きみはクラスメート(中編小説)
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そんなこんなで始まった、1日だけのマネージャー。
男子テニス部の人達には
事前に説明はあったようだけど
改めて今日1日よろしくお願いします、と
挨拶をしたら思わぬ歓声が上がって驚いた。
種ヶ島を見ると苦虫を潰したような
微妙な顔をしていて、隣にいた入江くんに笑われている。
どういう感情だろ、あの表情。
相手の学校が来るまでまだ一時間以上あるので
部員たちはコート整備と、備品の準備を行い
私は割り振られた仕事である、ドリンクの準備から始めた。
予め、運動部のマネージャーをしているクラスメートに
コツなどを聞いていたので、スムーズに作ることができ
よし、と我ながら自画自賛していたら
もう終わったの?と入江くんがやって来た。
『うん。分量とかには気を遣ったから
間違えたりはしてないと思う。
あと、多分すぐ足りなくなるだろうから
いくつか予備のセットも作っておいたけど良かったかな?』
「手際が良いね。
そういえば、テニスのルールはわかる?」
『一応事前にルールブックは読んできたから
頭には入ってるよ』
「さすが修さんのお墨付きなだけあるね」
『頼まれたからには、ちゃんとするよ』
去っていく入江くんの背中を見ながら
入江くんからの頼みでもあったのでは?と思ったけど
深くは考えないことにして
私はコートに戻ることにした。
あらかた準備も終わったところに、相手の学校が到着した。
私は顧問の先生に普通にマネージャーとして紹介されたので
あたかも最初からマネージャーです
と言わんばかりの顔をしてお辞儀をする。
挨拶やら練習試合の組み合わせなどを話してたから
気づかなかったのだけど
いつの間にか
テニスコートの周りは女子生徒たちが囲んでいた。
うちの学校の男子テニス部が人気なことは知っていたけど
ここまで人気だとは思っていなかったので唖然としてしまう。
これは、確かにマネージャーは入れられないなと思う。
「ちゃーい☆マネージャーさん、どない?」
『ひゃっ…!』
首筋にヒヤッと冷たさを感じ、思わず声が出る。
「ちょっ…なんちゅー声…修さんのこと誘ってるん…?」
『バカなんですか?』
スポーツドリンクを持った種ヶ島にすかさずつっこむと
けらけらと笑い、彼は楽しそうに目を細めた。
「うまくやれてるみたいやん」
『まだ始まったばかりだけど』
「忙しくてもあんま無理せんと、これちゃんと飲むんやで。
どうせ人のドリンクは準備してても
自分の分は用意してへんのやろ?」
図星過ぎて何も言えず
素直に、良く冷えたスポーツドリンクを受け取った。
『ありがとう』
「俺の試合、初めて見るんよな?」
『うん』
「俺んこと、よぉーく見といてや。
俺負けへんし、かっこええとこ見せたるよ」
普通だったら自信過剰な男だと思うのだろうけど
きっとこの男は宣言通り勝つし
絶対試合に目が離せなくなる。
とりあえずそれまではちゃんと仕事をしようと
腕を捲って気を引き締めた。
男子テニス部の人達には
事前に説明はあったようだけど
改めて今日1日よろしくお願いします、と
挨拶をしたら思わぬ歓声が上がって驚いた。
種ヶ島を見ると苦虫を潰したような
微妙な顔をしていて、隣にいた入江くんに笑われている。
どういう感情だろ、あの表情。
相手の学校が来るまでまだ一時間以上あるので
部員たちはコート整備と、備品の準備を行い
私は割り振られた仕事である、ドリンクの準備から始めた。
予め、運動部のマネージャーをしているクラスメートに
コツなどを聞いていたので、スムーズに作ることができ
よし、と我ながら自画自賛していたら
もう終わったの?と入江くんがやって来た。
『うん。分量とかには気を遣ったから
間違えたりはしてないと思う。
あと、多分すぐ足りなくなるだろうから
いくつか予備のセットも作っておいたけど良かったかな?』
「手際が良いね。
そういえば、テニスのルールはわかる?」
『一応事前にルールブックは読んできたから
頭には入ってるよ』
「さすが修さんのお墨付きなだけあるね」
『頼まれたからには、ちゃんとするよ』
去っていく入江くんの背中を見ながら
入江くんからの頼みでもあったのでは?と思ったけど
深くは考えないことにして
私はコートに戻ることにした。
あらかた準備も終わったところに、相手の学校が到着した。
私は顧問の先生に普通にマネージャーとして紹介されたので
あたかも最初からマネージャーです
と言わんばかりの顔をしてお辞儀をする。
挨拶やら練習試合の組み合わせなどを話してたから
気づかなかったのだけど
いつの間にか
テニスコートの周りは女子生徒たちが囲んでいた。
うちの学校の男子テニス部が人気なことは知っていたけど
ここまで人気だとは思っていなかったので唖然としてしまう。
これは、確かにマネージャーは入れられないなと思う。
「ちゃーい☆マネージャーさん、どない?」
『ひゃっ…!』
首筋にヒヤッと冷たさを感じ、思わず声が出る。
「ちょっ…なんちゅー声…修さんのこと誘ってるん…?」
『バカなんですか?』
スポーツドリンクを持った種ヶ島にすかさずつっこむと
けらけらと笑い、彼は楽しそうに目を細めた。
「うまくやれてるみたいやん」
『まだ始まったばかりだけど』
「忙しくてもあんま無理せんと、これちゃんと飲むんやで。
どうせ人のドリンクは準備してても
自分の分は用意してへんのやろ?」
図星過ぎて何も言えず
素直に、良く冷えたスポーツドリンクを受け取った。
『ありがとう』
「俺の試合、初めて見るんよな?」
『うん』
「俺んこと、よぉーく見といてや。
俺負けへんし、かっこええとこ見せたるよ」
普通だったら自信過剰な男だと思うのだろうけど
きっとこの男は宣言通り勝つし
絶対試合に目が離せなくなる。
とりあえずそれまではちゃんと仕事をしようと
腕を捲って気を引き締めた。