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新年早々初詣に行こうよ
と幼馴染の明日香から連絡が来た。
この寒く、人も多い時期に物好きだな、と皮肉を言いつつも
毎年一緒に初詣に行くのが恒例化している。
本人には口が裂けても言わないが
内心楽しみにしてはいるのだ。
明日香は青学に通っていて
青学テニス部のマネージャーをしている。
幼稚舎までは一緒だったのだが、親の仕事の都合上
中学に上る前に引っ越してしまった。
俺は家が近いこともあり、昔からよく一緒にいた。
古武術の稽古にも来ていたので
そのまま家で夕飯を食べることもあった。
転校しても変わらず連絡をくれるのは正直嬉しいが
会うたびに大人っぽくなっていく姿に少し戸惑う。
待ち合わせた神社は、お互いの家の丁度中間にある
この辺りでは割りと大きな神社だ。
雑誌でパワースポットだと紹介されてからは
参拝客もかなり増えた。
昔はそこまで人も多くなくて丁度よかったんだがな。
待ち合わせた時間よりも割りと早めに着いたので
“着いた”と連絡すると“私ももう着いてる”と返事が来た。
慌てて明日香の姿を探す。
…あいつ、何故かいつも絡まれるんだよな。
『いや、あの、待ち合わせしているので』
「おっちゃんらが一緒に待っててあげるって!」
『いえいえ、本当に大丈夫ですから…』
ほらな。いつもこれだ。
今回は酔っぱらいか。
「待ってて頂かなくてもう結構です。
ほら、明日香行くぞ」
『あ、若!』
まあ、害はないただの酔っぱらいだったらしく
兄ちゃんイケメンだな!
嬢ちゃんよかったな!と背後から声を掛けられた。
「ったく、もう少し警戒心を持てって言っただろ。
なんでいつもお前はこうなるんだ」
『いやぁ、なんでだろうね?
普通にしてるだけなんだけど、不思議だよね』
人通りの落ち着いた所で説教するも
当の本人はなんとも思っていなさそうだ。
というか、俺は何回この話をしてるんだよ。
『せっかく久しぶりに会えたのに
新年は説教から始まるの?』
「え…あ、あぁ」
『明けましておめでとう。今年もよろしくね』
「…明けましておめでとう」
『よろしい』
いや、なんで俺が怒られてるみたいになってるんだよ。
いつもいつの間にかこいつのペースに乗せられる。
くそ、下克上だ。
なんて思っていると
ふらふらと歩きだしたから慌てて明日香を追いかけた。
『そっちはどう?』
「別に。これと言って変わったことはない」
『つまんないなぁ。跡部さんの面白話とかないの?』
「まあ…そうだな………あの人
うまか棒と3円チョコの金額を知って
どうやって収益上げてるんだ、経営困難かって言って
製造会社の社長に電話してたぞ」
『ちょっとツッコミどころが…』
「そのあと、学校宛に大量のうまか棒と3円チョコが届いた」
『絶対援助してるじゃん!』
今まで食べたことなかったの?
なんで社長の電話知ってるの?
いくら出したんだろ?
と明日香は楽しそうに笑う。
「お前はどうなんだよ」
『ん?私はそうねぇ、特別なことはないけど
毎日楽しいよ!』
楽しいと言ってるのに、なぜか素直に喜べない。
青学でうまくやっているだろうかと心配にもなる半面
どこかで俺を頼ってほしい、“やっぱり若がいてほしい“と
弱音を吐いてほしいと思ってる自分がいて
我ながら女々しくて嫌になる。
「あれ?明日香先輩じゃん」
と幼馴染の明日香から連絡が来た。
この寒く、人も多い時期に物好きだな、と皮肉を言いつつも
毎年一緒に初詣に行くのが恒例化している。
本人には口が裂けても言わないが
内心楽しみにしてはいるのだ。
明日香は青学に通っていて
青学テニス部のマネージャーをしている。
幼稚舎までは一緒だったのだが、親の仕事の都合上
中学に上る前に引っ越してしまった。
俺は家が近いこともあり、昔からよく一緒にいた。
古武術の稽古にも来ていたので
そのまま家で夕飯を食べることもあった。
転校しても変わらず連絡をくれるのは正直嬉しいが
会うたびに大人っぽくなっていく姿に少し戸惑う。
待ち合わせた神社は、お互いの家の丁度中間にある
この辺りでは割りと大きな神社だ。
雑誌でパワースポットだと紹介されてからは
参拝客もかなり増えた。
昔はそこまで人も多くなくて丁度よかったんだがな。
待ち合わせた時間よりも割りと早めに着いたので
“着いた”と連絡すると“私ももう着いてる”と返事が来た。
慌てて明日香の姿を探す。
…あいつ、何故かいつも絡まれるんだよな。
『いや、あの、待ち合わせしているので』
「おっちゃんらが一緒に待っててあげるって!」
『いえいえ、本当に大丈夫ですから…』
ほらな。いつもこれだ。
今回は酔っぱらいか。
「待ってて頂かなくてもう結構です。
ほら、明日香行くぞ」
『あ、若!』
まあ、害はないただの酔っぱらいだったらしく
兄ちゃんイケメンだな!
嬢ちゃんよかったな!と背後から声を掛けられた。
「ったく、もう少し警戒心を持てって言っただろ。
なんでいつもお前はこうなるんだ」
『いやぁ、なんでだろうね?
普通にしてるだけなんだけど、不思議だよね』
人通りの落ち着いた所で説教するも
当の本人はなんとも思っていなさそうだ。
というか、俺は何回この話をしてるんだよ。
『せっかく久しぶりに会えたのに
新年は説教から始まるの?』
「え…あ、あぁ」
『明けましておめでとう。今年もよろしくね』
「…明けましておめでとう」
『よろしい』
いや、なんで俺が怒られてるみたいになってるんだよ。
いつもいつの間にかこいつのペースに乗せられる。
くそ、下克上だ。
なんて思っていると
ふらふらと歩きだしたから慌てて明日香を追いかけた。
『そっちはどう?』
「別に。これと言って変わったことはない」
『つまんないなぁ。跡部さんの面白話とかないの?』
「まあ…そうだな………あの人
うまか棒と3円チョコの金額を知って
どうやって収益上げてるんだ、経営困難かって言って
製造会社の社長に電話してたぞ」
『ちょっとツッコミどころが…』
「そのあと、学校宛に大量のうまか棒と3円チョコが届いた」
『絶対援助してるじゃん!』
今まで食べたことなかったの?
なんで社長の電話知ってるの?
いくら出したんだろ?
と明日香は楽しそうに笑う。
「お前はどうなんだよ」
『ん?私はそうねぇ、特別なことはないけど
毎日楽しいよ!』
楽しいと言ってるのに、なぜか素直に喜べない。
青学でうまくやっているだろうかと心配にもなる半面
どこかで俺を頼ってほしい、“やっぱり若がいてほしい“と
弱音を吐いてほしいと思ってる自分がいて
我ながら女々しくて嫌になる。
「あれ?明日香先輩じゃん」
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