君に届けたい想い
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「美月ちゃん!さっきのサーブ見んさった?
めっちゃええコースやったと思わん?」
『うん。フォームも良かったしバッチリだったね』
「おっ、これうまいわぁ!食べてみぃひん?」
『ありがとう。あ、ほんとだ。美味しいね』
「美月ちゃんが気になる言うてた映画借りて来たんよお。
一緒に観らんせーね?」
『借りてきてくれたの?ありがとう!観る!』
U-17のメンバーは、この二人
毛利と美月のやり取りを見て、毎回不思議だなと思う。
この二人、しょっちゅう一緒にいるし
いつも楽しそうにしている。
どちらかというと、毛利が懐いているという感じだが
付き合っていないのが不思議なくらいの仲だ。
「ほんまに、付おうてへんのかいな?」
「本人たちがそう言ってるし」
「微笑ましい光景ではありませんか」
種ヶ島、大曲、君島、越知は二人の光景を見て
いつもこの会話をするのが日課となっていた。
「せやけど、もどかしない?」
「もどかしいよなぁ」
ひょこっと現れたのは、越前リョーガだった。
「・・・余計なことはするな」
「別にいいじゃねえか。子供じゃねぇんだし」
「楽しんでいませんか?」
リョーガはニヤニヤとしている。
「そりゃ楽しいだろ、こんな話題。
お前らだって気になってんだろ?解決してやるよ」
そのままリョーガは去っていった。
「ったく、おめぇが余計なこと言うから」
「えぇっ!?嘘やん、俺のせいなん!?俺悪ないやろ!」
「責任取ってくださいね、種ヶ島くん」
「サンサンもツッキーも、そんな目ぇせんといて~」
リョーガは、美月と毛利のことが
ずっと気になっていた。
美月は本当に恋愛など頭の片隅にもなさそうだが
毛利は別だと思っている。
少しからかって、毛利がどう出るか見てやろうと
美月の姿を探した。
「よぉ、美月。相変わらず働いてんな」
『お疲れ様です。リョーガさん』
コートの整備をしていた美月に声を掛ける。
珍しく毛利の姿はない。
彼女はリョーガから声を掛けられたことが珍しかったのか
不思議な顔をして、じっとリョーガを見つめた。
(やっぱ大した奴だな。
他の奴らは俺のことを警戒してやがるのに。何も動じてねぇ)
『どうかしました?私になにか用事では?』
「あぁ。聞きたいことがってな。
お前、付き合ってるやつとかいるのか?」
『はい??』
予想していなかった問いかけに
美月は驚いているようだった。
「いないなら、俺と付き合わねぇか?
前々から美月のこといいなって思ってたんだよ」
ずいっと、距離を詰める。
咄嗟のことに驚き、美月は後ろに下がった拍子に
ボールを踏んで倒れそうになった。
「おっと、危ねぇっ」
『あ、ありがとうございます……』
腕を引いて転けないように身体を支える。
『……離してもらえませんか?』
「答えを聞いてから離してやるよ。
好きなやつとかいるのかよ?毛利か?」
『…………』
ふいっと、顔を背けたが
その顔が少しだけ赤らんでいるのを
リョーガは見逃さなかった。
(なんだ、両思いってやつか。面白くねぇな)
そう、リョーガが思った瞬間、美月の身体が離れた。
「……何してはるん?」
『寿三郎くん……!』
普段の柔らかい雰囲気とは異なる毛利が
美月の身体を抱き締めていた。
「口説いてたんだよ」
「はぁ!?口説くって…何言うてるんよ。
今までそんな素振りなかったやないですか」
「お前がいたから、手ぇ出せなかったんだよ」
毛利は腕の中の美月をぎゅっと、強く抱き締める。
「手ぇなんか、出させへんよ。
美月ちゃんの傍におるんは、俺やのに」
「好きなのかよ、美月が」
「好きに決まっとるやないですか。
好きじゃなかったら、こないなことせぇへんよ。
せやから、からかうんはやめんせーね」
「カッカッカ!バレてやがったか。
でもよ、ちゃーんと言わねぇと誰かに取られちまうからな」
気が済んだのか
リョーガはじゃあなと手を振って姿を消した。
毛利はホッとするも、美月を抱き締めていたこと
思わぬところで告白してしまったことを思い出す。
「あっ、その・・・!だ、抱きしめてもうて、堪忍な・・・」
『い、いや、えと、大丈夫・・・』
先程の告白では、示しがつかない。
見れば彼女も、動揺こそはしているものの
