interview
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『えっと、本名だよね?』
皆からお頭と呼ばれるNo.1こと【平等院鳳凰】くん。
芸名かと思うほどの見事なお名前にまず驚いた。
彼は無言で鋭い視線を向けてくるから
きっと本名なのだろう。
「さっさと取材しろ」
『今のも取材だと思うんだけど…』
しまった。
つい口に出してしまった。
相手の神経を逆なでするような発言はやめろと
叔父にも釘を差されていたのに
一発目からやってしまった。
どちらかというと、気が強いほうである私は
思ったことは口にしてしまって
よくトラブルを巻き起こしてしまうのだ。
冗談だよ〜なんて言って通じる相手ではなさそうだよねと
平等院くんの顔をちらりと盗み見ると
腕を組んだまま
何やら物珍しい物を見るような顔をしている。
『え。何その顔…』
「フンッ…」
『えっと…では取材をさせて頂きます』
なぜかわからないけど
少し雰囲気が柔らかくなった気がして
とりあえず誕生日とか血液型とか
趣味とか当たり障りのない質問をする。
あんまり長くなると機嫌悪くなるかなと心配だったものの
“フンッ、くだらん”と言いつつも
ちゃんと答えてくれる。
案外、優しい人なのかもしれない。
『No.1として、皆を率いる存在として
重圧やプレッシャーに飲まれそうになったら
どのように対処していますか?』
「愚問だな。飲まれることはない」
『あ、それなしで。ifの話。もしもの話です。
読者の参考になるようにお願いします。
アドバイスでも可です』
彼の雰囲気にも慣れてきて
ツッコむと眉間にシワを寄せながらも
ちゃんと考えてくれているようだ。
「…まずは己を理解しろ。
自己分析も出来ないような奴は
プレッシャーにも容易に飲まれる」
『それは自己分析して、ちゃんと自分を見つめてたら
プレッシャーすらコントロールできる
みたいな解釈で良い?』
「……まあ、良い」
ちょっと解釈都合良すぎるかなと思ったけど
事前に調べていた彼の過去の修行エピソードから
ヒントを得て良い感じにまとめてみたら
予想外に本人からお許しが出た。
これは……良い記事になりそう。
それからもいくつか質問をしたけど
丁寧な回答ではなかったから
私が彼の答えを私なりに修正してって
やり方でインタビューを進めた。
『じゃあ、最後の質問ね。
ずっとお硬い内容だったから……
好きな女性のタイプは?』
あ、あからさまに嫌そうな顔をしてる。
本当は彼女いる?とか聞けたら聞こうと思っていたのだけど
これは無理そう。
これ系統の話題はタイプがギリギリっぽい。
「………大義を持つ者」
流石に平等院くんが
“笑顔の可愛い人”とか“守ってあげたくなる子”とか
そんなことは言わないだろうとは思っていたけど
この歳で、現実的というか堅実的というか。
『すっごい噛み砕くと、しっかりと芯のある人
と思って良いのかな…?
いや、ちょっとニュアンスが違うか…
人としてちゃんとした人ってことよね。
うーん。難しいなあ』
うまい言葉が出てこなくて頭を捻る。
彼の言いたいことはわかる。
だけどそれを文字で表そうとすると
とても稚拙な言葉になってしまって
記事にすると彼のイメージが崩れてしまいそう。
まあこのまま平等院くんの言葉通りでいくかと
メモをまとめているとなんだか視線を感じた。
『ん?何?』
「…お前は大義を持つ者、だと思うがな」
フッ、と優しく微笑んだかと思えば
少し乱暴に頭を撫でられた。
いきなりなにするの
それってどういう意味?
歳下のくせに
色んな言葉が浮かんできたけど
咄嗟に出てくることはなく
私は、ただただ赤い顔で口をポカンと開けて
平等院くんの背中を見送ったのだった。
(平等院、取材どないやった?)
(面倒だったが、それなりに肝の座った奴だった)
(へぇ〜…なんや意外やなあ)
(なにがだ)
(もっと嫌がると思ってたわ。
それにちょっと機嫌も良さそうやん)
(俺はいつもと変わらん)
(彼女気に入ったん?)
