きみはクラスメート(中編小説)
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それからの学校生活は平穏だった。
少女マンガでよくある展開の嫌がらせとかを
少しは覚悟していたのだけど
そんなことは全く無かった。
下級生や同級生から
ちらちらと視線を感じることはあったけどその程度。
気付かないだけで、陰で言われているのかもしれないけど
実害がないのはやはり種ヶ島が堂々とカミングアウト
してくれたおかげなのだろう。
本当に、普通に楽しい学生生活を送っていた。
放課後一緒に帰ったり
映画を観に行ったり、買い物をしたり。
だけど、私達は3年生。
一緒にいられる時間は少ない。
それも、種ヶ島は合宿があるので
不在なことが多いし
一緒に過ごせる学生生活はもっと短い。
「なんや元気あらへんな」
『え…そう?』
一緒に下校中、種ヶ島が私の顔を覗き込む。
本当に私から何か聞き出したいときは
彼はこうやって目を見て話しかけてくる。
体調が悪かった時といい
種ヶ島は私の変化によく気づいてくれるが
無理に話させようとはしてこない。
人に心を開かせる天才なんじゃないかなと最近はよく思う。
『…頭ではわかってはいたんだけど
一緒にいられる時間って少ないなって思って』
口にしてしまえば
もっと少なくなってしまうような気がして
ずっと言えなかった。
これから先を、好きな気持ちは変わらない。
だけどやっぱり一緒にいると
人間は欲深くなってしまう生き物なのだ。
「ほんなら、提案があんねんけど」
『提案?』
「来週からまた合宿所戻るんやけど…。
一緒に来ぉへん?」
『へ?』
「合宿所のスタッフが人手不足らしいねん。
マネージャー経験あるし手伝い来てくれたら
嬉しいんやけど」
にこにこと笑う種ヶ島は
連休あるし、丁度ええなと言いつつ
どんどん先に話を進めていく。
いやいや、私があの錚々たるメンバーの
お世話をするなんておこがましいにも程がある。
断ろうにも
一緒にいられる時間に惹かれて
頭を悩ませていたのだけど
種ヶ島は私の目の前でどこかに電話して
即座に私の参加が決定したのだった。
少女マンガでよくある展開の嫌がらせとかを
少しは覚悟していたのだけど
そんなことは全く無かった。
下級生や同級生から
ちらちらと視線を感じることはあったけどその程度。
気付かないだけで、陰で言われているのかもしれないけど
実害がないのはやはり種ヶ島が堂々とカミングアウト
してくれたおかげなのだろう。
本当に、普通に楽しい学生生活を送っていた。
放課後一緒に帰ったり
映画を観に行ったり、買い物をしたり。
だけど、私達は3年生。
一緒にいられる時間は少ない。
それも、種ヶ島は合宿があるので
不在なことが多いし
一緒に過ごせる学生生活はもっと短い。
「なんや元気あらへんな」
『え…そう?』
一緒に下校中、種ヶ島が私の顔を覗き込む。
本当に私から何か聞き出したいときは
彼はこうやって目を見て話しかけてくる。
体調が悪かった時といい
種ヶ島は私の変化によく気づいてくれるが
無理に話させようとはしてこない。
人に心を開かせる天才なんじゃないかなと最近はよく思う。
『…頭ではわかってはいたんだけど
一緒にいられる時間って少ないなって思って』
口にしてしまえば
もっと少なくなってしまうような気がして
ずっと言えなかった。
これから先を、好きな気持ちは変わらない。
だけどやっぱり一緒にいると
人間は欲深くなってしまう生き物なのだ。
「ほんなら、提案があんねんけど」
『提案?』
「来週からまた合宿所戻るんやけど…。
一緒に来ぉへん?」
『へ?』
「合宿所のスタッフが人手不足らしいねん。
マネージャー経験あるし手伝い来てくれたら
嬉しいんやけど」
にこにこと笑う種ヶ島は
連休あるし、丁度ええなと言いつつ
どんどん先に話を進めていく。
いやいや、私があの錚々たるメンバーの
お世話をするなんておこがましいにも程がある。
断ろうにも
一緒にいられる時間に惹かれて
頭を悩ませていたのだけど
種ヶ島は私の目の前でどこかに電話して
即座に私の参加が決定したのだった。