意識はしてくれているように見える。
お互い言い出せずにいると、美月がおもむろに口を開いた。
『あの、助けてくれて、ありがとう。
あぁいうの慣れてなくて、困ってたから・・・
毛利くん、かわし方が上手だね』
「・・・美月ちゃん、さっきのは冗談やないんよ。
俺、本当に美月ちゃんのこと、好き。めっちゃ、好き。
傍におれるだけでええねて思うてたんやけど
あの人に触れられてるの見たら、我慢できひんかった」
毛利はずっと美月のことが好きだった。
いつも話しかけて、気にかけていたら
やっと彼女から話しかけてくれるようになって
”気の合う友人”という関係に至るまで地道にきた。
欲を出すか
このままの関係でいるかはずっと悩んでいたのだ。
断られたら、どうしようかと思っていると
美月がぽすん、と毛利の胸に顔を埋めてきた。
『あの・・・私も、ずっと寿三郎くんのことが、好き、で
その、嬉しすぎて、どうしたら良いかわかんない・・・』
「ほ、ほんまに・・・?」
『ほんまに・・・って、移っちゃったじゃない』
照れ隠しで抱きついてくる仕草が可愛らしく
毛利は再び美月の身体を抱きしめる。
「どないしよ、めっちゃ嬉しいやんけ。
こんなんにやけてまう・・・。
美月ちゃん、俺と付き合うてくれるん?」
『うん・・・』
「俺の彼女になってくれるん?」
『うん・・・!』
「ぜーったい、離しやらんから!覚悟しんせーね!」
(ほーらな。解決しただろ?)
(スマートとはいえませんがね)
(まぁ、両思いなら良かったし)
(もしかして、ツッキー全部知ってたんとちゃう?
余計なことすな言うてたし)
(・・・・毛利の意見を尊重したかっただけだ。
あいつなりに悩んでいたからな)
(ツッキー過保護☆)
(貴方は嫌われ役のままで良いのですか?)
(別にどう思われようが構わねーよ。
まあ、本当に良い女だとは思うがな)
(・・・余計なことはするな)
(ほんとに過保護だな。もうしねぇよ)
めっちゃええコースやったと思わん?」
『うん。フォームも良かったしバッチリだったね』
「おっ、これうまいわぁ!食べてみぃひん?」
『ありがとう。あ、ほんとだ。美味しいね』
「美月ちゃんが気になる言うてた映画借りて来たんよお。
一緒に観らんせーね?」
『借りてきてくれたの?ありがとう!観る!』
U-17のメンバーは、この二人
毛利と美月のやり取りを見て、毎回不思議だなと思う。
この二人、しょっちゅう一緒にいるし
いつも楽しそうにしている。
どちらかというと、毛利が懐いているという感じだが
付き合っていないのが不思議なくらいの仲だ。
「ほんまに、付おうてへんのかいな?」
「本人たちがそう言ってるし」
「微笑ましい光景ではありませんか」
種ヶ島、大曲、君島、越知は二人の光景を見て
いつもこの会話をするのが日課となっていた。
「せやけど、もどかしない?」
「もどかしいよなぁ」
ひょこっと現れたのは、越前リョーガだった。
「・・・余計なことはするな」
「別にいいじゃねえか。子供じゃねぇんだし」
「楽しんでいませんか?」
リョーガはニヤニヤとしている。
「そりゃ楽しいだろ、こんな話題。
お前らだって気になってんだろ?解決してやるよ」
そのままリョーガは去っていった。
「ったく、おめぇが余計なこと言うから」
「えぇっ!?嘘やん、俺のせいなん!?俺悪ないやろ!」
「責任取ってくださいね、種ヶ島くん」
「サンサンもツッキーも、そんな目ぇせんといて~」
リョーガは、美月と毛利のことが
ずっと気になっていた。
美月は本当に恋愛など頭の片隅にもなさそうだが
毛利は別だと思っている。
少しからかって、毛利がどう出るか見てやろうと
美月の姿を探した。
「よぉ、美月。相変わらず働いてんな」
『お疲れ様です。リョーガさん』
コートの整備をしていた美月に声を掛ける。
珍しく毛利の姿はない。
彼女はリョーガから声を掛けられたことが珍しかったのか
不思議な顔をして、じっとリョーガを見つめた。
(やっぱ大した奴だな。
他の奴らは俺のことを警戒してやがるのに。何も動じてねぇ)
『どうかしました?私になにか用事では?』
「あぁ。聞きたいことがってな。
お前、付き合ってるやつとかいるのか?」
『はい??』
予想していなかった問いかけに
美月は驚いているようだった。
「いないなら、俺と付き合わねぇか?