(馬鹿が)
(だってなあ〜。
肝の座った奴って、俺は取材のこと聞いてんねんけどなぁ。
そこで彼女が出てくるって
気に入ってるちゅーこと…ちょ、そない睨まんといて〜)
皆からお頭と呼ばれるNo.1こと【平等院鳳凰】くん。
芸名かと思うほどの見事なお名前にまず驚いた。
彼は無言で鋭い視線を向けてくるから
きっと本名なのだろう。
「さっさと取材しろ」
『今のも取材だと思うんだけど…』
しまった。
つい口に出してしまった。
相手の神経を逆なでするような発言はやめろと
叔父にも釘を差されていたのに
一発目からやってしまった。
どちらかというと、気が強いほうである私は
思ったことは口にしてしまって
よくトラブルを巻き起こしてしまうのだ。
冗談だよ〜なんて言って通じる相手ではなさそうだよねと
平等院くんの顔をちらりと盗み見ると
腕を組んだまま
何やら物珍しい物を見るような顔をしている。
『え。何その顔…』
「フンッ…」
『えっと…では取材をさせて頂きます』
なぜかわからないけど
少し雰囲気が柔らかくなった気がして
とりあえず誕生日とか血液型とか
趣味とか当たり障りのない質問をする。
あんまり長くなると機嫌悪くなるかなと心配だったものの
“フンッ、くだらん”と言いつつも
ちゃんと答えてくれる。
案外、優しい人なのかもしれない。
『No.1として、皆を率いる存在として
重圧やプレッシャーに飲まれそうになったら
どのように対処していますか?』
「愚問だな。飲まれることはない」
『あ、それなしで。ifの話。もしもの話です。
読者の参考になるようにお願いします。
アドバイスでも可です』
彼の雰囲気にも慣れてきて
ツッコむと眉間にシワを寄せながらも
ちゃんと考えてくれているようだ。
「…まずは己を理解しろ。
自己分析も出来ないような奴は
プレッシャーにも容易に飲まれる」
『それは自己分析して、ちゃんと自分を見つめてたら
プレッシャーすらコントロールできる
みたいな解釈で良い?』
「……まあ、良い」
ちょっと解釈都合良すぎるかなと思ったけど
事前に調べていた彼の過去の修行エピソードから
ヒントを得て良い感じにまとめてみたら
予想外に本人からお許しが出た。
これは……良い記事になりそう。
それからもいくつか質問をしたけど
丁寧な回答ではなかったから
私が彼の答えを私なりに修正してって
やり方でインタビューを進めた。
『じゃあ、最後の質問ね。
ずっとお硬い内容だったから……
好きな女性のタイプは?』
あ、あからさまに嫌そうな顔をしてる。
本当は彼女いる?とか聞けたら聞こうと思っていたのだけど
これは無理そう。
これ系統の話題はタイプがギリギリっぽい。
「………大義を持つ者」
流石に平等院くんが
“笑顔の可愛い人”とか“守ってあげたくなる子”とか
そんなことは言わないだろうとは思っていたけど
この歳で、現実的というか堅実的というか。
『すっごい噛み砕くと、しっかりと芯のある人
と思って良いのかな…?
いや、ちょっとニュアンスが違うか…
人としてちゃんとした人ってことよね。
うーん。難しいなあ』
うまい言葉が出てこなくて頭を捻る。
彼の言いたいことはわかる。
だけどそれを文字で表そうとすると
とても稚拙な言葉になってしまって
記事にすると彼のイメージが崩れてしまいそう。
まあこのまま平等院くんの言葉通りでいくかと
メモをまとめているとなんだか視線を感じた。
『ん?何?』
「…お前は大義を持つ者、だと思うがな」
フッ、と優しく微笑んだかと思えば
少し乱暴に頭を撫でられた。
いきなりなにするの
それってどういう意味?
歳下のくせに
色んな言葉が浮かんできたけど
咄嗟に出てくることはなく
私は、ただただ赤い顔で口をポカンと開けて
平等院くんの背中を見送ったのだった。
(平等院、取材どないやった?)
(面倒だったが、それなりに肝の座った奴だった)
(へぇ〜…なんや意外やなあ)
(なにがだ)
(もっと嫌がると思ってたわ。
それにちょっと機嫌も良さそうやん)
(俺はいつもと変わらん)
(彼女気に入ったん?)
(馬鹿が)
(だってなあ〜。
肝の座った奴って、俺は取材のこと聞いてんねんけどなぁ。
そこで彼女が出てくるって
気に入ってるちゅーこと…ちょ、そない睨まんといて〜)