好きなの人、好きな人
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『今日も素敵だなあ・・・』
コートを見ながら思わず漏れ出た気持ち。
咄嗟に口をつむぐも
休憩中だったチャラ男とヤンキーコンビには聞かれていた。
「照れてまうやん☆」
『いや、違うから』「いや違げぇし」
私と大曲のハモリにしゅんと落ち込む種ヶ島。
「なんで竜次まで言いきるん」
「宮崎のことだし。おめぇはねぇだろ」
さすが大曲。
毎回私の話を聞いてくれているだけのことはある。
そう、私が見つめるのは種ヶ島ではない。
「え~残念。ほなサンサン?」
確かに君島は格好いいけどそういう対象ではなく
芸能人として格好いいって感じ。
「わかった!ツッキーや!」
越知くんも格好いいとは思う。
クールだし、とても同い年とは思えないほど落ち着いていて
それでいて面倒見が良いところも素敵だと思う。
「え・・・アツ・・・?」
信じられない、とでも言いたそうな種ヶ島の表情は
チームメイトとして如何なものか。
まあ、遠野はない。
黙っていれば綺麗な顔をしているし
イケメンっていうよりも美形でスタイルも良いけど
ちょっと、私の手には負えない。
というかここまで聞いておいて
肝心の彼の名前が出ないとはどういうことか。
「・・・毛利だし」
『そう!その通り!』
種ヶ島は目をまん丸くして「うそやん」と声を上げる。
『嘘じゃない。じゅさくん、格好いい・・・』
「いやいやいや、格好いいより可愛いやろ」
確かに可愛い、というほうが彼には似合うかもしれないけど
個人的には見た目がまずタイプだし
あざとく可愛いけど
試合ともなれば格好良さが全面に出てくる。
『ギャップが良いの。
それに他の皆みたいにスカしてる感じもないし・・・』
「なあ竜次、なんで今俺等ディスられたんやろか」
「俺は別にスカしてねぇし」
だけど、完全に片思いなのだ。
仲は良いほうだと思うけど
私のほうが2歳年上だし所詮は選手とマネージャー。
「年上のマネージャーに懐く後輩」という関係性が
出来上がってしまっている。
それになにより、ライバルがいる。
「ライバルって、あいつ彼女おったん?」
『彼女は知らないけど、好きな人、いるじゃない・・・』
じゅさくんの好きな人には、私は絶対に勝てない。
だって人としても、とても良い人で、尊敬できる人だもの。
種ヶ島はきょとんとしていたけど、大曲だけはわかっていて
流石に勘違いだし、と言っているけど勘違いではないと思う。
『私じゃ、越知くんには勝てないよ・・・』
「へ?ツッキー?」
「おい宮崎。こいつにその話はやめといたほうが・・・」
大曲の言葉を静止してまで種ヶ島が聞きたがったので
私はいつも大曲に相談している内容を話をした。
「ぶっ・・・ほんなら、毛利の奴がツッキーに抱いてるんは
尊敬やなくて、恋心やと・・・」
『だって、じゃないとあんなにべったり一緒にいるかな…』
私だって
じゅさくんが男の人を好きだなんて思いたくないけど
何を話してても
《その時月光さんが…》
《それ月光さんも言うてました!》
《月光さんと行ったんですけど…》
って、全部越知くんの話になってしまう。
『好きな人が、好きな人のことを話すのって
こんなにもつらいんだね…』
昔読んだ小説に
“好きな人の好きな人を、好きになりたかったの”
という台詞があったなあなんて
ぼんやりと思っていたら
もう限界、と種ヶ島が吹き出した。
『何よ』
「静流ちゃん、もうこの際本人に聞いてみ☆」
『えっ!嫌だよ!本人にの口から
越知くんのこと好きって聞くの?
