interview
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『そんなに緊張しないで大丈夫』
「お、おぉ…。すまねぇな。
他の奴らと違って、慣れてなくてよ」
鬼くんは異性に慣れていないのか
それとも自分のことを聞かれるという
シチュエーションに慣れていないのか
かなりしどろもどろになっている。
施設の子どもたちともよく交流しているそうだから
コミュニケーション能力は高いだろうに、と思い
私のほうが歳上だったことを思い出した。
あまりにも彼らが大人びているせいで
私は自分が歳下のような感覚に陥っていた。
それを話すと彼は一瞬間をおいて
豪快に笑ってくれたので
少しは緊張が解けたようだった。
『鬼くんの通称“地獄の門番”って
由来は何かの試合で呼ばれるようになったのかな?』
「あぁ、誰が言い出したかは知らねぇが
どうせこの見た目を言ってんだろ」
『えっ?そういうことなの?』
「?そうだろうよ」
確かに見た目は強面だけど
格下からの挑戦を、彼がことごとく退けて
這い上がってこいと声を掛けている様を聞いて
一種の登竜門のような意味合いがあるのだと思っていた。
門番を倒して上に行く…
門の先には、さらに強敵が待ち構えているのだから。
「そ、そうか…。見た目だけじゃねぇのか…」
『見た目でそう呼んでる人がいたら
その人は一生掛かっても鬼くんには勝てないだろうね』
「ははっ、ありがとよ」
腕を組んだまま笑う姿は
少し照れくさそうにしている。
その表情は、年相応の男子って感じだ。
『事前アンケートから一つ気になってたんだけど
あみぐるみが趣味って、誰かに教えてもらったの?』
「ああ。俺がよく行く児童福祉施設の園長に習ったんだ」
『なるほど。編み物もだけどこういうのって
独学より人に習ったほうが上達するっていうけど
本当みたいね』
「…俺みたいのがあみぐるみって、変だとは思わねぇのか?」
『思わないよ?何が趣味でも良いじゃない。
それに心優しくて面倒見の良い鬼くんは
あみぐるみで人を笑顔にさせるから
良い趣味だと思うよ』
ちょっとクサイことを言ったかなと思っていると
鬼くんは考え込むような仕草を見せて
ちょっと待っててくれと行って走り去って行ってしまった。
どうしたんだろうと思っていたら
5分ほどして彼は戻ってきた。
「今はこれしかねぇが…貰ってくれねぇか?」
『え!可愛い!私が貰っていいの?』
手渡されたのは、彼の手作りのあみぐるみ。
片方耳が垂れたウサギだ。
「お前に貰って欲しいんだ」
不覚にもときめいてしまったけど
これは鬼くんなりの気遣いなのだろう。
喜んで受け取ると、彼は優しく微笑んでくれたから
この面倒見の良い男気溢れる姿に
たくさんの後輩達が、たくさんの子供達が
慕ってくるのもわかるなと、思ったのだった。
(大曲、次はお前だな)
(おー…って、どうしたし)
(な、なにがだ)
(いや…なんつーか、照れてんのか?)
(そ、そんなわけねぇだろ!)
(修二の奴もテンションやたらと高かったが
おめぇもとは意外だし)
(そうか、種ヶ島も…って、いや!)
(動揺しまくりかよ)
「お、おぉ…。すまねぇな。
他の奴らと違って、慣れてなくてよ」
鬼くんは異性に慣れていないのか
それとも自分のことを聞かれるという
シチュエーションに慣れていないのか
かなりしどろもどろになっている。
施設の子どもたちともよく交流しているそうだから
コミュニケーション能力は高いだろうに、と思い
私のほうが歳上だったことを思い出した。
あまりにも彼らが大人びているせいで
私は自分が歳下のような感覚に陥っていた。
それを話すと彼は一瞬間をおいて
豪快に笑ってくれたので
少しは緊張が解けたようだった。
『鬼くんの通称“地獄の門番”って
由来は何かの試合で呼ばれるようになったのかな?』
「あぁ、誰が言い出したかは知らねぇが
どうせこの見た目を言ってんだろ」
『えっ?そういうことなの?』
「?そうだろうよ」
確かに見た目は強面だけど
格下からの挑戦を、彼がことごとく退けて
這い上がってこいと声を掛けている様を聞いて
一種の登竜門のような意味合いがあるのだと思っていた。
門番を倒して上に行く…
門の先には、さらに強敵が待ち構えているのだから。
「そ、そうか…。見た目だけじゃねぇのか…」
『見た目でそう呼んでる人がいたら
その人は一生掛かっても鬼くんには勝てないだろうね』
「ははっ、ありがとよ」
腕を組んだまま笑う姿は
少し照れくさそうにしている。
その表情は、年相応の男子って感じだ。
『事前アンケートから一つ気になってたんだけど
あみぐるみが趣味って、誰かに教えてもらったの?』
「ああ。俺がよく行く児童福祉施設の園長に習ったんだ」
『なるほど。編み物もだけどこういうのって
独学より人に習ったほうが上達するっていうけど
本当みたいね』
「…俺みたいのがあみぐるみって、変だとは思わねぇのか?」
『思わないよ?何が趣味でも良いじゃない。
それに心優しくて面倒見の良い鬼くんは
あみぐるみで人を笑顔にさせるから
良い趣味だと思うよ』
ちょっとクサイことを言ったかなと思っていると
鬼くんは考え込むような仕草を見せて
ちょっと待っててくれと行って走り去って行ってしまった。
どうしたんだろうと思っていたら
5分ほどして彼は戻ってきた。
「今はこれしかねぇが…貰ってくれねぇか?」
『え!可愛い!私が貰っていいの?』
手渡されたのは、彼の手作りのあみぐるみ。
片方耳が垂れたウサギだ。
「お前に貰って欲しいんだ」
不覚にもときめいてしまったけど
これは鬼くんなりの気遣いなのだろう。
喜んで受け取ると、彼は優しく微笑んでくれたから
この面倒見の良い男気溢れる姿に
たくさんの後輩達が、たくさんの子供達が
慕ってくるのもわかるなと、思ったのだった。
(大曲、次はお前だな)
(おー…って、どうしたし)
(な、なにがだ)
(いや…なんつーか、照れてんのか?)
(そ、そんなわけねぇだろ!)
(修二の奴もテンションやたらと高かったが
おめぇもとは意外だし)
(そうか、種ヶ島も…って、いや!)
(動揺しまくりかよ)