interview
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見た目から判断してはいけないけど
大曲くんは、どう見てもダウナー系ヤンキー。
街でスレ違ったらちょっと警戒してしまいそうな…
いや、さっきデュークくんの取材の時に
人を見た目で判断しない、なんて胸を張って言ったのに。
「まあ…よろしく頼むわ」
『こちらこそ、時間取ってもらってありがとう』
「別にいいし」
口調は丁寧ではないし
気だるそうにもしているものの
よろしく、と言うときはしっかりと頭を下げてくれた。
それからも、私の質問に対して
曖昧なことは言わずに
正確にきちんと受け答えをしてくれて
取材はかなりスムーズに進んだ。
かなりのローテンションだけども。
『趣味は読書…。私もね、結構本は読む方なの。
常にストックがないと嫌で、古本屋によく行くんだ』
「そーかよ」
しまった。私の話はどうでもよかったか。
コミュニケーションを取ろうと思ったものの
空回ったようで、自分の話を振ったことに反省していると
大曲くんが、あのよ、と口を開いた。
「風変わりな本、知らねぇか?」
『風変わりな本って?』
「変わった視点で書いてある話とか…
まあなんでもいいんだけどよ」
『そうだね……変わった視点でなら
死人目線で書かれているミステリー小説とか
6つの短編集だけど
どこから読んでも話が繋がって結末が変わる本とか
あと、わざと厭な気持ちにさせるよう
汚く印刷された本とか…』
ついテンションがあがって
また自分の話をベラベラと話してしまった。
さっきから黙っている大曲くんをちらりと見ると
彼は目を見開いて驚いているようだった。
「……詳しく知りてぇ。それ、誰のなんて本だし」
『あ、えっと…』
それからは取材どころか本談義になってしまった。
大曲くんは私が教えた本を全てメモし
図書館で探すつもりらしいのだが、少し嬉しそうに見える。
『この合宿所の図書館で
本の修繕までしてるって話だったけど
本当に本が好きなんだね』
「文字1個1個が話を作って
読み手次第で解釈も感想も変わる。
純粋に、おもしれぇと思うだけだし。
それと…整列された文字を見ると居心地が良いんだよ」
『…私大曲くんの言葉の表現、すごく好きだわ』
「あ?」
本を好きだという理由が
とても好ましくて、綺麗な言葉だと思った。
大曲くんはどうやら少し照れているようで
勘弁しろし、と言って
ヘアバンドを少しだけズラしていたけど
後から、一緒に施設の図書館に行くかと言われたから
私は笑って頷いたのだった。
(大曲くん、お疲れ様でした)
(あ?……まぁ、普通に…話しただけだし)
(そうですか。皆さん話したあとは
不思議と楽しそうにされていますね)
(おめぇは取材慣れしてるだろうが
俺達にとっては珍しいんだよ)
(そうですか。この強者だらけのメンバーの取材が
これほどまでスムーズにいくなんて)
(あいつ肝は座ってっからな。
あのお頭にツッコミ入れたらしいな)
(ふふっ…随分と打ち解けたんですねえ)
(いや、それは……まあ、共通点あったからよ。
って、なんだし)
(そんな顔するのですね)
(……デカ勘弁しろし…)
大曲くんは、どう見てもダウナー系ヤンキー。
街でスレ違ったらちょっと警戒してしまいそうな…
いや、さっきデュークくんの取材の時に
人を見た目で判断しない、なんて胸を張って言ったのに。
「まあ…よろしく頼むわ」
『こちらこそ、時間取ってもらってありがとう』
「別にいいし」
口調は丁寧ではないし
気だるそうにもしているものの
よろしく、と言うときはしっかりと頭を下げてくれた。
それからも、私の質問に対して
曖昧なことは言わずに
正確にきちんと受け答えをしてくれて
取材はかなりスムーズに進んだ。
かなりのローテンションだけども。
『趣味は読書…。私もね、結構本は読む方なの。
常にストックがないと嫌で、古本屋によく行くんだ』
「そーかよ」
しまった。私の話はどうでもよかったか。
コミュニケーションを取ろうと思ったものの
空回ったようで、自分の話を振ったことに反省していると
大曲くんが、あのよ、と口を開いた。
「風変わりな本、知らねぇか?」
『風変わりな本って?』
「変わった視点で書いてある話とか…
まあなんでもいいんだけどよ」
『そうだね……変わった視点でなら
死人目線で書かれているミステリー小説とか
6つの短編集だけど
どこから読んでも話が繋がって結末が変わる本とか
あと、わざと厭な気持ちにさせるよう
汚く印刷された本とか…』
ついテンションがあがって
また自分の話をベラベラと話してしまった。
さっきから黙っている大曲くんをちらりと見ると
彼は目を見開いて驚いているようだった。
「……詳しく知りてぇ。それ、誰のなんて本だし」
『あ、えっと…』
それからは取材どころか本談義になってしまった。
大曲くんは私が教えた本を全てメモし
図書館で探すつもりらしいのだが、少し嬉しそうに見える。
『この合宿所の図書館で
本の修繕までしてるって話だったけど
本当に本が好きなんだね』
「文字1個1個が話を作って
読み手次第で解釈も感想も変わる。
純粋に、おもしれぇと思うだけだし。
それと…整列された文字を見ると居心地が良いんだよ」
『…私大曲くんの言葉の表現、すごく好きだわ』
「あ?」
本を好きだという理由が
とても好ましくて、綺麗な言葉だと思った。
大曲くんはどうやら少し照れているようで
勘弁しろし、と言って
ヘアバンドを少しだけズラしていたけど
後から、一緒に施設の図書館に行くかと言われたから
私は笑って頷いたのだった。
(大曲くん、お疲れ様でした)
(あ?……まぁ、普通に…話しただけだし)
(そうですか。皆さん話したあとは
不思議と楽しそうにされていますね)
(おめぇは取材慣れしてるだろうが
俺達にとっては珍しいんだよ)
(そうですか。この強者だらけのメンバーの取材が
これほどまでスムーズにいくなんて)
(あいつ肝は座ってっからな。
あのお頭にツッコミ入れたらしいな)
(ふふっ…随分と打ち解けたんですねえ)
(いや、それは……まあ、共通点あったからよ。
って、なんだし)
(そんな顔するのですね)
(……デカ勘弁しろし…)