氷帝の日常
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「練習の前にミーティングだ」
委員会で少し遅れた跡部部長と忍足先輩が揃うと
部室に全員集められた。
今週末は、青学と立海との合同練習を控えている。
そのことについてのミーティングだった。
マネージャーになって、はじめての合同練習。
正直なところ、少し緊張している。
青学と立海にもマネージャーはいるのだろうか?
私はどう動けばいいのだろうか?
「嬢ちゃん。かわええ顔が台無しやで?」
あれこれ考えていると眉間にシワでも寄っていたのだろうか
忍足先輩が声を掛けてくれた。
『色々と考えてしまって』
「嬢ちゃんの指示は跡部がちゃんと考えてるから
心配あらへんで」
『あとで聞いてみます』
忍足先輩は空気の読める人だ。
すぐに場の雰囲気を察して
動いてくれるところがすごいと思う。
ミーティングも終盤というときに
跡部部長がいきなり私の方を見た。
「玲、お前には全体マネージャーとして
動いてもらうことにはなるが
いいか、俺たちからは離れるなよ」
『……は?』
全体マネージャーなのに、氷帝メンバーから
離れるな、という指示は物理的に無理ではないだろうか。
そもそも、どういう意図なのだろう。
「納得していない顔だな。
意見があるなら聞いてやる」
『全体マネージャーの仕事は他校の皆さんの
マネージャーってことですよね?』
「そうだ」
『でしたら他校の皆さんと関わらなければ
仕事はできません。
氷帝メンバーから離れるな、というのは無理です』
「あーん?関わるな、とは言ってねえ。
俺たちから離れるなと言っている」
意味がわからないのか?という顔をされるのが
段々と腹が立ってきた。
『……私がドリンクひとつ、
青学の手塚さんに渡すとしても
跡部部長がついてくるということですか?』
「なんでそこで手塚が出てくる」
『いや、手塚さんは例えで言ってるだけです。
論点がズレてるんですが』
そこから先は何を言ってもなかなか
私が言ってることが伝わらないし
忍足先輩と宍戸先輩、向日先輩は笑ってるし
鳳先輩と樺地先輩は心配そうにしてるし
日吉先輩は呆れてるみたいだし
ジロー先輩は寝てるし…
『わかりました。
要は見える位置に居ればいいってことですね。
善処します。それでは、まだ準備が残ってるので
失礼します』
徐々に苛立ってきていたので
バタンと思い切りドアを閉めて出てやった。
そんなにも私が他校の方々に
迷惑を掛けるとでも思っているのだろうか。
年下だからといって、甘くみすぎではないだろうか。
跡部部長は氷帝テニス部だけではなく
氷帝を背負っていると言っても過言ではない。
素直に、人として尊敬している。
だけど、たまにこうやって意見が合わずに
真っ向勝負することがある。
こうなったら、本当に手塚さんにドリンクを
渡しに行ってやろう。
幸村さんや越前くんに話しかけてみよう。
そして仕事は完璧にこなして見せる。
よしっ!と意気込んで
週末の合同練習が楽しみになった。
「跡部、失敗やな」
「……」
「玲のやつ、怒ってたなー」
「まあ、あの言い方はないでしょう」
「他校の男に気を付けろって言えばすんだのによ」
「玲ちゃん、可愛いですからね」
「ウス…」
「あとべー?」
「…あいつ、手塚が好きなのか?」
「……………」
委員会で少し遅れた跡部部長と忍足先輩が揃うと
部室に全員集められた。
今週末は、青学と立海との合同練習を控えている。
そのことについてのミーティングだった。
マネージャーになって、はじめての合同練習。
正直なところ、少し緊張している。
青学と立海にもマネージャーはいるのだろうか?
私はどう動けばいいのだろうか?
「嬢ちゃん。かわええ顔が台無しやで?」
あれこれ考えていると眉間にシワでも寄っていたのだろうか
忍足先輩が声を掛けてくれた。
『色々と考えてしまって』
「嬢ちゃんの指示は跡部がちゃんと考えてるから
心配あらへんで」
『あとで聞いてみます』
忍足先輩は空気の読める人だ。
すぐに場の雰囲気を察して
動いてくれるところがすごいと思う。
ミーティングも終盤というときに
跡部部長がいきなり私の方を見た。
「玲、お前には全体マネージャーとして
動いてもらうことにはなるが
いいか、俺たちからは離れるなよ」
『……は?』
全体マネージャーなのに、氷帝メンバーから
離れるな、という指示は物理的に無理ではないだろうか。
そもそも、どういう意図なのだろう。
「納得していない顔だな。
意見があるなら聞いてやる」
『全体マネージャーの仕事は他校の皆さんの
マネージャーってことですよね?』
「そうだ」
『でしたら他校の皆さんと関わらなければ
仕事はできません。
氷帝メンバーから離れるな、というのは無理です』
「あーん?関わるな、とは言ってねえ。
俺たちから離れるなと言っている」
意味がわからないのか?という顔をされるのが
段々と腹が立ってきた。
『……私がドリンクひとつ、
青学の手塚さんに渡すとしても
跡部部長がついてくるということですか?』
「なんでそこで手塚が出てくる」
『いや、手塚さんは例えで言ってるだけです。
論点がズレてるんですが』
そこから先は何を言ってもなかなか
私が言ってることが伝わらないし
忍足先輩と宍戸先輩、向日先輩は笑ってるし
鳳先輩と樺地先輩は心配そうにしてるし
日吉先輩は呆れてるみたいだし
ジロー先輩は寝てるし…
『わかりました。
要は見える位置に居ればいいってことですね。
善処します。それでは、まだ準備が残ってるので
失礼します』
徐々に苛立ってきていたので
バタンと思い切りドアを閉めて出てやった。
そんなにも私が他校の方々に
迷惑を掛けるとでも思っているのだろうか。
年下だからといって、甘くみすぎではないだろうか。
跡部部長は氷帝テニス部だけではなく
氷帝を背負っていると言っても過言ではない。
素直に、人として尊敬している。
だけど、たまにこうやって意見が合わずに
真っ向勝負することがある。
こうなったら、本当に手塚さんにドリンクを
渡しに行ってやろう。
幸村さんや越前くんに話しかけてみよう。
そして仕事は完璧にこなして見せる。
よしっ!と意気込んで
週末の合同練習が楽しみになった。
「跡部、失敗やな」
「……」
「玲のやつ、怒ってたなー」
「まあ、あの言い方はないでしょう」
「他校の男に気を付けろって言えばすんだのによ」
「玲ちゃん、可愛いですからね」
「ウス…」
「あとべー?」
「…あいつ、手塚が好きなのか?」
「……………」
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