前々から美月のこといいなって思ってたんだよ」
ずいっと、距離を詰める。
咄嗟のことに驚き、美月は後ろに下がった拍子に
ボールを踏んで倒れそうになった。
「おっと、危ねぇっ」
『あ、ありがとうございます……』
腕を引いて転けないように身体を支える。
『……離してもらえませんか?』
「答えを聞いてから離してやるよ。
好きなやつとかいるのかよ?毛利か?」
『…………』
ふいっと、顔を背けたが
その顔が少しだけ赤らんでいるのを
リョーガは見逃さなかった。
(なんだ、両思いってやつか。面白くねぇな)
そう、リョーガが思った瞬間、美月の身体が離れた。
「……何してはるん?」
『寿三郎くん……!』
普段の柔らかい雰囲気とは異なる毛利が
美月の身体を抱き締めていた。
「口説いてたんだよ」
「はぁ!?口説くって…何言うてるんよ。
今までそんな素振りなかったやないですか」
「お前がいたから、手ぇ出せなかったんだよ」
毛利は腕の中の美月をぎゅっと、強く抱き締める。
「手ぇなんか、出させへんよ。
美月ちゃんの傍におるんは、俺やのに」
「好きなのかよ、美月が」
「好きに決まっとるやないですか。
好きじゃなかったら、こないなことせぇへんよ。
せやから、からかうんはやめんせーね」
「カッカッカ!バレてやがったか。
でもよ、ちゃーんと言わねぇと誰かに取られちまうからな」
気が済んだのか
リョーガはじゃあなと手を振って姿を消した。
毛利はホッとするも、美月を抱き締めていたこと
思わぬところで告白してしまったことを思い出す。
「あっ、その・・・!だ、抱きしめてもうて、堪忍な・・・」
『い、いや、えと、大丈夫・・・』
先程の告白では、示しがつかない。
見れば彼女も、動揺こそはしているものの
意識はしてくれているように見える。
お互い言い出せずにいると、美月がおもむろに口を開いた。
『あの、助けてくれて、ありがとう。
あぁいうの慣れてなくて、困ってたから・・・
毛利くん、かわし方が上手だね』
「・・・美月ちゃん、さっきのは冗談やないんよ。
俺、本当に美月ちゃんのこと、好き。めっちゃ、好き。
傍におれるだけでええねて思うてたんやけど
あの人に触れられてるの見たら、我慢できひんかった」
毛利はずっと美月のことが好きだった。
いつも話しかけて、気にかけていたら
やっと彼女から話しかけてくれるようになって
”気の合う友人”という関係に至るまで地道にきた。
欲を出すか
このままの関係でいるかはずっと悩んでいたのだ。
断られたら、どうしようかと思っていると
美月がぽすん、と毛利の胸に顔を埋めてきた。
『あの・・・私も、ずっと寿三郎くんのことが、好き、で
その、嬉しすぎて、どうしたら良いかわかんない・・・』
「ほ、ほんまに・・・?」
『ほんまに・・・って、移っちゃったじゃない』
照れ隠しで抱きついてくる仕草が可愛らしく
毛利は再び美月の身体を抱きしめる。
「どないしよ、めっちゃ嬉しいやんけ。
こんなんにやけてまう・・・。
美月ちゃん、俺と付き合うてくれるん?」
『うん・・・』
「俺の彼女になってくれるん?」
『うん・・・!』
「ぜーったい、離しやらんから!覚悟しんせーね!」
(ほーらな。解決しただろ?)
(スマートとはいえませんがね)
(まぁ、両思いなら良かったし)
(もしかして、ツッキー全部知ってたんとちゃう?
余計なことすな言うてたし)
(・・・・毛利の意見を尊重したかっただけだ。
あいつなりに悩んでいたからな)
(ツッキー過保護☆)
(貴方は嫌われ役のままで良いのですか?)
(別にどう思われようが構わねーよ。
まあ、本当に良い女だとは思うがな)
(・・・余計なことはするな)
(ほんとに過保護だな。もうしねぇよ)
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