そんなのつらすぎる…って、え、じゅさくん?』
話に夢中になって気がつかなかったけど
練習を終えたじゅさくんがそこにはいた。
「静流さんて、やっぱり月光さんのこと…」
『え…?』
何か呟き、そのままじゅさくんは走って行ってしまった。
「あー…宮崎、多分追いかけたほうがいいし」
「せやな!ほら、話してき☆」
二人に背を押されて
気分は乗らないけど、じゅさくんの背中を追いかけた。
しばらく探し続けていたら
誰も使っていないコートのベンチに彼は座っていた。
『あ、あの…じゅさくん?』
「…あ、どないしました?」
弱々しく笑うじゅさくんを見ていると
きゅっと、胸が締め付けられる。
なんでこんなに、寂しそうな顔をしているのだろう。
『あ、あのね聞きたいことがあって』
「偶然やね。俺も静流さんに聞きたいことあるんでっせ」
どっちから言うか、沈黙が流れ
息を飲んでずっと気になっていたことを口にする。
「月光さんのこと、好きなんです?」
『越知くんのこと、好きなんでしょ?』
「『え?』」
顔を見合わせてお互い黙る。
今聞き間違いでなければ、私が越知くんのことを
好きなのかどうか、問われたようだ。
「え?月光さんのこと好きって…?そら尊敬はしてますけど」
『…隠さなくてもいいよ。
男の人に恋してもおかしいなんて思わないし
じゅさくんと越知くん、お似合いだから』
あ、話してたら鼻の奥がツンとしてきて涙が出そうになる。
「いや、え?いやいやいや!何言うてはるん?
恋って…確かに月光さんのことは好きやけど
そういうんとちゃいまっせ!」
『ほんとに…?』
「ホンマに!」
じゅさくんの口ぶりからは
嘘をついているようには見えない。
だとすれば、完全に私の勘違いだったのだ。
『そっかぁ…よかったぁ』
「あの、俺の質問なんですけど…」
『あ、越知くんのことだよね。友達としては好きだよ!』
「ホンマに?」
『ホンマに!』
って、さっきと逆だねって思わず笑えば
じゅさくんもつられて笑ってくれた。
なんで私が越知くんのことを
好きだと思ったのかはわからないけど
私の片思いは、やっとここからスタートできる気がした。
(毛利、おめぇよ宮崎の前で越知の話はやめようや)
(そうそう。ツッキーのことばっか話すから
静流ちゃんも勘違いしたんやで)
(うぅ…でも、話すの緊張しやるから
つい月光さんの話してまうんです)
(緊張?)
(ようわからんのですけど、静流さんと話すと
緊張してまうんです。なんでやろ)
(ドキドキするっちゅーこと?)
(まあ、そうですね)
(…毛利、多分それ緊張じゃねぇし)
コートを見ながら思わず漏れ出た気持ち。
咄嗟に口をつむぐも
休憩中だったチャラ男とヤンキーコンビには聞かれていた。
「照れてまうやん☆」
『いや、違うから』「いや違げぇし」
私と大曲のハモリにしゅんと落ち込む種ヶ島。
「なんで竜次まで言いきるん」
「宮崎のことだし。おめぇはねぇだろ」
さすが大曲。
毎回私の話を聞いてくれているだけのことはある。
そう、私が見つめるのは種ヶ島ではない。
「え~残念。ほなサンサン?」
確かに君島は格好いいけどそういう対象ではなく
芸能人として格好いいって感じ。
「わかった!ツッキーや!」
越知くんも格好いいとは思う。
クールだし、とても同い年とは思えないほど落ち着いていて
それでいて面倒見が良いところも素敵だと思う。
「え・・・アツ・・・?」
信じられない、とでも言いたそうな種ヶ島の表情は
チームメイトとして如何なものか。
まあ、遠野はない。
黙っていれば綺麗な顔をしているし
イケメンっていうよりも美形でスタイルも良いけど
ちょっと、私の手には負えない。
というかここまで聞いておいて
肝心の彼の名前が出ないとはどういうことか。
「・・・毛利だし」
『そう!その通り!』
種ヶ島は目をまん丸くして「うそやん」と声を上げる。
『嘘じゃない。じゅさくん、格好いい・・・』
「いやいやいや、格好いいより可愛いやろ」
確かに可愛い、というほうが彼には似合うかもしれないけど
個人的には見た目がまずタイプだし
あざとく可愛いけど
試合ともなれば格好良さが全面に出てくる。
『ギャップが良いの。
それに他の皆みたいにスカしてる感じもないし・・・』
「なあ竜次、なんで今俺等ディスられたんやろか」
「俺は別にスカしてねぇし」
