きみはクラスメート(中編小説)
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合宿所にいるのは3日間。
なのでほとんどが雑用が多く
種ヶ島の練習姿を見ることは少なかった。
それでも一緒に過ごせることが嬉しくて、というか
同じ空間にいられるだけで
嬉しいと感じてしまうのだから重症だ。
恋愛に、ここまで
のめり込んでしまいそうになることに対して
どこか他人事のように驚いていた。
それでも、飲まれてはいけない
ちゃんと自分を保たなきゃいけない
そう思って心の中で予防線を張っているけど
種ヶ島は、それをやすやすと壊してしまう。
「俺の可愛い彼女は、ホンマ働きモンやな〜」
午前中から洗濯物にまみれて
クタクタな状態で昼食を取っていたら
種ヶ島が隣にトレーを置いて座って来た。
『お疲れ様。練習長引いたの?』
周囲には同じ一軍メンバーがちらほら揃っている。
「も〜無粋なこと聞かんといてや」
『え?』
「あ、せや。
今日デザートがもぉちょいしたら出るんやって。
食べ終わって少し待ってたらええんとちゃう?」
『…待っとく!』
「俺も食べるから待っといてな」
疲労のせいか
甘い物を接種したくて堪らなかったから嬉しい情報だ。
種ヶ島は隣で食事をしながら
にこにこと楽しそうに笑っている。
あぁ、そんな笑顔するのズルい。
練習のこととか話していたら
種ヶ島の言う通りにデザートが準備された。
『私取ってくるね。コーヒーで良い?』
「おーきに☆」
コーヒーで良い?なんて
学校では言わないワードにときめく。
なんというか、日常っぽさが嬉しい。
『お待たせ』
ケーキとコーヒーを持っていくと
先程より上機嫌な種ヶ島がいた。
楽しそう、いうよりニヤニヤというか
ニマニマとした笑いなのが気になる。
『……どうしたの?』
「ん〜?こういうやり取りえぇなあって」
『こういうって?』
「食事作って、デザートまで用意して…
さりげない会話が俺の奥さんみたいやなって☆」
『……全部調理場の人が準備してくれたものだけどね』
夫婦のようなやり取りみたいって
私だって一瞬思ってたけど
素直に照れることも出来ずに
また可愛くない返事をしてしまう。
「照れてるくせに強がってるとこ、可愛いで☆」
『照れてない…!』
「ほーん。
せやったら何やっても照れへんってことやなぁ?」
あ、イヤな予感がする、と思った時には
テーブルの下で
私の右手は種ヶ島の左手に包まれていた。
種ヶ島は右手でフォークを持って
ケーキを突いているし
私は左手にコーヒーカップを持っているから
他人から見れば違和感はないだろうし
覗き込まなければバレることはない。
『ちょっと……その触り方、やだ』
指を絡めて、つーっと、私の指をなぞる。
指先から、指の付け根まで彼の指になぞられ
すりすりと愛撫されているかのような手つきに
妖艶さを感じてしまって
顔が、身体が熱くなる。
指先から、手のひらまで全てが
種ヶ島に弄ばれている感じがして
羞恥心に生理的な涙が浮かびそうになってきた。
もうやだ、と言おうと思って種ヶ島を見たら
私の顔を見た瞬間パッと手を離された。
「反則」
『なにがっ』
「…破壊力がエグい」
『だからなにがっ』
「ホンマに鈍いやっちゃな〜。
まあ気にせんといて。
これ以上気になるんやったら、わかるまで続けるで」
『遠慮します!!』
ハハッと言いながら
軽やかに私のトレーを持って種ヶ島は去って行った。
頬の熱さが引くまでここにいようと座っていたのだけど
手の感触は、ずっと離れてはくれなかった。
なのでほとんどが雑用が多く
種ヶ島の練習姿を見ることは少なかった。
それでも一緒に過ごせることが嬉しくて、というか
同じ空間にいられるだけで
嬉しいと感じてしまうのだから重症だ。
恋愛に、ここまで
のめり込んでしまいそうになることに対して
どこか他人事のように驚いていた。
それでも、飲まれてはいけない
ちゃんと自分を保たなきゃいけない
そう思って心の中で予防線を張っているけど
種ヶ島は、それをやすやすと壊してしまう。
「俺の可愛い彼女は、ホンマ働きモンやな〜」
午前中から洗濯物にまみれて
クタクタな状態で昼食を取っていたら
種ヶ島が隣にトレーを置いて座って来た。
『お疲れ様。練習長引いたの?』
周囲には同じ一軍メンバーがちらほら揃っている。
「も〜無粋なこと聞かんといてや」
『え?』
「あ、せや。
今日デザートがもぉちょいしたら出るんやって。
食べ終わって少し待ってたらええんとちゃう?」
『…待っとく!』
「俺も食べるから待っといてな」
疲労のせいか
甘い物を接種したくて堪らなかったから嬉しい情報だ。
種ヶ島は隣で食事をしながら
にこにこと楽しそうに笑っている。
あぁ、そんな笑顔するのズルい。
練習のこととか話していたら
種ヶ島の言う通りにデザートが準備された。
『私取ってくるね。コーヒーで良い?』
「おーきに☆」
コーヒーで良い?なんて
学校では言わないワードにときめく。
なんというか、日常っぽさが嬉しい。
『お待たせ』
ケーキとコーヒーを持っていくと
先程より上機嫌な種ヶ島がいた。
楽しそう、いうよりニヤニヤというか
ニマニマとした笑いなのが気になる。
『……どうしたの?』
「ん〜?こういうやり取りえぇなあって」
『こういうって?』
「食事作って、デザートまで用意して…
さりげない会話が俺の奥さんみたいやなって☆」
『……全部調理場の人が準備してくれたものだけどね』
夫婦のようなやり取りみたいって
私だって一瞬思ってたけど
素直に照れることも出来ずに
また可愛くない返事をしてしまう。
「照れてるくせに強がってるとこ、可愛いで☆」
『照れてない…!』
「ほーん。
せやったら何やっても照れへんってことやなぁ?」
あ、イヤな予感がする、と思った時には
テーブルの下で
私の右手は種ヶ島の左手に包まれていた。
種ヶ島は右手でフォークを持って
ケーキを突いているし
私は左手にコーヒーカップを持っているから
他人から見れば違和感はないだろうし
覗き込まなければバレることはない。
『ちょっと……その触り方、やだ』
指を絡めて、つーっと、私の指をなぞる。
指先から、指の付け根まで彼の指になぞられ
すりすりと愛撫されているかのような手つきに
妖艶さを感じてしまって
顔が、身体が熱くなる。
指先から、手のひらまで全てが
種ヶ島に弄ばれている感じがして
羞恥心に生理的な涙が浮かびそうになってきた。
もうやだ、と言おうと思って種ヶ島を見たら
私の顔を見た瞬間パッと手を離された。
「反則」
『なにがっ』
「…破壊力がエグい」
『だからなにがっ』
「ホンマに鈍いやっちゃな〜。
まあ気にせんといて。
これ以上気になるんやったら、わかるまで続けるで」
『遠慮します!!』
ハハッと言いながら
軽やかに私のトレーを持って種ヶ島は去って行った。
頬の熱さが引くまでここにいようと座っていたのだけど
手の感触は、ずっと離れてはくれなかった。