新入社員は強者男子
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「月岡さん、先月分の集計が終わったので
確認してもらえますか?」
『え!もうできたの?ありがとう。確認するね』
「いえ、このくらいならそんなに時間は掛かりませんよ。
よろしくお願いします」
最後の一言が余計なんだよあ、と苦笑しつつ
差し出された書類を受けとる。
彼、日吉若くんがうちの会社に入社して3カ月が経つ。
新卒でやってきた彼は、なかなか肝の座った強者だ。
おどおどすることも、緊張することもなく
同期の子達と比べると落ち着き方が半端じゃない。
上司が冗談で
"入社5年目みたいな顔してるね"と言ってたけど
全くもってその通り。
経理課に配属され
私の後輩として一緒に働いているのだけど
覚えが早く、数字にも強く、非常に助かっている。
ただ唯一、協調性というか
他人とのコミュニケーションが難しい。
先程のように、どうしても一言多いのだ。
「日吉、これ昨日の接待の領収書な。頼むわ」
「ああ、いつもこのくらい提出が早いと助かるんですけどね」
「…悪かったないつも遅くて」
「別に遅いとは言ってません」
ああ、ほら。また隣でヒヤヒヤするような会話が聞こえる。
なんでこうも喧嘩腰なんだろう。
いや、これが素なのか。
『山口さん、昨日の接待ってどこ行かれたんですか?』
私はいてもたっても居られなくて
ついつい口を挟むことにした。
「ん?ああ、ここだよ」
『あ、ここって最近出来たとこですよね~
リサーチ早いですね!どうでしたか?』
「接待ってやっぱ気を遣うからさあ~。
店はまあまあ良かったよ。…今度一緒に行く?」
まあまあ良かったってなんだろう。
一応褒めてるのかな?
今度一緒に行く?の件は適当に返事をして
プライド高い山口さんは
少しだけ機嫌を良くして戻っていった。
良かった良かった。あのままだったら
自分の部署の人達に日吉くんのことを悪く言いかねない。
そのあとも、訪れた私の同期や
別の課のお局様に対しても
日吉くんは平常運転で、私は終始ヒヤヒヤしていた。
『日吉くんってたまに見ててヒヤヒヤするよ』
「俺は月岡さんのほうが、
見ていてヒヤヒヤしますけどね」
『え!うそ、なんで?』
日吉くんは何か言いたげだったけど
ふいっと顔を反らされた。
そして思い出したかのように
集計の確認は終わったんですか、と問われて
あれ?どっちが先輩だ?って思わずツッコミそうになった。
確認してもらえますか?」
『え!もうできたの?ありがとう。確認するね』
「いえ、このくらいならそんなに時間は掛かりませんよ。
よろしくお願いします」
最後の一言が余計なんだよあ、と苦笑しつつ
差し出された書類を受けとる。
彼、日吉若くんがうちの会社に入社して3カ月が経つ。
新卒でやってきた彼は、なかなか肝の座った強者だ。
おどおどすることも、緊張することもなく
同期の子達と比べると落ち着き方が半端じゃない。
上司が冗談で
"入社5年目みたいな顔してるね"と言ってたけど
全くもってその通り。
経理課に配属され
私の後輩として一緒に働いているのだけど
覚えが早く、数字にも強く、非常に助かっている。
ただ唯一、協調性というか
他人とのコミュニケーションが難しい。
先程のように、どうしても一言多いのだ。
「日吉、これ昨日の接待の領収書な。頼むわ」
「ああ、いつもこのくらい提出が早いと助かるんですけどね」
「…悪かったないつも遅くて」
「別に遅いとは言ってません」
ああ、ほら。また隣でヒヤヒヤするような会話が聞こえる。
なんでこうも喧嘩腰なんだろう。
いや、これが素なのか。
『山口さん、昨日の接待ってどこ行かれたんですか?』
私はいてもたっても居られなくて
ついつい口を挟むことにした。
「ん?ああ、ここだよ」
『あ、ここって最近出来たとこですよね~
リサーチ早いですね!どうでしたか?』
「接待ってやっぱ気を遣うからさあ~。
店はまあまあ良かったよ。…今度一緒に行く?」
まあまあ良かったってなんだろう。
一応褒めてるのかな?
今度一緒に行く?の件は適当に返事をして
プライド高い山口さんは
少しだけ機嫌を良くして戻っていった。
良かった良かった。あのままだったら
自分の部署の人達に日吉くんのことを悪く言いかねない。
そのあとも、訪れた私の同期や
別の課のお局様に対しても
日吉くんは平常運転で、私は終始ヒヤヒヤしていた。
『日吉くんってたまに見ててヒヤヒヤするよ』
「俺は月岡さんのほうが、
見ていてヒヤヒヤしますけどね」
『え!うそ、なんで?』
日吉くんは何か言いたげだったけど
ふいっと顔を反らされた。
そして思い出したかのように
集計の確認は終わったんですか、と問われて
あれ?どっちが先輩だ?って思わずツッコミそうになった。