医務室ランデブー
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「・・・栞里さーん、怒らんといて~
もうせぇへんから、無視はやめんせーね」
『はい、仁王くんの処置はこれでよし、と。
最低でも3日は動かさないこと。
腫れが引いたからって、動かしたりしたらダメだからね』
「プリッ。肝に命じておくぜよ」
「栞里さーん・・・」
俺と月光さんは日本代表をかけた一軍入れ替え戦で
仁王・跡部ペアと試合し、惜しくも負けてしもうた。
まあ、中学生の実力見てみるんのが目的やったから
負けても仕方がない。
せやけど、最後の方は悔しなって
無理に「跡部王国」破ったろって、関節外して返したった。
仁王のほうも、手塚にイリュージョンして
無理なプレイをしたせいで、肘を痛めていた。
試合後、すぐにマネージャーを務める栞里さんが
手当をすると言って医務室へと連れてこられた。
ほんで、今に至る。
さっきから話しかけても無視。
仁王には笑顔で話しかけてるし
優しく対応してはるのに
俺には無視って・・・無視はつらいんやけど。
「じゃあ、俺は行くぜよ。栞里先輩、ありがとうさん」
『可愛い後輩のためだからね。気にしないで』
栞里さんは元立海生で、男子テニス部のマネージャー。
せやから、俺のことも仁王のことも知ってはる。
俺も立海なんやけど。
可愛い後輩やないんけ?
『・・・肩、出して』
「手当、してくれはるん?」
『・・・するから連れて来たのよ』
栞里さんはそう言うと
手慣れた手付きで処置をしてくれた。
肩の手当てやから
ユニフォーム脱いでるん恥ずかしいんやけど
真剣な顔つきで、丁寧にアイシングされて
真面目やなあって改めて思う。
なかなかゆっくり
栞里さんを見つめることなんてあらへんけど
ほんまに綺麗な人や。
睫毛とかめっちゃ長い。
触れる手付きは優しくて、少しだけヒヤッとする。
冷え性なんやろか。
手当してくれるんのも
一緒におれるんのも嬉しくて
いつもやったら色んなこと話すんやけど
今はこの沈黙が少し気まずい。
『・・・なんで、怒ってるかわかる?』
「・・・無茶しよったから?」
『わかってるじゃない』
淡々と話す栞里さんは全くこっちを見てもくれない。
恐る恐る、表情を伺うと、ひどく悲しそうな顔をしてた。
「栞里さん、そないに悲しい顔せんで・・・」
『じゃあ、悲しい顔をさせないでよ・・・。
私、前も言ったじゃない。
関節外したりするのは癖になりやすいから
しちゃダメだって。
負けたくない試合だってわかってる。
わかってるけど・・・
寿三郎の怪我の手当なんて、したくない』
「心配、してくれはったん?」
『そうよ、心配するに決まってるじゃないっ』
栞里さんは少し涙目になっている。
悲しい顔なんてさせたくないんに
俺のためにそんな顔をしてくれはるのが
嬉しいとも感じてしまう。
「・・・あんなオモロイ試合久々やったし楽しかったんけど
負けるんは、やっぱ悔しくて。
あの氷帝のぼっちゃんの技、破ってやりとうなって
無茶してしもうた。・・・ごめんなさい」
俺の話し聞きながら、栞里さんは静かに涙を流した。
泣かせてしもうた。好きな人を。
『もう、いいよ。
私こそ、ごめん。なんか、泣いちゃって・・・』
「ううん。ええんよ。
・・・せやけど、無視はもうやめてほしいですわ。
栞里さんにそないな態度取られたら、俺立ち直れへんよ」
『あっ、ごめんね、やりすぎだったかな』
困ったように眉尻を下げている栞里さんは
ちょっと焦ってて可愛い。
少し、甘えたっても許されるやろか。
「栞里さん、お願い、あるんやけど・・・
聞いてもてもええです?」
『なに?』
「少しでええんです。触れてもええやろか?」
『えっ・・・あ、その・・・う、うん。いいよ』
栞里さんの手に触れて、指を絡める。
細くて、きれいな手。
男の手とはちゃう、やわっこくて、フワフワしやる。
スリスリと指を絡めていたら
たまにビクッと身体を震わせるのですら可愛くて
たまらなくなってもうて
栞里さんの頭を自分の胸に引き寄せた。
『じゅ、寿三郎・・・!』
「少しだけで、ええんです。
栞里さんと、二人で過ごせるなんて
こないなチャンスなかなかないやんけ。
・・・俺だけのマネージャーになって欲しいんやけど
そうもいかへんし」
『・・・マネージャーで、いいの?』
栞里さんは顔を赤らめて、俺を見やる。
あかんよ、そないな可愛い顔、せんといて。
「マネージャーやなくて、彼女が、ええです」
やばい、言うてもうた。
もうこの雰囲気でやらかしてやれ。
唇が触れそうになった瞬間
「毛利~、仁王ちゃーん
怪我はどない・・・って、わお☆」
ガラッと医務室のドアが開いて
めんどそうな人が来んさった。
『た、種ヶ島くん、これは、そのっ!』
「邪魔してもうたな!
