毛利くんと私(中編作品)
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『お、おはよう。寿三郎くん』
「おはようございます。…ええ天気やね!」
『……曇ってるよ?』
「あ…………せやった…」
正式にお付き合いするようになったものの
私達の関係はぎこちない。
二人とも、初めてのお付き合いで
どう接していいか、わからなかったのだ。
私の場合は、嬉しくて恥ずかしくて
意識しまくってしまって
今まで通りに話せなくなっていて
恐らく寿三郎くんも同じ理由なんだと思う。
でもぎこちない雰囲気ですら、今はなんだって楽しい。
こうやって、朝一緒に登校するだけで
その日1日頑張ろうって思えるし
寿三郎くんパワー恐るべしだ。
『明日から冬休みだね』
「せやね。クリスマスも終わったし、もうすぐ正月でっせ」
『お正月かぁ…』
毎年年末から正月にかけては祖父母の家に泊まりに行く。
寿三郎くんには会えないのが、少し寂しい。
そのことを伝えると
彼はしゅん、とした表情を浮かべている。
『…三が日の、どこかで会えないかな…?』
せっかくなのだから、初詣とか
初売りとか一緒に楽しんでみたい。
「もちろん!……ほなら……1月3日は、どうですやろ?」
『うん。3日ね。大丈夫だよ』
「ホンマに!?やった!」
そこまで喜んでくれるなんて、と
のほほんと考えていたら
思わぬ言葉に私は固まった。
「誕生日に、彼女と過ごせるなんて自慢したなりますね!」
え、誕生日?
3日が誕生日??
なんてことだろう。
私、寿三郎くんの誕生日を知らなかった。
しかももうすぐだし
いまから準備しても間に合わないのではないだろうか。
「あ!!やってもうた!」
誕生日のことを考えて落ち込んでいたから
突然の寿三郎くんの声に思わずびくっとする。
『えっと、どうしたの?』
「俺、千里さんの誕生日知らんですやん!」
言われて気がついた。
そういえば、私も誕生日がいつかとか
教えたことはなかった。
『あ、11月3日だよ』
「過ぎてますやん!うーわー。お祝いできひんかった…
って、文化祭の日ですやん。あの時聞けばよかったやんけ…」
『おあいこだよ。
私も、寿三郎くんの誕生日、知らなかったし……』
もっと早めに聞いていれば、と後悔する。
こういうことは付き合う前から
リサーチすべきだったのでは?
友人たちにまた怒られそうだ。
「せや!1月3日の日、合同お誕生日会しやりましょ!」
『合同?』
「お互いを祝い合うんです。
千里さんの誕生日は過ぎてもうたけど
お祝いしたいし。……アカンです?」
寿三郎くんの誕生日なのに良いのだろうかとは思ったけど
彼の申し出に素直に頷き、その日は一緒に街へ出掛けて
お互いの欲しいものをプレゼントし合うことになった。
欲しいものは、お揃いのものがいいなと
私は密かに考えていたのだった。
「おはようございます。…ええ天気やね!」
『……曇ってるよ?』
「あ…………せやった…」
正式にお付き合いするようになったものの
私達の関係はぎこちない。
二人とも、初めてのお付き合いで
どう接していいか、わからなかったのだ。
私の場合は、嬉しくて恥ずかしくて
意識しまくってしまって
今まで通りに話せなくなっていて
恐らく寿三郎くんも同じ理由なんだと思う。
でもぎこちない雰囲気ですら、今はなんだって楽しい。
こうやって、朝一緒に登校するだけで
その日1日頑張ろうって思えるし
寿三郎くんパワー恐るべしだ。
『明日から冬休みだね』
「せやね。クリスマスも終わったし、もうすぐ正月でっせ」
『お正月かぁ…』
毎年年末から正月にかけては祖父母の家に泊まりに行く。
寿三郎くんには会えないのが、少し寂しい。
そのことを伝えると
彼はしゅん、とした表情を浮かべている。
『…三が日の、どこかで会えないかな…?』
せっかくなのだから、初詣とか
初売りとか一緒に楽しんでみたい。
「もちろん!……ほなら……1月3日は、どうですやろ?」
『うん。3日ね。大丈夫だよ』
「ホンマに!?やった!」
そこまで喜んでくれるなんて、と
のほほんと考えていたら
思わぬ言葉に私は固まった。
「誕生日に、彼女と過ごせるなんて自慢したなりますね!」
え、誕生日?
3日が誕生日??
なんてことだろう。
私、寿三郎くんの誕生日を知らなかった。
しかももうすぐだし
いまから準備しても間に合わないのではないだろうか。
「あ!!やってもうた!」
誕生日のことを考えて落ち込んでいたから
突然の寿三郎くんの声に思わずびくっとする。
『えっと、どうしたの?』
「俺、千里さんの誕生日知らんですやん!」
言われて気がついた。
そういえば、私も誕生日がいつかとか
教えたことはなかった。
『あ、11月3日だよ』
「過ぎてますやん!うーわー。お祝いできひんかった…
って、文化祭の日ですやん。あの時聞けばよかったやんけ…」
『おあいこだよ。
私も、寿三郎くんの誕生日、知らなかったし……』
もっと早めに聞いていれば、と後悔する。
こういうことは付き合う前から
リサーチすべきだったのでは?
友人たちにまた怒られそうだ。
「せや!1月3日の日、合同お誕生日会しやりましょ!」
『合同?』
「お互いを祝い合うんです。
千里さんの誕生日は過ぎてもうたけど
お祝いしたいし。……アカンです?」
寿三郎くんの誕生日なのに良いのだろうかとは思ったけど
彼の申し出に素直に頷き、その日は一緒に街へ出掛けて
お互いの欲しいものをプレゼントし合うことになった。
欲しいものは、お揃いのものがいいなと
私は密かに考えていたのだった。