毛利くんと私(中編作品)
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街はクリスマス一色。
周りはカップルだらけ。
私と隣を歩く彼も
カップルのように見えているのだろうか。
「どないしはったん?」
普段と装いの違う寿三郎くんを
チラチラ見ていたら
眩しい笑顔で問いかけられてしまった。
今日はいつものラフな格好ではなく
長めのジャケットを着ているからか
スマートで、格好いい。
『あ、いや……どこ行くのかなって』
当日のお楽しみと言われていたので
私はまだどこへ向かっているのかわからないでいた。
「クリスマスですやん。
今日は目一杯エスコートしやるから」
クリスマスとエスコートという台詞にドキドキしながら
私は寿三郎くんについて行くのが精一杯だった。
『水族館?』
バスの方向からもしかしてとは思っていたけど
クリスマス=水族館が、ちょっとだけ意外に思えてしまった。
「あ、いま意外やと思うたでしょ~。
ちゃんとクリスマス仕様になってるんでっせ。
ほら、行きましょ」
案内されるがままついていくと
彼の言う通り
クリスマスらしい装飾に飾られた水槽が立ち並んでいた。
心なしか館内も暗めで
子供達が楽しむという雰囲気ではなく
ムードのある“デート“っていう感じ。
『わあ……!すごい……!』
ここの水族館で一番大きな水槽には
クリスマスツリーが水中に飾ってあり
キラキラと魚達が輝いていて思わず感嘆の声が出る。
『寿三郎くん……!すごいね!
こんなのはじめて見た……あっ、見て!
あんなとこにサンタさんも飾ってあるよ』
寿三郎くんの腕を掴んで話し掛けたところでハッとした。
私、はしゃぎすぎじゃない?
「千里さん、可愛すぎですやん」
『えっ!あっ、こ、子供っぽいよね……あはは……』
「ちゃいます。
そうやって素直に表情に出るとこが
可愛いって思ったんです」
可愛いと言われて、顔が赤くなるのがわかる。
『…寿三郎くん、あんまりそういうこと言っちゃだめだよ』
「なんでですの?」
『なんでって…それは……勘違い、しちゃうから』
寿三郎くんの言葉は、勘違いしそうになる。
「……勘違いやあらへんのに」
『え……それって、どういう……』
寿三郎くんが、困ったように笑い口を開いた瞬間
館内アナウンスが流れて
イルカショーの始まりを告げた。
「少し寒いやろうけど、見に行きましょ」
『う、うん。見に行きたい』
ドキドキする胸を押さえていると
あとで説明しやるから、と小声で言われて
イルカショーどころではなくなったのだった。
周りはカップルだらけ。
私と隣を歩く彼も
カップルのように見えているのだろうか。
「どないしはったん?」
普段と装いの違う寿三郎くんを
チラチラ見ていたら
眩しい笑顔で問いかけられてしまった。
今日はいつものラフな格好ではなく
長めのジャケットを着ているからか
スマートで、格好いい。
『あ、いや……どこ行くのかなって』
当日のお楽しみと言われていたので
私はまだどこへ向かっているのかわからないでいた。
「クリスマスですやん。
今日は目一杯エスコートしやるから」
クリスマスとエスコートという台詞にドキドキしながら
私は寿三郎くんについて行くのが精一杯だった。
『水族館?』
バスの方向からもしかしてとは思っていたけど
クリスマス=水族館が、ちょっとだけ意外に思えてしまった。
「あ、いま意外やと思うたでしょ~。
ちゃんとクリスマス仕様になってるんでっせ。
ほら、行きましょ」
案内されるがままついていくと
彼の言う通り
クリスマスらしい装飾に飾られた水槽が立ち並んでいた。
心なしか館内も暗めで
子供達が楽しむという雰囲気ではなく
ムードのある“デート“っていう感じ。
『わあ……!すごい……!』
ここの水族館で一番大きな水槽には
クリスマスツリーが水中に飾ってあり
キラキラと魚達が輝いていて思わず感嘆の声が出る。
『寿三郎くん……!すごいね!
こんなのはじめて見た……あっ、見て!
あんなとこにサンタさんも飾ってあるよ』
寿三郎くんの腕を掴んで話し掛けたところでハッとした。
私、はしゃぎすぎじゃない?
「千里さん、可愛すぎですやん」
『えっ!あっ、こ、子供っぽいよね……あはは……』
「ちゃいます。
そうやって素直に表情に出るとこが
可愛いって思ったんです」
可愛いと言われて、顔が赤くなるのがわかる。
『…寿三郎くん、あんまりそういうこと言っちゃだめだよ』
「なんでですの?」
『なんでって…それは……勘違い、しちゃうから』
寿三郎くんの言葉は、勘違いしそうになる。
「……勘違いやあらへんのに」
『え……それって、どういう……』
寿三郎くんが、困ったように笑い口を開いた瞬間
館内アナウンスが流れて
イルカショーの始まりを告げた。
「少し寒いやろうけど、見に行きましょ」
『う、うん。見に行きたい』
ドキドキする胸を押さえていると
あとで説明しやるから、と小声で言われて
イルカショーどころではなくなったのだった。