迎える朝は眩しくて
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
気持ちよく眠っていたのに
突然の眩しさに思わず目が覚めた。
もう、なんやの…と目を開けると
閉めていたはずのカーテン隙間から
陽の光がダイレクトに
俺の顔にスポットライトのように当たっていた。
時計を見ると、既に11時を回っていて
そら眩しいはずやね、と苦笑する。
合宿所でテニス漬けの毎日を過ごしていた時には
考えられない時間の目覚めに
こんな堕落した生活で良いのかと罪悪感を感じるが
隣で幸せそうに眠る彼女を見ると、もうどうでもよくなる。
今日は土曜日。
昨日からふたつ年上の彼女
由貴さんちにお泊りさせてもろて
今日はお昼から買い物に出掛ける予定…
なんやけど、二人揃って朝弱いから
いつも予定通りにはいかへん。
っちゅーか
由貴さんは俺より朝弱いからなかなか起きんし
起きても覚醒しはるまでに時間が掛かる。
ピッタリと俺に寄り添って寝てはる由貴さんの頬を
つんつん、と突いてみる。
頬だけでは無反応やから、鼻とか顎の下とか
擽るように触れれば少しだけ眉をひそめられた。
アカン、かわええ。
それからも、髪をいじったりしても起きへんから
先に由貴さんが好きなコーヒーでも淹れとこ思うて
ベットを抜け出そうとしたら
ぐいっと、引っ張られた。
「お?由貴さん起きんさった?」
声を掛けても無反応なので、もしやと顔を覗き込めば
彼女は眠ったまま。
俺がおらへんようになるのが
寂しくて無意識にひっぱったんかいな。
もー。なんでこないに可愛ええのこの人。
「由貴さーん!起きてー!」
ガバっと由貴さんの小さな身体に
覆いかぶさるように抱きつけば
流石の衝撃にうっすら目を開けんさって
舌足らずな声で名前を呼ばれる。
『おは…よう?』
「おそようやねぇ。もう11時でっせ。
そろそろ起きんせーね」
『…あと5分』
「アカン。由貴さんそないなこと言うて
5分で起きたことないやんけ」
『……寿三郎も、もっかい一緒に寝よ?』
うはっ……
俺がこの攻撃弱いんわかっててやりはるのズルい。
緩む顔をなんとか抑えて
わしわしと、彼女の髪を両手で撫で回す。
「その攻撃には負けへんよぉ!くらえ、カウンター攻撃!」
バサッとカーテンを思い切り開けると
ベット全体が暖かい日光に照らされた。
『わぁ!眩しい……!…うぅ、やられた…』
「って、お布団被るのなしでっせ!」
布団ごと身体を抱きしめれば
楽しそうな笑い声が聞こえる。
『はいはい、ちゃんと起きますよ〜』
「コーヒー淹れときますから、顔洗って来んせーね。
あと良い天気ですからお布団干しましょ」
『コーヒーは嬉しいけど、お布団面倒だなぁ…』
由貴さんは普段はしっかり者で
だらけた姿は想像できへんってくらいに
ピシッとしてはるのに
こういうところは案外面倒くさがり。
せやけど、こういうギャップがええとこ。
俺にだけ見せてくれるちょっと抜けた姿も
面倒くさがりなところも
甘えたような笑顔も
ぜーんぶ、俺しか見られへんのなら
男冥利…いや、彼氏冥利につきる。
これからコーヒー飲んで、朝ご飯食べて
お布団干して、彼女のお化粧を待っていたら
きっと出掛けるのは遅くなるけど
何気ないこんな日々が、幸せなんやって本気で思えた。
(わ〜!トーストに目玉焼き
ウインナーまで焼いてくれて…ありがとう!)
(お布団は?)
(干しました〜)
(帰ったらふっかふかのお布団で寝れますね)
(うん!ふかふか楽しみね。ぐっすり眠れそう)
(眠れそうですけど、明日こそ早起きしましょね)
(え〜。
寿三郎と過ごすあの、ゆるゆるな時間が好きなのに)
(俺も好きやけど、お出掛けもしたいですやん)
(じゃあ起こしてね)
(……10時には起きまっせ!)
