きみはクラスメート(中編小説)
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「おはようさん☆」
『おはよう』
雪がちらつく中
私と修二は朝待ち合わせて、一緒に登校していた。
あれから、夢の国からしばらく経って
もう受験は目の前。
修二は前話してくれた通り進学せずに
海外でプロを目指すらしい。
私は、地元から少し離れた大学を目指している。
「同じ日本でも、合宿所より京都のほうが寒く感じるわ〜
玲、手ぇ寒ない?」
『まあ寒いけど冬だしね』
「ホンマいつもは感がええのに
こーゆーことには鈍ちんよなあ」
なにが、と口を開こうとした時
ぎゅっ、と手を握られた。
寒いと言っていたくせに、修二の手はあったかくて
手を繋ぎたいってことだったのかと思うと
たまらなく嬉しくなる。
この手を、離したくない。
離れたくない。
「…まだあそこの大学受ける理由教えてくれへんの?」
『……』
受験する理由は伝えていない。
修二も不思議に思うのだろう。
私が選んだ大学は、今いる京都から遠くて
けっこう田舎にあるのだ。
同じレベルの大学は他にもたくさんあるのに
敢えてそこを受けるのは、理由がある。
『…合格したら、ちゃんと話すよ。だから待ってほしい』
「さよか。聞き出そうとして堪忍な」
『ううん。私こそ言わずにごめん。
言ったら、叶わない気がして』
一般受験ではなく推薦という選択肢もあった。
だけど、自分の実力でちゃんと掴みたいのだ。
正直なところ、勉強はできるほうだと自負しているから
無謀な挑戦ではない。
そう思っているのに、心の中は不安でいっぱいだった。
受験を失敗するかもしれないという不安と
修二と離れることへの不安。
告白した時は離れても
好きだという気持ちは変わらないから大丈夫だと彼に言った。
ただ、信じていないわけではないけど
修二も同じ気持ちでいてくれるだろうか。
私は、彼とは違ってどこにでもいる
普通の平凡な女の子だから。
そんな不安が、ぐるぐると巡っている。
「真っ直ぐで、しっかり自分の意思を持っとる玲なら
絶対叶えられるで」
『うん。ありがとう』
私の不安を打ち消すためか
ただ、寒いだけかなのかはわからないけど
握った手をぐっと引き寄せられて
ピッタリと身を寄せて歩いた。
冬の寒さなんかどこか行ってしまうほど
修二の体温は暖かくて
ちょっとだけ私の心は軽くなったのだった。
『おはよう』
雪がちらつく中
私と修二は朝待ち合わせて、一緒に登校していた。
あれから、夢の国からしばらく経って
もう受験は目の前。
修二は前話してくれた通り進学せずに
海外でプロを目指すらしい。
私は、地元から少し離れた大学を目指している。
「同じ日本でも、合宿所より京都のほうが寒く感じるわ〜
玲、手ぇ寒ない?」
『まあ寒いけど冬だしね』
「ホンマいつもは感がええのに
こーゆーことには鈍ちんよなあ」
なにが、と口を開こうとした時
ぎゅっ、と手を握られた。
寒いと言っていたくせに、修二の手はあったかくて
手を繋ぎたいってことだったのかと思うと
たまらなく嬉しくなる。
この手を、離したくない。
離れたくない。
「…まだあそこの大学受ける理由教えてくれへんの?」
『……』
受験する理由は伝えていない。
修二も不思議に思うのだろう。
私が選んだ大学は、今いる京都から遠くて
けっこう田舎にあるのだ。
同じレベルの大学は他にもたくさんあるのに
敢えてそこを受けるのは、理由がある。
『…合格したら、ちゃんと話すよ。だから待ってほしい』
「さよか。聞き出そうとして堪忍な」
『ううん。私こそ言わずにごめん。
言ったら、叶わない気がして』
一般受験ではなく推薦という選択肢もあった。
だけど、自分の実力でちゃんと掴みたいのだ。
正直なところ、勉強はできるほうだと自負しているから
無謀な挑戦ではない。
そう思っているのに、心の中は不安でいっぱいだった。
受験を失敗するかもしれないという不安と
修二と離れることへの不安。
告白した時は離れても
好きだという気持ちは変わらないから大丈夫だと彼に言った。
ただ、信じていないわけではないけど
修二も同じ気持ちでいてくれるだろうか。
私は、彼とは違ってどこにでもいる
普通の平凡な女の子だから。
そんな不安が、ぐるぐると巡っている。
「真っ直ぐで、しっかり自分の意思を持っとる玲なら
絶対叶えられるで」
『うん。ありがとう』
私の不安を打ち消すためか
ただ、寒いだけかなのかはわからないけど
握った手をぐっと引き寄せられて
ピッタリと身を寄せて歩いた。
冬の寒さなんかどこか行ってしまうほど
修二の体温は暖かくて
ちょっとだけ私の心は軽くなったのだった。