★君のヒーロー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『人拐いって…誘拐?人身売買のこと?』
久しぶりに訪れたヘリオードの街で
ユーリ一行は物騒な噂を耳にする。
「よくわからないけど、子供や女の人が
連れ去られるってことが度々あってるみたい…」
「騎士団がいるってのに、
随分と大胆なことする奴がいるんだな」
カロルが宿屋の店主から聞いた話によると
今まで3人が姿を消した。
そのうち1人は逃げ出して来て無事だったそうだが
あとの2人は戻っては来ていない。
逃げ出して来たのは子供で
その子が言うには、街外れで一人でいるところを
後ろから袋を被せられ、そのまま馬車に乗せられたという。
馬車から上手く逃げ出せたから
戻って来れたようだった。
「あら、困ったわね。
ユーリとおじさま、フレン以外は
狙われる対象だから気を付けなくっちゃ」
「あんたは大丈夫だから安心して」
「皆で行動しておいたほうが良さそうじゃの」
マイはカロル達の話を聞きながら
ここでもし狙われるなら
パティかエステルだろうから
二人には単独行動は絶対にさせられないな、と
考えていたのだが
すかさずレイヴンから
マイちゃんも気を付けなさいね、と声を掛けられた。
案外、彼は心配性なのだなとマイは思う。
ヘリオードでの用事は済んだのだが
たまにはゆっくりしようということで
それぞれ休むことになった。
マイはベッドに座るも、なんとなく嫌な予感がした。
自室の窓から外を見てみると
宿屋をこっそりと抜け出すカロルの姿を見つけた。
(大人しくしておけって言われたのに…)
マイはレイヴンかユーリに声を掛けようかと思ったが
すぐに連れて戻るつもりでいたので
一人でカロルのもとへと向かった。
カロルは街の隅々を見てまわっているようだった。
マイは後ろから近づいて
カロルの両肩にポンっと手を置く。
『一人で行動するなって言われたでしょ』
「マイ!びっ、びっくりした……」
『宿屋に戻ろう?』
「でも…気になって…」
俯くカロルにマイは仕方ないなあと呟き
カロルに付き合うことにした。
正義感の強い少年は、この誘拐事件が気になっているのだ。
だが心当たりがあるわけでもなく
ただ、やみくもにそこら辺を見回っている。
皆に相談して、ちゃんと本腰入れて
捜索したほうがいいのかもしれない、と
マイが悩んでいると
ちらり、と視界に光るものがちらついた。
茂みの中に何か光るものが
落ちていることに気がづいたマイは
カロルから少し離れて拾いに行く。
落ちていたのは鳥が描かれたバッチだった。
(あれ?これ、どこかで見たことが・・・)
マイは思い出した。
そしてカロルに声を掛けようとしたと同時に
後頭部に鈍い痛みが走る。
薄れゆく意識の中、この手がかりをどうにかして
仲間たちに伝えなければと思い
マイは握りしめていたバッチを
カロルがいるであろう方向に向かって投げ捨てた。
「ねえマイ、やっぱり僕ユーリたちに相談するよ。
こんなの、放っておけない・・・って、あれ?マイ?」
呼びかけても返事がない。
先に宿屋に戻ったのだろうか、とも考えたが
マイが自分一人を置いて戻るわけはない、と思い
カロルは急いで仲間たちのもとに走った。
久しぶりに訪れたヘリオードの街で
ユーリ一行は物騒な噂を耳にする。
「よくわからないけど、子供や女の人が
連れ去られるってことが度々あってるみたい…」
「騎士団がいるってのに、
随分と大胆なことする奴がいるんだな」
カロルが宿屋の店主から聞いた話によると
今まで3人が姿を消した。
そのうち1人は逃げ出して来て無事だったそうだが
あとの2人は戻っては来ていない。
逃げ出して来たのは子供で
その子が言うには、街外れで一人でいるところを
後ろから袋を被せられ、そのまま馬車に乗せられたという。
馬車から上手く逃げ出せたから
戻って来れたようだった。
「あら、困ったわね。
ユーリとおじさま、フレン以外は
狙われる対象だから気を付けなくっちゃ」
「あんたは大丈夫だから安心して」
「皆で行動しておいたほうが良さそうじゃの」
マイはカロル達の話を聞きながら
ここでもし狙われるなら
パティかエステルだろうから
二人には単独行動は絶対にさせられないな、と
考えていたのだが
すかさずレイヴンから
マイちゃんも気を付けなさいね、と声を掛けられた。
案外、彼は心配性なのだなとマイは思う。
ヘリオードでの用事は済んだのだが
たまにはゆっくりしようということで
それぞれ休むことになった。
マイはベッドに座るも、なんとなく嫌な予感がした。
自室の窓から外を見てみると
宿屋をこっそりと抜け出すカロルの姿を見つけた。
(大人しくしておけって言われたのに…)
マイはレイヴンかユーリに声を掛けようかと思ったが
すぐに連れて戻るつもりでいたので
一人でカロルのもとへと向かった。
カロルは街の隅々を見てまわっているようだった。
マイは後ろから近づいて
カロルの両肩にポンっと手を置く。
『一人で行動するなって言われたでしょ』
「マイ!びっ、びっくりした……」
『宿屋に戻ろう?』
「でも…気になって…」
俯くカロルにマイは仕方ないなあと呟き
カロルに付き合うことにした。
正義感の強い少年は、この誘拐事件が気になっているのだ。
だが心当たりがあるわけでもなく
ただ、やみくもにそこら辺を見回っている。
皆に相談して、ちゃんと本腰入れて
捜索したほうがいいのかもしれない、と
マイが悩んでいると
ちらり、と視界に光るものがちらついた。
茂みの中に何か光るものが
落ちていることに気がづいたマイは
カロルから少し離れて拾いに行く。
落ちていたのは鳥が描かれたバッチだった。
(あれ?これ、どこかで見たことが・・・)
マイは思い出した。
そしてカロルに声を掛けようとしたと同時に
後頭部に鈍い痛みが走る。
薄れゆく意識の中、この手がかりをどうにかして
仲間たちに伝えなければと思い
マイは握りしめていたバッチを
カロルがいるであろう方向に向かって投げ捨てた。
「ねえマイ、やっぱり僕ユーリたちに相談するよ。
こんなの、放っておけない・・・って、あれ?マイ?」
呼びかけても返事がない。
先に宿屋に戻ったのだろうか、とも考えたが
マイが自分一人を置いて戻るわけはない、と思い
カロルは急いで仲間たちのもとに走った。
1/4ページ