風紀委員と彼女
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「む、あの女子生徒。あれでは校則違反だな」
風紀委員である真田の視線の先には
時間ギリギリに登校してきた一人の女子。
いつも風紀委員のいる時間ギリギリに来ているのか
今まで真田が見たことのなかった生徒だ。
「おい、そこの女子。そのスカート丈の長さは短すぎる!
それにその髪の色、明るいぞ!」
『…私には丁度良いと思うんですけど』
「なに!?どう見ても違反だ!クラスと名前を…」
『あ、もうそろそろ予鈴鳴るので』
「こら!待たんか!」
走り去った女子生徒を追いかけるか悩んだ真田だったが
どうせこの時間帯にまた来るだろうと思い
今回は見過ごすことにした。
しかし、次の日もその次の日も
その生徒と出会うことはなく
真田は自分が見過ごしたことを後悔していた。
「へぇ、そんな髪色の子がいたら目立ちそうだけど
俺は見たことがないな」
「俺のデータにもそのような生徒の情報はないな」
ずっと気になっていた真田は、部室でふと口にしてみた。
もしかすると柳は知っているのではないかと期待していたが
柳も幸村も知らない。
「あー!それ、多分うちのクラスの奴っスよ!」
「なに!?赤也、知っているのか!」
「多分白川のことだと思うっスけど。
あいつ髪明るいしスカート短いし、時間ギリギリに来るし」
「でかしたぞ!赤也!」
思わぬ情報に真田は食い付き
普段誉めない後輩をとことん褒める。
「白川………下の名前は葉月、というか?」
「柳先輩、なんで知ってるんスか?」
「この前のテストの結果でな。
確か彼女は2年の学年1位だったぞ」
「む?そうなのか?」
「なんか、不思議な奴なんスよねー。
あの見た目だけどギャルではないし、頭はいいし
基本一人だし、遅刻もするけど早退もするし」
成績は良く、目立って素行に問題があるわけではない。
ただ、見た目と少し、遅刻早退が気にはなる。
真田の中では本来優秀であろう彼女を
更正させてやらねばという謎の使命感が生まれた。
「白川葉月はいるか?」
翌日、真田は赤也のクラスに来て彼女を呼び出した。
しかし、具合が悪いのことで
保健室にいるという。
サボっているのではないか、という疑問が浮かぶ。
それからも真田が彼女を探す度に
遅刻している、早退した等の理由で
なかなか会うことがなかった。
(なぜこうも会えんのだ!)
あれから一週間経つのに真田だけが会えず
柳は図書館で、幸村は廊下で見たと言っていた。
やきもきする気持ちを抑えていると
急ぎ足で下校している彼女をやっと見つけることができた。
「おい!白川!」
『え?あ、あぁ。あのときの風紀委員さん』
「今日は逃がさんぞ。
いいか、その髪色とスカート丈は違反だ」
『そういわれても、どうしようもないんで』
「言い訳無用だ!それに遅刻、早退も多いと聞いた。
成績が良くても、普段の生活をだな」
『あ、そうだった!すみませんけど急ぐんで』
「おい待て!」
真田は彼女の腕を掴む。
ぐいっと腕を引かれた彼女は
いい加減真田を鬱陶しく思ったのか
思い切りキッと睨む。
『…あの、先輩だか風紀委員だかどうでもいいけど
目先のことだけしか信じないのはどうかと思います』
彼女は真田の腕を振り払って去っていった。
真田は、真っ直ぐした瞳で
この自分に対して真っ向から
意見を述べた彼女に怯んでしまった。
強い瞳からは何かしらの信念も感じられ
もう少し、彼女のことを知りたいとも思うようになった。
風紀委員である真田の視線の先には
時間ギリギリに登校してきた一人の女子。
いつも風紀委員のいる時間ギリギリに来ているのか
今まで真田が見たことのなかった生徒だ。
「おい、そこの女子。そのスカート丈の長さは短すぎる!
それにその髪の色、明るいぞ!」
『…私には丁度良いと思うんですけど』
「なに!?どう見ても違反だ!クラスと名前を…」
『あ、もうそろそろ予鈴鳴るので』
「こら!待たんか!」
走り去った女子生徒を追いかけるか悩んだ真田だったが
どうせこの時間帯にまた来るだろうと思い
今回は見過ごすことにした。
しかし、次の日もその次の日も
その生徒と出会うことはなく
真田は自分が見過ごしたことを後悔していた。
「へぇ、そんな髪色の子がいたら目立ちそうだけど
俺は見たことがないな」
「俺のデータにもそのような生徒の情報はないな」
ずっと気になっていた真田は、部室でふと口にしてみた。
もしかすると柳は知っているのではないかと期待していたが
柳も幸村も知らない。
「あー!それ、多分うちのクラスの奴っスよ!」
「なに!?赤也、知っているのか!」
「多分白川のことだと思うっスけど。
あいつ髪明るいしスカート短いし、時間ギリギリに来るし」
「でかしたぞ!赤也!」
思わぬ情報に真田は食い付き
普段誉めない後輩をとことん褒める。
「白川………下の名前は葉月、というか?」
「柳先輩、なんで知ってるんスか?」
「この前のテストの結果でな。
確か彼女は2年の学年1位だったぞ」
「む?そうなのか?」
「なんか、不思議な奴なんスよねー。
あの見た目だけどギャルではないし、頭はいいし
基本一人だし、遅刻もするけど早退もするし」
成績は良く、目立って素行に問題があるわけではない。
ただ、見た目と少し、遅刻早退が気にはなる。
真田の中では本来優秀であろう彼女を
更正させてやらねばという謎の使命感が生まれた。
「白川葉月はいるか?」
翌日、真田は赤也のクラスに来て彼女を呼び出した。
しかし、具合が悪いのことで
保健室にいるという。
サボっているのではないか、という疑問が浮かぶ。
それからも真田が彼女を探す度に
遅刻している、早退した等の理由で
なかなか会うことがなかった。
(なぜこうも会えんのだ!)
あれから一週間経つのに真田だけが会えず
柳は図書館で、幸村は廊下で見たと言っていた。
やきもきする気持ちを抑えていると
急ぎ足で下校している彼女をやっと見つけることができた。
「おい!白川!」
『え?あ、あぁ。あのときの風紀委員さん』
「今日は逃がさんぞ。
いいか、その髪色とスカート丈は違反だ」
『そういわれても、どうしようもないんで』
「言い訳無用だ!それに遅刻、早退も多いと聞いた。
成績が良くても、普段の生活をだな」
『あ、そうだった!すみませんけど急ぐんで』
「おい待て!」
真田は彼女の腕を掴む。
ぐいっと腕を引かれた彼女は
いい加減真田を鬱陶しく思ったのか
思い切りキッと睨む。
『…あの、先輩だか風紀委員だかどうでもいいけど
目先のことだけしか信じないのはどうかと思います』
彼女は真田の腕を振り払って去っていった。
真田は、真っ直ぐした瞳で
この自分に対して真っ向から
意見を述べた彼女に怯んでしまった。
強い瞳からは何かしらの信念も感じられ
もう少し、彼女のことを知りたいとも思うようになった。
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