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『リョーマくん!』
嫌な予感がすると思って振り返ってみると
案の定あの憎たらしい1年ボウズがいた。
「うわ、日吉さん。なにやってんの?こんなとこで」
「なにって、見てわかるだろ」
「わかんないから聞いてるんじゃん」
こいつ、俺と明日香が幼馴染みってことを知らないのか?
いや、知ってて言ってるのか?
明日香を見ると、仲良いねぇなんて
呑気なこと言ってやがるし、仲良いわけがないだろ。
「おーい越前なにして…って、明日香やっぱ来たんだな!」
「明日香ちゃんじゃーん!」
「こら英二、抱きついたら駄目だって」
同じ都内にいるんだから
こういう事態もあり得る。
あり得るが、このタイミングで
青学テニス部全員と出くわすなんて、最悪だ。
「日吉と二人で来たんだね」
「先約というのはこのことだったのか」
手塚さんの表情はよくわからないが
不二さんは笑ってるようで笑ってないし
チクチクと言葉の節々に刺がある気がするのは
俺の気のせいなのか…
『毎年二人で来てるんです。ね、若』
「あ、あぁ。そうだな」
「…ねぇ、明日香先輩も一緒に回ろうよ。
日吉さんも来てもいいんじゃない?」
越前のやつ、何言ってるんだ。
俺一人だけここに交ざれって?
嫌がらせにも程があるだろ。
先輩達もいるわけだし、明日香も断りにくいはずだ。
それに、会話から察するに恐らく明日香も
誘われていたんだろう。
「おい、越前。それは日吉に悪いだろ」
「そうだよ、せっかく二人で来てるんだ。
邪魔しちゃ悪いよ」
「日吉が嫌がっている確率100%」
乾さんはどうでもいいとして
海堂と河村さんには感謝しかない。
この二人は本当に青学の良心、と思う。
『うん、皆ごめんなさい。
今日は若と来てるから一緒には行けない。
久しぶりに若に会えるの楽しみにしてたから、ごめんね』
明日香の意外な言葉に驚いていると
ぐいっと手を引かれた。
『それじゃ皆また部活でね!』
ぽかん、とする青学メンバーを残して
俺はただ明日香に引っ張られてその場を去った。
「お、おい。よかったのか?」
『ん?何が?』
「・・・・・もともと誘われてたんだろ?」
『誘われてはいたけど、若の嫌なことはしたくないし
それに、私は若とふたりが良かったの』
無邪気な顔にドキッとする。
あんなにハッキリと断ってくれたこと
俺が嫌がっていると理解してくれていたこと
明日香も、ふたりで過ごしたいと思っていてくれたことが嬉しい。
『それにね、確かに学校も部活も楽しいよ。
でもやっぱり、若がいたらなって思っちゃうこともある。
幼稚舎のときみたいに同じクラスだったら
一緒に帰ったりできたらって・・・』
俺を頼って、弱音を吐いてほしいなんてことを思っていたが
いざ明日香が寂しそうな、悲しそうな表情をすると
そんな顔はさせたくないと思う。
「俺は・・・いつも、そう思ってる。
同じ学校だったら
青学のマネージャーじゃなくて、氷帝のマネージャーだったらって」
『若も寂しいって思ってくれてるってこと?』
「当たり前だろ・・・」
『・・・そっか、嬉しい。本当は初詣もちょっと不安だったんだ。
人混み嫌かなー、面倒かなーって』
「・・・お前と出かけるなら、別にどこだって良い」
明日香は珍しく顔を赤くして照れているようだった。
俺も珍しく普段は言えないようなことをスラスラと言えるのは
明日香の寂しいという気持ちがわかったからか
それとも青学のやつらとの楽しそうな様子を見たせいか。
どちらにせよ、この可愛い幼馴染と
これから先も一緒にいたいという気持ちが
強くなったのは確かだった。
後日、部活へ行くとニヤニヤとした顔の向日さんがいた。
なに気持ち悪い顔してるんですかと問えば
俺と明日香が手を繋いでいる写真が
菊丸さんから送られてきたという。
あの人め、とは思ったがせっかくなので写真は転送してもらった。
(えー!予想外だったにゃー)
(どうしたの?英二)
(向日に日吉のデレ写真送って、からかわれちゃえーって思ってたら
データ欲しいって言ってきたんだって)
(へぇ、日吉って案外メンタル強いね)
(いや、菊丸先輩も不二先輩も怖いっス)
(日吉くん、葉山さんのこと本当に好きなんだろうね)
(面白くないんだけど)
(越前、お前姉ちゃん取られたって気分なんだろ~?)
(何、桃ちゃん先輩。その顔やめてくんない?)
(いや、どっちかっていうと俺らのほうが日吉から取った側じゃ・・・)
(海堂はさっきからどっちの味方なんだい・・・?)
