俺は一途な男の子
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『ねぇ種ヶ島聞いてよ、また続かなかった……』
「何人目やねん。ホンマ長続きせんなあ」
放課後の教室、机に突っ伏して落ち込んでる愛梨の頭を
よしよしと撫でながら俺は彼女の話を聞く。
慰めの言葉はスラスラ出てくるけど
ホンマは、別れて内心めっちゃ喜んでて
ポーカーフェイス気取るのがギリギリなくらい嬉しい。
『向こうから告白してきたくせに
なんかいきなり余所余所しくなって
別れてほしいって……。
理由聞いてもなんか曖昧だし』
「今回は1週間くらい続いたん?」
『んーと、そうね、そのくらいかな……って
今回も、なのよね。
皆1週間くらいで別れ話してくるんだけど何なの?』
そらいつも俺が邪魔してるからなあ☆とは言えず
俺は手にしていた紙パックのジュースを飲み干した。
愛梨はモテる。
見た目が良いのもあるが
気さくで話しやすい雰囲気があるからか
とにかく男子から人気がある。
しかも本人も流されやすいタイプなのか
来るもの拒まずのタイプなのか
告白されたら高確率でOKしてて
一番最初に『彼氏できた』と言ってきた時はホンマに焦った。
「今までの元カレ達は、別れる時なんて言うてたん?」
『あんまり覚えてないけど
なんか勝てない、とか後が怖いとか
よくわかんないことばっか言ってたかな…?』
「さよか。
まあ、すぐ離れて行く奴はそれまでっちゅーことやろ。
そんな男なんか、はよ忘れるんやな」
そろそろどこからか
俺が邪魔してるんバレそうやから
彼氏作るの諦めてほしいねんけど
この夢見がちな鈍感娘はまだ諦めへんのやろな。
『まあ付き合って1週間だから悲しいとか寂しいとか
思い出すらまだないから良いんだけどさ。
ここまで続くと
私に原因あるんだろうなって思ってショックだわ』
「…愛梨は悪ないで。
愛梨の男を見る目がないだけやって」
『え〜?そうなのかな…?皆良い人達だったけど』
元カレ達は言葉通りただの良い人らやった。
良い人やから、俺の横槍に負けてもうて
俺のプレッシャーに気圧されて、別れる。
ほんで、俺が関わってることすら言えへん
気持ちの弱い奴ら。
ホンマに好きなら、俺の邪魔なんかに負けへんやろ。
そんなに軽い気持ちなら
告白なんかすんのやめぇやと思うけど
愛梨も、軽い気持ちくらい見抜いてほしい。
目の前に、どえらく重たい感情持ってる男がおるのに。
元カレ達との仲を邪魔するたびに思っていた。
手ぇ繋いだりするんは腹立ったけど
あんな大した事ない男達はただのモブで
俺の株を上げる材料やって。
別れるたびに、俺のほうが良い男やって
愛梨に気づかせるための過程に過ぎひんって。
でもそろそろ、気づいてほしい。
「…もうしばらくホイホイ彼氏作るんやめときや」
『ホイホイって失礼ね。
アンタもホイホイ彼女作ってたじゃない。
それに、一途に想ってくれる人に出逢いたいじゃん』
「…目の前に、おるやん」
ぽそりと、本音が出てもうた。
しまったと、思っていたら
愛梨が声を出して笑った。
『種ヶ島が一途って、思えないんだけど!』
「…この……、ホンマに見る目ないやっちゃ」
『種ヶ島と付き合ったら楽しいんだろうけど
なんかさー、もったいないなって』
「もったいないって、なんなん?」
『こんなに何でも話せる人っていないからさ。
今の関係が楽しいし!』
愛梨がそう言った瞬間
教室のカーテンが風に舞って大きく広がった。
びっくりした、って言って笑う愛梨の笑顔が
可愛くて、愛しくて
小さな声で、聞こえへんように、好きやって呟く。
伝えるのは、もうちょい待ってみよか。
この、もったいない関係で今はまだええけど
これから発展させる方法を本気で計画したろ。
それから俺の一途な想いを、彼女に伝えよう。
ずっと好きやったんやでって言うたら
どんな顔するか、今から楽しみや。
(とはいえ、これからも告白はされるやろうなあ。
あ、せや。
告白される前に、されへんようにすればええやん。
俺のお気にって広めれば大抵の奴らは
手ぇ出すんやめるやろ。
そおやん。もっと、早くそうすれば良かったやん☆