ほな、俺は出てくから続きは鍵掛けてな☆」
栞里さんに土下座する勢いで謝って
種ヶ島さんを慌てて追いかけたけど
言いふらすどころか
「あの状態で女の子一人にすな☆」と怒られてもうて
流石特技が合コンの人やなあって感心した。
(えぇ!告白してへんの?嘘やーん)
(彼女になってほしいんは言いましたけど・・・)
(好きて言うてへんの?)
(言おう思たら、種ヶ島さんが来んさって、タイミング逃したりました・・・)
(告白してへんのに
上半身裸で涙目の栞里ちゃん抱きしめて
手ぇ出して迫ってたんやな。やるやん☆)
(ちゃうんですって・・・!
つい、その、可愛くて我慢できへんくなって)
(いや、なにがちゃうねん。
女の子にとって、順番は大事やで)
(・・・種ヶ島さんて、案外まともやったんですね)
(なぁ、俺を何と思うとるん!?)
もうせぇへんから、無視はやめんせーね」
『はい、仁王くんの処置はこれでよし、と。
最低でも3日は動かさないこと。
腫れが引いたからって、動かしたりしたらダメだからね』
「プリッ。肝に命じておくぜよ」
「栞里さーん・・・」
俺と月光さんは日本代表をかけた一軍入れ替え戦で
仁王・跡部ペアと試合し、惜しくも負けてしもうた。
まあ、中学生の実力見てみるんのが目的やったから
負けても仕方がない。
せやけど、最後の方は悔しなって
無理に「跡部王国」破ったろって、関節外して返したった。
仁王のほうも、手塚にイリュージョンして
無理なプレイをしたせいで、肘を痛めていた。
試合後、すぐにマネージャーを務める栞里さんが
手当をすると言って医務室へと連れてこられた。
ほんで、今に至る。
さっきから話しかけても無視。
仁王には笑顔で話しかけてるし
優しく対応してはるのに
俺には無視って・・・無視はつらいんやけど。
「じゃあ、俺は行くぜよ。栞里先輩、ありがとうさん」
『可愛い後輩のためだからね。気にしないで』
栞里さんは元立海生で、男子テニス部のマネージャー。
せやから、俺のことも仁王のことも知ってはる。
俺も立海なんやけど。
可愛い後輩やないんけ?
