合コン談義
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種ヶ島から、唐突に言われた
「合コン興味ないん?」
という問いかけから
ここまで話が広がるなんて思ってもなかった。
『合コンとかちょっと……』
と答えてしまったから
合コン肯定派と否定派との戦い、とでもいうのか
種ヶ島と千石くんが
合コンがいかに楽しいかを力説してきたのだ。
「行ったこともないのに、否定するのは勿体ないで☆」
「そうそう!皆でゲームやったり、けっこう楽しいですよ!」
『確かに経験したことないことを
頭ごなしに否定することは良くないけど
クラスメートと話すので充分じゃない?』
「えー、全然ちゃうって。
クラスメートはいつも一緒におるやん。
そうじゃない人と話すんは新鮮やで☆」
「クラスメートにはない
ドキドキ感とか味わえるんですよ!」
「あと人脈も広がる☆」
いつの間こんなに仲良くなっていたのか
種ヶ島と千石くんはふたりして
顔を見合せて「ねー!」って盛り上がっている。
ふたりとも、同じような話ができる人が
いなかったんだろうなあ。
『メリットが色んな人と話せて人脈も広がる、なら
私は合コンよりボランティアとか選ぶかな』
「「え~」」
オモロない、色気ない、真面目と
何故か小言をいわれる。
そもそも合コンとは、出会いを目的としているのが前提。
彼氏彼女が欲しい、恋愛がしたい、刺激が欲しい
そういう人達の集まり。
なかには、そうじゃない人もいるかもしれないけど。
別にそれを求めていない私にとっては
全く興味をそそられない。
だって、好きな人は目の前にいるから。
『…ふたりは、彼女が欲しいの?』
「えっ?そらまあ……」
「欲しいですよ!」
今まで息ピッタリだったふたりなのに
言い淀む種ヶ島と即答の千石くん。
『じゃあさ、合コンに行くのは彼女を作るため?』
「まぁ……それもあるけど」
「彼女を作るっていうのもありますけど
女の子とお話するのが楽しいんですよ」
種ヶ島もだけど、千石くんは、将来が心配だ。
だってまだ中学3年生なのに。
私たちより3つも年下なのに。
ふと種ヶ島を見ると目があって
ウィンクされたけど
なんだかぎこちない笑顔に見えた。
というか、合コンが特技とかいう男が好きって
我ながらやめといたが良いとは思う。
『ふーん。じゃあさ、ふたりに彼女ができたら
合コンには行かないの?』
「行かへんな☆」
「え!?この前出来ても行くって
言ってたじゃないですか……ってイテッ!」
なんだかふたりを見てると
お笑いコンビのように見えてきた。
チャラ男コンビのナンパネタとかウケそう。
そうこうしていたら
練習が始まる時間が迫っていた。
マネージャーとして準備があるので
ふたりとはこれで解放される。
「あ、弥生!
そお言えば聞いたことあらへんかったけど
弥生の好きなタイプは?」
いきなり何を言うのだろうとは思ったけど
今パッと思い付いたのは
『合コン行かない人』
種ヶ島が目に見えて
しょぼーんとしていたのが、少し可愛らしかった。
特技が合コンだという男には
自分を否定されたみたいに感じたのかな?
合コン行くのは個人の勝手だから好きにすれば良い。
でも付き合っている人がいるのに
合コン行くのは、私はちょっと無理。
本当か嘘かはんわからかないけど
種ヶ島がそうじゃないって言ってたなら
できれば信じたいなあと思った。
(特技が合コンの男やで、俺。あかんやん)
(そもそも、この話題NGだったんじゃないですか?)
(合コンにええイメージないやろうから
ここでイメージ変えたろって思うたんやけどなあ)
(いやぁ~、見事に玉砕しましたね)
(あとな、俺の狙いとしては
合コン行く修さんにヤキモチ妬いちゃう弥生ちゃん!
そんな彼女に甘い言葉を…的な感じやったんやけど)
(……ヤキモチ妬くってまず、その人のこと
気になってないと妬かないんじゃ…)
(あ、せや。合コン行かへんならええやん。
新しい特技見つけたろ☆)
(えぇ~今までの会話って……しかも切り替え早い…)
(ちゃい☆)