ほんで、外堀から埋めてって
俺が愛梨を好きって噂流れれば早いやんなあ。
ホンマ、本気出そ)
「何人目やねん。ホンマ長続きせんなあ」
放課後の教室、机に突っ伏して落ち込んでる愛梨の頭を
よしよしと撫でながら俺は彼女の話を聞く。
慰めの言葉はスラスラ出てくるけど
ホンマは、別れて内心めっちゃ喜んでて
ポーカーフェイス気取るのがギリギリなくらい嬉しい。
『向こうから告白してきたくせに
なんかいきなり余所余所しくなって
別れてほしいって……。
理由聞いてもなんか曖昧だし』
「今回は1週間くらい続いたん?」
『んーと、そうね、そのくらいかな……って
今回も、なのよね。
皆1週間くらいで別れ話してくるんだけど何なの?』
そらいつも俺が邪魔してるからなあ☆とは言えず
俺は手にしていた紙パックのジュースを飲み干した。
愛梨はモテる。
見た目が良いのもあるが
気さくで話しやすい雰囲気があるからか
とにかく男子から人気がある。
しかも本人も流されやすいタイプなのか
来るもの拒まずのタイプなのか
告白されたら高確率でOKしてて
一番最初に『彼氏できた』と言ってきた時はホンマに焦った。
「今までの元カレ達は、別れる時なんて言うてたん?」
『あんまり覚えてないけど
なんか勝てない、とか後が怖いとか
よくわかんないことばっか言ってたかな…?』
「さよか。
まあ、すぐ離れて行く奴はそれまでっちゅーことやろ。
そんな男なんか、はよ忘れるんやな」
そろそろどこからか
俺が邪魔してるんバレそうやから
彼氏作るの諦めてほしいねんけど
この夢見がちな鈍感娘はまだ諦めへんのやろな。
『まあ付き合って1週間だから悲しいとか寂しいとか
思い出すらまだないから良いんだけどさ。
ここまで続くと
私に原因あるんだろうなって思ってショックだわ』
「…愛梨は悪ないで。
愛梨の男を見る目がないだけやって」
『え〜?そうなのかな…?皆良い人達だったけど』
元カレ達は言葉通りただの良い人らやった。
良い人やから、俺の横槍に負けてもうて
俺のプレッシャーに気圧されて、別れる。
ほんで、俺が関わってることすら言えへん
気持ちの弱い奴ら。
ホンマに好きなら、俺の邪魔なんかに負けへんやろ。
そんなに軽い気持ちなら
告白なんかすんのやめぇやと思うけど
愛梨も、軽い気持ちくらい見抜いてほしい。
目の前に、どえらく重たい感情持ってる男がおるのに。
元カレ達との仲を邪魔するたびに思っていた。
手ぇ繋いだりするんは腹立ったけど
あんな大した事ない男達はただのモブで
俺の株を上げる材料やって。
別れるたびに、俺のほうが良い男やって
愛梨に気づかせるための過程に過ぎひんって。
でもそろそろ、気づいてほしい。
「…もうしばらくホイホイ彼氏作るんやめときや」
『ホイホイって失礼ね。
アンタもホイホイ彼女作ってたじゃない。
それに、一途に想ってくれる人に出逢いたいじゃん』
「…目の前に、おるやん」
ぽそりと、本音が出てもうた。
しまったと、思っていたら
愛梨が声を出して笑った。
『種ヶ島が一途って、思えないんだけど!』
「…この……、ホンマに見る目ないやっちゃ」
『種ヶ島と付き合ったら楽しいんだろうけど
なんかさー、もったいないなって』
「もったいないって、なんなん?」
『こんなに何でも話せる人っていないからさ。
今の関係が楽しいし!』
愛梨がそう言った瞬間
教室のカーテンが風に舞って大きく広がった。
びっくりした、って言って笑う愛梨の笑顔が
可愛くて、愛しくて
小さな声で、聞こえへんように、好きやって呟く。
伝えるのは、もうちょい待ってみよか。
この、もったいない関係で今はまだええけど
これから発展させる方法を本気で計画したろ。
それから俺の一途な想いを、彼女に伝えよう。
ずっと好きやったんやでって言うたら
どんな顔するか、今から楽しみや。
(とはいえ、これからも告白はされるやろうなあ。
あ、せや。
告白される前に、されへんようにすればええやん。
俺のお気にって広めれば大抵の奴らは
手ぇ出すんやめるやろ。
そおやん。もっと、早くそうすれば良かったやん☆
ほんで、外堀から埋めてって
俺が愛梨を好きって噂流れれば早いやんなあ。
ホンマ、本気出そ)