『・・・肩、出して』
「手当、してくれはるん?」
『・・・するから連れて来たのよ』
栞里さんはそう言うと
手慣れた手付きで処置をしてくれた。
肩の手当てやから
ユニフォーム脱いでるん恥ずかしいんやけど
真剣な顔つきで、丁寧にアイシングされて
真面目やなあって改めて思う。
なかなかゆっくり
栞里さんを見つめることなんてあらへんけど
ほんまに綺麗な人や。
睫毛とかめっちゃ長い。
触れる手付きは優しくて、少しだけヒヤッとする。
冷え性なんやろか。
手当してくれるんのも
一緒におれるんのも嬉しくて
いつもやったら色んなこと話すんやけど
今はこの沈黙が少し気まずい。
『・・・なんで、怒ってるかわかる?』
「・・・無茶しよったから?」
『わかってるじゃない』
淡々と話す栞里さんは全くこっちを見てもくれない。
恐る恐る、表情を伺うと、ひどく悲しそうな顔をしてた。
「栞里さん、そないに悲しい顔せんで・・・」
『じゃあ、悲しい顔をさせないでよ・・・。
私、前も言ったじゃない。
関節外したりするのは癖になりやすいから
しちゃダメだって。
負けたくない試合だってわかってる。
わかってるけど・・・
寿三郎の怪我の手当なんて、したくない』
「心配、してくれはったん?」
『そうよ、心配するに決まってるじゃないっ』
栞里さんは少し涙目になっている。
悲しい顔なんてさせたくないんに
俺のためにそんな顔をしてくれはるのが
嬉しいとも感じてしまう。
「・・・あんなオモロイ試合久々やったし楽しかったんけど
負けるんは、やっぱ悔しくて。
あの氷帝のぼっちゃんの技、破ってやりとうなって
無茶してしもうた。・・・ごめんなさい」
俺の話し聞きながら、栞里さんは静かに涙を流した。
泣かせてしもうた。好きな人を。
『もう、いいよ。
私こそ、ごめん。なんか、泣いちゃって・・・』
「ううん。ええんよ。
・・・せやけど、無視はもうやめてほしいですわ。
栞里さんにそないな態度取られたら、俺立ち直れへんよ」
『あっ、ごめんね、やりすぎだったかな』
困ったように眉尻を下げている栞里さんは
ちょっと焦ってて可愛い。
少し、甘えたっても許されるやろか。
「栞里さん、お願い、あるんやけど・・・
聞いてもてもええです?」
『なに?』
「少しでええんです。触れてもええやろか?」
『えっ・・・あ、その・・・う、うん。いいよ』
栞里さんの手に触れて、指を絡める。
細くて、きれいな手。
男の手とはちゃう、やわっこくて、フワフワしやる。
スリスリと指を絡めていたら
たまにビクッと身体を震わせるのですら可愛くて
たまらなくなってもうて
栞里さんの頭を自分の胸に引き寄せた。
『じゅ、寿三郎・・・!』
「少しだけで、ええんです。
栞里さんと、二人で過ごせるなんて
こないなチャンスなかなかないやんけ。
・・・俺だけのマネージャーになって欲しいんやけど
そうもいかへんし」
『・・・マネージャーで、いいの?』
栞里さんは顔を赤らめて、俺を見やる。
あかんよ、そないな可愛い顔、せんといて。
「マネージャーやなくて、彼女が、ええです」
やばい、言うてもうた。
もうこの雰囲気でやらかしてやれ。
唇が触れそうになった瞬間
「毛利~、仁王ちゃーん
怪我はどない・・・って、わお☆」
ガラッと医務室のドアが開いて
めんどそうな人が来んさった。
『た、種ヶ島くん、これは、そのっ!』
「邪魔してもうたな!
ほな、俺は出てくから続きは鍵掛けてな☆」
栞里さんに土下座する勢いで謝って
種ヶ島さんを慌てて追いかけたけど
言いふらすどころか
「あの状態で女の子一人にすな☆」と怒られてもうて
流石特技が合コンの人やなあって感心した。
(えぇ!告白してへんの?嘘やーん)
(彼女になってほしいんは言いましたけど・・・)
(好きて言うてへんの?)
(言おう思たら、種ヶ島さんが来んさって、タイミング逃したりました・・・)
(告白してへんのに
上半身裸で涙目の栞里ちゃん抱きしめて
手ぇ出して迫ってたんやな。やるやん☆)
(ちゃうんですって・・・!
つい、その、可愛くて我慢できへんくなって)
(いや、なにがちゃうねん。
女の子にとって、順番は大事やで)
(・・・種ヶ島さんて、案外まともやったんですね)
(なぁ、俺を何と思うとるん!?)