お嬢様の休日
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「暇やなあ」
せっかく練習がオフの日やのに
竜次は図書室行ってもうたし
奏多はパン作る言うてたし
暇やなとあてもなく合宿所内を歩いていたら
休憩ルームでテレビを見てる桜子ちゃんを見つけた。
真剣に見てるようやけど、テレビに写ってるのは
某ゲーム好きの芸人が、地方のゲーセンに行く番組。
あれ、そないにオモロイ内容やったっけ?
「ちゃい☆桜子ちゃん、めっちゃ真剣に見てるや~ん。
この芸人好きなん?」
綺麗な長い髪を翻して、くるりと振り返った彼女の姿は
同い年とは思えへんほど品がある。
『種ヶ島くん、この人、芸人さんなんですか?』
「えっ、知らへんの?けっこう有名やねんけど」
『あまりテレビを見ないもので』
「ほんなら何でそないに真剣に見てたん?」
一瞬止まって口ごもった彼女は
何やら恥ずかしそうにしている。
まさか、この芸人が好みとか言わへんよな。
『その…これ、してみたいなって思って…』
これ、と指差すのはクレーンゲーム。
「え?もしかして、したことないん?」
『はい…こういう場所にも、行ったことがなくて』
桜子ちゃんはツッキーの幼馴染みで
同じ氷帝に通っているお嬢様。
以前跡部が駄菓子を食べて驚いていたっちゅー話を
中学生から聞いたことがあったけど
この様子やときっと彼女も同じくちなんやろう。
テレビを見る桜子ちゃんから感じるのは
憧れ、という感情。
「よーし。ほんなら、今から俺とゲーセン行こか」
『え?今からですか?この辺りにあるんです?』
「近くのショッピングモールの中にあるで。
ほな出発~☆」
戸惑いつつも俺の強引な誘いを断らず
桜子ちゃんは素直についてきた。
『わぁ…ここが”ゲーセン”なんですね』
ショッピングモールの一角にあるゲーセンを前に
桜子ちゃんは目を丸くしている。
お嬢様な彼女には、この雰囲気はガヤガヤしすぎて
うるさすぎやしないか心配やったけど
当の本人は気にしてはいなさそう。
「クレーンゲームにも色々種類あってな。
普通にキャッチするもんもあれば
引っかけて落とすもんもあるし、吊り上げるのもある。
初心者やから、キャッチするんがええかな」
『はい!わかりました!』
「どれが欲しいか、景品見てまわろか」
目を輝かせて、辺りをキョロキョロと見渡す桜子ちゃんは
楽しい反面、初めての場所が不安なのか
俺のジャージの袖をきゅっと、握る。
アカンかも。これ、きゅんとする。
平常心、と心を無にしよかと思うてたら
ピタッと桜子ちゃんの足が止まった。
「ええもんあった?」
『あの、これがしたいです』
彼女が指を指したのは
ちょっと太った猫のぬいぐるみ。
形状的には取りやすそうやし
うまくいけば桜子ちゃんでもいけるかもしれない。
簡単に操作方法とコツを教えると
桜子ちゃんは100円玉に
“お願いします”と一言呟いて、機械にお金を入れた。
『もうちょっと左だったかも…
あっ…!掴んだ……あぁっ…!』
一生懸命、クレーンの行く際を見て祈っている姿は
正直めちゃくちゃ可愛い。
いつもの落ち着いた印象はなく
年相応の女の子って感じで
学校帰りの放課後、デートしてるような気分になってきた。
『取れませんでした……』
「ハハッ!そら一発で取れたらすごいもんやで。
もっかいする?」
『うーん…悔しいのですが、せっかくのワクワク感を
何回もするのは勿体ない気がして』
たった100円。
でも彼女にとってお金の価値ではなく
経験と感情を大事にしているのが感じられて
純粋にええ子やなあって思うた。
「なら俺がやってみよか」
こういうのは、けっこう得意やから
一発で取ったろ、と狙いを定めてクレーンを動かす。
ちらりと桜子ちゃんを見ると
胸の前で両手でを合わせて見守っている。
狙い通りにぬいぐるみを掴むと
そのまま落とすことなくクレーンは進み
我ながら見事に一発で取ることができた。
『すごい、すごいです!種ヶ島くん、器用ですね!