嫌な予感がすると思って振り返ってみると
案の定あの憎たらしい1年ボウズがいた。
「うわ、日吉さん。なにやってんの?こんなとこで」
「なにって、見てわかるだろ」
「わかんないから聞いてるんじゃん」
こいつ、俺と明日香が幼馴染みってことを知らないのか?
いや、知ってて言ってるのか?
明日香を見ると、仲良いねぇなんて
呑気なこと言ってやがるし、仲良いわけがないだろ。
「おーい越前なにして…って、明日香やっぱ来たんだな!」
「明日香ちゃんじゃーん!」
「こら英二、抱きついたら駄目だって」
同じ都内にいるんだから
こういう事態もあり得る。
あり得るが、このタイミングで
青学テニス部全員と出くわすなんて、最悪だ。
「日吉と二人で来たんだね」
「先約というのはこのことだったのか」
手塚さんの表情はよくわからないが
不二さんは笑ってるようで笑ってないし
チクチクと言葉の節々に刺がある気がするのは
俺の気のせいなのか…
『毎年二人で来てるんです。ね、若』
「あ、あぁ。そうだな」
「…ねぇ、明日香先輩も一緒に回ろうよ。
日吉さんも来てもいいんじゃない?」
越前のやつ、何言ってるんだ。
俺一人だけここに交ざれって?
嫌がらせにも程があるだろ。
先輩達もいるわけだし、明日香も断りにくいはずだ。
それに、会話から察するに恐らく明日香も
誘われていたんだろう。
「おい、越前。それは日吉に悪いだろ」
「そうだよ、せっかく二人で来てるんだ。
邪魔しちゃ悪いよ」
「日吉が嫌がっている確率100%」
乾さんはどうでもいいとして
海堂と河村さんには感謝しかない。
この二人は本当に青学の良心、と思う。
『うん、皆ごめんなさい。
今日は若と来てるから一緒には行けない。
久しぶりに若に会えるの楽しみにしてたから、ごめんね』
明日香の意外な言葉に驚いていると
ぐいっと手を引かれた。
『それじゃ皆また部活でね!』
ぽかん、とする青学メンバーを残して
俺はただ明日香に引っ張られてその場を去った。
「お、おい。よかったのか?」
『ん?何が?』
「・・・・・もともと誘われてたんだろ?」
『誘われてはいたけど、若の嫌なことはしたくないし
それに、私は若とふたりが良かったの』
無邪気な顔にドキッとする。
あんなにハッキリと断ってくれたこと
俺が嫌がっていると理解してくれていたこと
明日香も、ふたりで過ごしたいと思っていてくれたことが嬉しい。
『それにね、確かに学校も部活も楽しいよ。
でもやっぱり、若がいたらなって思っちゃうこともある。
幼稚舎のときみたいに同じクラスだったら
一緒に帰ったりできたらって・・・』
俺を頼って、弱音を吐いてほしいなんてことを思っていたが
いざ明日香が寂しそうな、悲しそうな表情をすると
そんな顔はさせたくないと思う。
「俺は・・・いつも、そう思ってる。
同じ学校だったら
青学のマネージャーじゃなくて、氷帝のマネージャーだったらって」
『若も寂しいって思ってくれてるってこと?』
「当たり前だろ・・・」
『・・・そっか、嬉しい。本当は初詣もちょっと不安だったんだ。
人混み嫌かなー、面倒かなーって』
「・・・お前と出かけるなら、別にどこだって良い」
明日香は珍しく顔を赤くして照れているようだった。
俺も珍しく普段は言えないようなことをスラスラと言えるのは
明日香の寂しいという気持ちがわかったからか
それとも青学のやつらとの楽しそうな様子を見たせいか。
どちらにせよ、この可愛い幼馴染と
これから先も一緒にいたいという気持ちが
強くなったのは確かだった。
後日、部活へ行くとニヤニヤとした顔の向日さんがいた。
なに気持ち悪い顔してるんですかと問えば
俺と明日香が手を繋いでいる写真が
菊丸さんから送られてきたという。
あの人め、とは思ったがせっかくなので写真は転送してもらった。
(えー!予想外だったにゃー)
(どうしたの?英二)
(向日に日吉のデレ写真送って、からかわれちゃえーって思ってたら
データ欲しいって言ってきたんだって)
(へぇ、日吉って案外メンタル強いね)
(いや、菊丸先輩も不二先輩も怖いっス)
(日吉くん、葉山さんのこと本当に好きなんだろうね)
(面白くないんだけど)
(越前、お前姉ちゃん取られたって気分なんだろ~?)
(何、桃ちゃん先輩。その顔やめてくんない?)
(いや、どっちかっていうと俺らのほうが日吉から取った側じゃ・・・)
(海堂はさっきからどっちの味方なんだい・・・?)