかったわかった。ほら行くぞ)