Christmas
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「「かんぱーい!」」
クリスマス一週間前の金曜日。
今日は別部署合同の飲み会だ。
寿退社する同期の送迎会+クリスマス会
+忘年会という、最早なんでもありの飲み会で
人数も40人を越えているので、なかなかに騒がしい。
私はお酒は好きだし
どちらかというと飲み会も好きだ。
だから苦ではないけど
今、目の前の光景が、苦でしかない。
「え~!種ヶ島さん面白いですっ!
もぅ、私の彼氏になってくださいよぉ」
『ハハッ!おーきに☆』
目の前で、彼氏があざといメイクを施した
可愛い後輩に言い寄られている。
小柄で色白で守ってあげたいタイプの彼女は
おそらく会社で一番モテていて
私の彼氏である種ヶ島修二も
おそらく会社で一番モテている。
なんだこのふたり。
お似合いなんですけど。
ていうか、さりげなくボディタッチやめてよね。
社内で付き合っていることを隠しているので
そんなことを言えるはずもなく
生ぬるくなったビールを流し込んで
メニューを見るふりして目を反らす。
「千穂さん、女の人でビール飲むとか格好いいですね!」
苦くて飲めない、と言う彼女は
ちょっと落ち込んで見せる。
なんだろう、この絶妙にディスられた感じ。
適当に笑って返していたら
修二がニンマリと笑ってこちらを見ている。
「でも俺、格好いい女性って好きやわぁ」
『…それはどーも』
後輩の女の子は、邪魔するなと
言わんばかりの視線を向けてくるけど
邪魔するなと言いたいのはこっちのほう。
「あ、せや、俺の部署の奴がな
君と話したい言うてたからちょっと話したって」
修二はそう言うと隣のテーブルにいた
スラリとしたイケメンを連れて来た。
後輩の女の子は、案外顔が良ければ誰でも良いのか
すんなりふたりで話し始めた。
なんだったんだ、私の苦労は。
「あ~、これで解放されたわ」
私の前の席にいた修二は
これを機に私の隣へと移動してきた。
『いいの?あれ』
「ええんとちゃう?利害は一致してるで☆」
『そ、そう…』
何飲もかなーって言いながらメニューを見ている横顔は
アルコールと少しだけ着崩したスーツのせいか
いつもより、色っぽく見える。
と、ふいに手に温もりを感じた。
視線を向けると、テーブルの下で
修二が私の手を握っている。
『ちょっ…誰かに見られたら…』
「そないに熱っぽい視線向けられたら
触れたくなるもんやん」
『そんなこと…!』
「それにヤキモチ妬かせてしもたからなぁ。
愛しい彼女のケアは大事やろ?」
妬いてたことは、バレていた。
修二のことだから、ヤキモチ妬かせるために
あえてあそこに座ったのかもしれないけど
手の温もりで、もう、どうでもよくなってきた。
「来週のクリスマス、プランは考えとるけど
行きたいとことか、したいこととかあらへんの? 」
『…修二と一緒に過ごせるなら、それでいい』
「……ここでデレてくるん、ずるいて」
面を食らったような顔は、あまり見ないレアな表情。
飲み会の賑やかさの中で
修二と過ごす甘いクリスマスを想像すると顔が綻んで
仕方がないのだった。
(って、せっかく隠してたのにバレたじゃない!)
(手ぇ握っただけで可愛い顔する千穂のせいやん)
(そんな顔してませんっ)
(せやけど、これでもう色々気にせんでええんやし
結果オーライやん☆)
(…誰かさんはおモテになるので
これから嫉妬の渦に巻き込まれそうですけどー)
(おモテになるんは俺だけとちゃうんやけどな…)
クリスマス一週間前の金曜日。
今日は別部署合同の飲み会だ。
寿退社する同期の送迎会+クリスマス会
+忘年会という、最早なんでもありの飲み会で
人数も40人を越えているので、なかなかに騒がしい。
私はお酒は好きだし
どちらかというと飲み会も好きだ。
だから苦ではないけど
今、目の前の光景が、苦でしかない。
「え~!種ヶ島さん面白いですっ!
もぅ、私の彼氏になってくださいよぉ」
『ハハッ!おーきに☆』
目の前で、彼氏があざといメイクを施した
可愛い後輩に言い寄られている。
小柄で色白で守ってあげたいタイプの彼女は
おそらく会社で一番モテていて
私の彼氏である種ヶ島修二も
おそらく会社で一番モテている。
なんだこのふたり。
お似合いなんですけど。
ていうか、さりげなくボディタッチやめてよね。
社内で付き合っていることを隠しているので
そんなことを言えるはずもなく
生ぬるくなったビールを流し込んで
メニューを見るふりして目を反らす。
「千穂さん、女の人でビール飲むとか格好いいですね!」
苦くて飲めない、と言う彼女は
ちょっと落ち込んで見せる。
なんだろう、この絶妙にディスられた感じ。
適当に笑って返していたら
修二がニンマリと笑ってこちらを見ている。
「でも俺、格好いい女性って好きやわぁ」
『…それはどーも』
後輩の女の子は、邪魔するなと
言わんばかりの視線を向けてくるけど
邪魔するなと言いたいのはこっちのほう。
「あ、せや、俺の部署の奴がな
君と話したい言うてたからちょっと話したって」
修二はそう言うと隣のテーブルにいた
スラリとしたイケメンを連れて来た。
後輩の女の子は、案外顔が良ければ誰でも良いのか
すんなりふたりで話し始めた。
なんだったんだ、私の苦労は。
「あ~、これで解放されたわ」
私の前の席にいた修二は
これを機に私の隣へと移動してきた。
『いいの?あれ』
「ええんとちゃう?利害は一致してるで☆」
『そ、そう…』
何飲もかなーって言いながらメニューを見ている横顔は
アルコールと少しだけ着崩したスーツのせいか
いつもより、色っぽく見える。
と、ふいに手に温もりを感じた。
視線を向けると、テーブルの下で
修二が私の手を握っている。
『ちょっ…誰かに見られたら…』
「そないに熱っぽい視線向けられたら
触れたくなるもんやん」
『そんなこと…!』
「それにヤキモチ妬かせてしもたからなぁ。
愛しい彼女のケアは大事やろ?」
妬いてたことは、バレていた。
修二のことだから、ヤキモチ妬かせるために
あえてあそこに座ったのかもしれないけど
手の温もりで、もう、どうでもよくなってきた。
「来週のクリスマス、プランは考えとるけど
行きたいとことか、したいこととかあらへんの? 」
『…修二と一緒に過ごせるなら、それでいい』
「……ここでデレてくるん、ずるいて」
面を食らったような顔は、あまり見ないレアな表情。
飲み会の賑やかさの中で
修二と過ごす甘いクリスマスを想像すると顔が綻んで
仕方がないのだった。
(って、せっかく隠してたのにバレたじゃない!)
(手ぇ握っただけで可愛い顔する千穂のせいやん)
(そんな顔してませんっ)
(せやけど、これでもう色々気にせんでええんやし
結果オーライやん☆)
(…誰かさんはおモテになるので
これから嫉妬の渦に巻き込まれそうですけどー)
(おモテになるんは俺だけとちゃうんやけどな…)