だけど、完全に片思いなのだ。
仲は良いほうだと思うけど
私のほうが2歳年上だし所詮は選手とマネージャー。
「年上のマネージャーに懐く後輩」という関係性が
出来上がってしまっている。
それになにより、ライバルがいる。
「ライバルって、あいつ彼女おったん?」
『彼女は知らないけど、好きな人、いるじゃない・・・』
じゅさくんの好きな人には、私は絶対に勝てない。
だって人としても、とても良い人で、尊敬できる人だもの。
種ヶ島はきょとんとしていたけど、大曲だけはわかっていて
流石に勘違いだし、と言っているけど勘違いではないと思う。
『私じゃ、越知くんには勝てないよ・・・』
「へ?ツッキー?」
「おい宮崎。こいつにその話はやめといたほうが・・・」
大曲の言葉を静止してまで種ヶ島が聞きたがったので
私はいつも大曲に相談している内容を話をした。
「ぶっ・・・ほんなら、毛利の奴がツッキーに抱いてるんは
尊敬やなくて、恋心やと・・・」
『だって、じゃないとあんなにべったり一緒にいるかな…』
私だって
じゅさくんが男の人を好きだなんて思いたくないけど
何を話してても
《その時月光さんが…》
《それ月光さんも言うてました!》
《月光さんと行ったんですけど…》
って、全部越知くんの話になってしまう。
『好きな人が、好きな人のことを話すのって
こんなにもつらいんだね…』
昔読んだ小説に
“好きな人の好きな人を、好きになりたかったの”
という台詞があったなあなんて
ぼんやりと思っていたら
もう限界、と種ヶ島が吹き出した。
『何よ』
「静流ちゃん、もうこの際本人に聞いてみ☆」
『えっ!嫌だよ!本人にの口から
越知くんのこと好きって聞くの?
そんなのつらすぎる…って、え、じゅさくん?』
話に夢中になって気がつかなかったけど
練習を終えたじゅさくんがそこにはいた。
「静流さんて、やっぱり月光さんのこと…」
『え…?』
何か呟き、そのままじゅさくんは走って行ってしまった。
「あー…宮崎、多分追いかけたほうがいいし」
「せやな!ほら、話してき☆」
二人に背を押されて
気分は乗らないけど、じゅさくんの背中を追いかけた。
しばらく探し続けていたら
誰も使っていないコートのベンチに彼は座っていた。
『あ、あの…じゅさくん?』
「…あ、どないしました?」
弱々しく笑うじゅさくんを見ていると
きゅっと、胸が締め付けられる。
なんでこんなに、寂しそうな顔をしているのだろう。
『あ、あのね聞きたいことがあって』
「偶然やね。俺も静流さんに聞きたいことあるんでっせ」
どっちから言うか、沈黙が流れ
息を飲んでずっと気になっていたことを口にする。
「月光さんのこと、好きなんです?」
『越知くんのこと、好きなんでしょ?』
「『え?』」
顔を見合わせてお互い黙る。
今聞き間違いでなければ、私が越知くんのことを
好きなのかどうか、問われたようだ。
「え?月光さんのこと好きって…?そら尊敬はしてますけど」
『…隠さなくてもいいよ。
男の人に恋してもおかしいなんて思わないし
じゅさくんと越知くん、お似合いだから』
あ、話してたら鼻の奥がツンとしてきて涙が出そうになる。
「いや、え?いやいやいや!何言うてはるん?
恋って…確かに月光さんのことは好きやけど
そういうんとちゃいまっせ!」
『ほんとに…?』
「ホンマに!」
じゅさくんの口ぶりからは
嘘をついているようには見えない。
だとすれば、完全に私の勘違いだったのだ。
『そっかぁ…よかったぁ』
「あの、俺の質問なんですけど…」
『あ、越知くんのことだよね。友達としては好きだよ!』
「ホンマに?」
『ホンマに!』
って、さっきと逆だねって思わず笑えば
じゅさくんもつられて笑ってくれた。
なんで私が越知くんのことを
好きだと思ったのかはわからないけど
私の片思いは、やっとここからスタートできる気がした。
(毛利、おめぇよ宮崎の前で越知の話はやめようや)
(そうそう。ツッキーのことばっか話すから
静流ちゃんも勘違いしたんやで)
(うぅ…でも、話すの緊張しやるから
つい月光さんの話してまうんです)
(緊張?)
(ようわからんのですけど、静流さんと話すと
緊張してまうんです。なんでやろ)
(ドキドキするっちゅーこと?)
(まあ、そうですね)
(…毛利、多分それ緊張じゃねぇし)