あんなに簡単に取れるなんて、本当にすごいです…!』
これでもかっていうくらいに、褒めちぎられ
隣にいたカップルが、微笑ましいという視線を送ってきて
流石に些か恥ずかしくなってきた。
「ほい。これは桜子ちゃんにプレゼントしたるよ」
『えっ!?
ダメですよ、これは種ヶ島くんが取ったものなので…
あ、私ねだっていたわけではないですから!』
「ええって。桜子ちゃんのために取ったもんなんやし
この猫のぬいぐるみも、可愛い子に貰われたほうが
嬉しいんとちゃう?」
彼女の顔が赤く染まり、暫くもじもじとしていたが
手を伸ばしてぬいぐるみを受け取った。
そのまま、ぎゅっとぬいぐるみを抱き締めて
顔を埋めて嬉しそうに微笑む。
『種ヶ島くん、ありがとう!この子、大切にしますね!』
俺に向けられた笑顔は
今までに見た彼女の笑顔の中で、一番に輝いていて
暇つぶしがてら
誘っただけやったけど
こうしてまた二人で出掛けるんも
悪ないなあて本気で思った。
(ゲーセンどないやった?)
(すごく楽しかったです!)
(さよか。ほんなら良かったわ。
にしてもホンマに行ったことなかったんやなあ。
もしかして、コンビニとか
駄菓子屋とかも行ったことないとか…?)
(コンビニはありますよ。だがしや、はないですが
毛利くんから楽しい所だと聞きました)
(…また俺が連れてったるわ)
(いいんですか?)
(桜子ちゃんのしてみたいこと、行きたいとこ
ぜーんぶ俺が教えたるから言うてな)
(はい…!じゃあ、ラーメン屋さんで替え玉頼んだり
コロッケを食べ歩いたり
自転車に2人乗りしてみたり…)
(それ、絶対男子学生の日常やん)
せっかく練習がオフの日やのに
竜次は図書室行ってもうたし
奏多はパン作る言うてたし
暇やなとあてもなく合宿所内を歩いていたら
休憩ルームでテレビを見てる桜子ちゃんを見つけた。
真剣に見てるようやけど、テレビに写ってるのは
某ゲーム好きの芸人が、地方のゲーセンに行く番組。
あれ、そないにオモロイ内容やったっけ?
「ちゃい☆桜子ちゃん、めっちゃ真剣に見てるや~ん。
この芸人好きなん?」
綺麗な長い髪を翻して、くるりと振り返った彼女の姿は
同い年とは思えへんほど品がある。
『種ヶ島くん、この人、芸人さんなんですか?』
「えっ、知らへんの?けっこう有名やねんけど」
『あまりテレビを見ないもので』
「ほんなら何でそないに真剣に見てたん?」
一瞬止まって口ごもった彼女は
何やら恥ずかしそうにしている。
まさか、この芸人が好みとか言わへんよな。
『その…これ、してみたいなって思って…』
これ、と指差すのはクレーンゲーム。
「え?もしかして、したことないん?」
『はい…こういう場所にも、行ったことがなくて』
桜子ちゃんはツッキーの幼馴染みで
同じ氷帝に通っているお嬢様。
以前跡部が駄菓子を食べて驚いていたっちゅー話を
中学生から聞いたことがあったけど
この様子やときっと彼女も同じくちなんやろう。
テレビを見る桜子ちゃんから感じるのは
憧れ、という感情。
「よーし。ほんなら、今から俺とゲーセン行こか」
『え?今からですか?この辺りにあるんです?』
「近くのショッピングモールの中にあるで。
ほな出発~☆」
戸惑いつつも俺の強引な誘いを断らず
桜子ちゃんは素直についてきた。
『わぁ…ここが”ゲーセン”なんですね』
ショッピングモールの一角にあるゲーセンを前に
桜子ちゃんは目を丸くしている。
お嬢様な彼女には、この雰囲気はガヤガヤしすぎて
うるさすぎやしないか心配やったけど
当の本人は気にしてはいなさそう。