(それって早起き?)
突然の眩しさに思わず目が覚めた。
もう、なんやの…と目を開けると
閉めていたはずのカーテン隙間から
陽の光がダイレクトに
俺の顔にスポットライトのように当たっていた。
時計を見ると、既に11時を回っていて
そら眩しいはずやね、と苦笑する。
合宿所でテニス漬けの毎日を過ごしていた時には
考えられない時間の目覚めに
こんな堕落した生活で良いのかと罪悪感を感じるが
隣で幸せそうに眠る彼女を見ると、もうどうでもよくなる。
今日は土曜日。
昨日からふたつ年上の彼女
由貴さんちにお泊りさせてもろて
今日はお昼から買い物に出掛ける予定…
なんやけど、二人揃って朝弱いから
いつも予定通りにはいかへん。
っちゅーか
由貴さんは俺より朝弱いからなかなか起きんし
起きても覚醒しはるまでに時間が掛かる。
ピッタリと俺に寄り添って寝てはる由貴さんの頬を
つんつん、と突いてみる。
頬だけでは無反応やから、鼻とか顎の下とか
擽るように触れれば少しだけ眉をひそめられた。
アカン、かわええ。
それからも、髪をいじったりしても起きへんから
先に由貴さんが好きなコーヒーでも淹れとこ思うて
ベットを抜け出そうとしたら
ぐいっと、引っ張られた。
「お?由貴さん起きんさった?」
声を掛けても無反応なので、もしやと顔を覗き込めば
彼女は眠ったまま。
俺がおらへんようになるのが
寂しくて無意識にひっぱったんかいな。
もー。なんでこないに可愛ええのこの人。
「由貴さーん!起きてー!」
ガバっと由貴さんの小さな身体に
覆いかぶさるように抱きつけば
流石の衝撃にうっすら目を開けんさって
舌足らずな声で名前を呼ばれる。
『おは…よう?』
「おそようやねぇ。もう11時でっせ。
そろそろ起きんせーね」
『…あと5分』
「アカン。由貴さんそないなこと言うて
5分で起きたことないやんけ」
『……寿三郎も、もっかい一緒に寝よ?』
うはっ……
俺がこの攻撃弱いんわかっててやりはるのズルい。
緩む顔をなんとか抑えて
わしわしと、彼女の髪を両手で撫で回す。
「その攻撃には負けへんよぉ!くらえ、カウンター攻撃!」
バサッとカーテンを思い切り開けると
ベット全体が暖かい日光に照らされた。
『わぁ!眩しい……!…うぅ、やられた…』
「って、お布団被るのなしでっせ!」
布団ごと身体を抱きしめれば
楽しそうな笑い声が聞こえる。
『はいはい、ちゃんと起きますよ〜』
「コーヒー淹れときますから、顔洗って来んせーね。
あと良い天気ですからお布団干しましょ」
『コーヒーは嬉しいけど、お布団面倒だなぁ…』
由貴さんは普段はしっかり者で
だらけた姿は想像できへんってくらいに
ピシッとしてはるのに
こういうところは案外面倒くさがり。
せやけど、こういうギャップがええとこ。
俺にだけ見せてくれるちょっと抜けた姿も
面倒くさがりなところも
甘えたような笑顔も
ぜーんぶ、俺しか見られへんのなら
男冥利…いや、彼氏冥利につきる。
これからコーヒー飲んで、朝ご飯食べて
お布団干して、彼女のお化粧を待っていたら
きっと出掛けるのは遅くなるけど
何気ないこんな日々が、幸せなんやって本気で思えた。
(わ〜!トーストに目玉焼き
ウインナーまで焼いてくれて…ありがとう!)
(お布団は?)
(干しました〜)
(帰ったらふっかふかのお布団で寝れますね)
(うん!ふかふか楽しみね。ぐっすり眠れそう)
(眠れそうですけど、明日こそ早起きしましょね)
(え〜。
寿三郎と過ごすあの、ゆるゆるな時間が好きなのに)
(俺も好きやけど、お出掛けもしたいですやん)
(じゃあ起こしてね)
(……10時には起きまっせ!)
(それって早起き?)