「クレーンゲームにも色々種類あってな。
普通にキャッチするもんもあれば
引っかけて落とすもんもあるし、吊り上げるのもある。
初心者やから、キャッチするんがええかな」
『はい!わかりました!』
「どれが欲しいか、景品見てまわろか」
目を輝かせて、辺りをキョロキョロと見渡す桜子ちゃんは
楽しい反面、初めての場所が不安なのか
俺のジャージの袖をきゅっと、握る。
アカンかも。これ、きゅんとする。
平常心、と心を無にしよかと思うてたら
ピタッと桜子ちゃんの足が止まった。
「ええもんあった?」
『あの、これがしたいです』
彼女が指を指したのは
ちょっと太った猫のぬいぐるみ。
形状的には取りやすそうやし
うまくいけば桜子ちゃんでもいけるかもしれない。
簡単に操作方法とコツを教えると
桜子ちゃんは100円玉に
“お願いします”と一言呟いて、機械にお金を入れた。
『もうちょっと左だったかも…
あっ…!掴んだ……あぁっ…!』
一生懸命、クレーンの行く際を見て祈っている姿は
正直めちゃくちゃ可愛い。
いつもの落ち着いた印象はなく
年相応の女の子って感じで
学校帰りの放課後、デートしてるような気分になってきた。
『取れませんでした……』
「ハハッ!そら一発で取れたらすごいもんやで。
もっかいする?」
『うーん…悔しいのですが、せっかくのワクワク感を
何回もするのは勿体ない気がして』
たった100円。
でも彼女にとってお金の価値ではなく
経験と感情を大事にしているのが感じられて
純粋にええ子やなあって思うた。
「なら俺がやってみよか」
こういうのは、けっこう得意やから
一発で取ったろ、と狙いを定めてクレーンを動かす。
ちらりと桜子ちゃんを見ると
胸の前で両手でを合わせて見守っている。
狙い通りにぬいぐるみを掴むと
そのまま落とすことなくクレーンは進み
我ながら見事に一発で取ることができた。
『すごい、すごいです!種ヶ島くん、器用ですね!
あんなに簡単に取れるなんて、本当にすごいです…!』
これでもかっていうくらいに、褒めちぎられ
隣にいたカップルが、微笑ましいという視線を送ってきて
流石に些か恥ずかしくなってきた。
「ほい。これは桜子ちゃんにプレゼントしたるよ」
『えっ!?
ダメですよ、これは種ヶ島くんが取ったものなので…
あ、私ねだっていたわけではないですから!』
「ええって。桜子ちゃんのために取ったもんなんやし
この猫のぬいぐるみも、可愛い子に貰われたほうが
嬉しいんとちゃう?」
彼女の顔が赤く染まり、暫くもじもじとしていたが
手を伸ばしてぬいぐるみを受け取った。
そのまま、ぎゅっとぬいぐるみを抱き締めて
顔を埋めて嬉しそうに微笑む。
『種ヶ島くん、ありがとう!この子、大切にしますね!』
俺に向けられた笑顔は
今までに見た彼女の笑顔の中で、一番に輝いていて
暇つぶしがてら
誘っただけやったけど
こうしてまた二人で出掛けるんも
悪ないなあて本気で思った。
(ゲーセンどないやった?)
(すごく楽しかったです!)
(さよか。ほんなら良かったわ。
にしてもホンマに行ったことなかったんやなあ。
もしかして、コンビニとか
駄菓子屋とかも行ったことないとか…?)
(コンビニはありますよ。だがしや、はないですが
毛利くんから楽しい所だと聞きました)
(…また俺が連れてったるわ)
(いいんですか?)
(桜子ちゃんのしてみたいこと、行きたいとこ
ぜーんぶ俺が教えたるから言うてな)
(はい…!じゃあ、ラーメン屋さんで替え玉頼んだり
コロッケを食べ歩いたり
自転車に2人乗りしてみたり…)
(それ、絶対男子学生の日常やん)