氷の女王
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彼女の笑った顔が見たい、と
思うようになったんはいつの頃からか。
彼女、南條さんは転校生。
転校してきて2カ月が経ったけど
あまり話さへんし、笑わへん。
話しても
『ありがとう』
『おはよう』
『さよなら』
『ええ』『そう』『いいえ』
そのくらい。
それに感情が薄いっちゅーか、反応がない。
でも頭はええし、運動もできてなにより、美人。
ごっつい、美人。
いつからか、【氷の女王】なんて異名がついた。
別にクラスが嫌いとか
そんなんでもなさそうやし、なんでなんやろ。
家でもあんな感じなんやろか?…まさか。
この四天宝寺に馴れへんだけ?
「白石、南條さんのこと、見すぎやろ」
謙也の声でハッとする。
無意識に彼女のことを見ていた。
「いや…所作が綺麗やなー思てん」
「確かに本読む姿とか絵になるよなー、しゃべらへんけど」
兄弟はいるのか、好きな食べ物はなにか
今なに読んでるのか、休みの日は何してるのか…
なんでこんなに、気になってんねん、俺。
「謙也、明日からちょっと南條さんに話しかけてみるわ」
「お、おん。なんやようわからへんけど」
次の日の朝、どう話しかけようか悩んでいたら
前を南條さんが歩いていた。
よし、仲良くなろう作戦スタートや。
「南條さん!おはようさん」
驚いたのかビクッと反応する南條さん。
振り向く姿も綺麗やなーなんて思う。
『お、おはよう』
本当は話したいけど今は挨拶だけ。
長期戦や。
あんまりガンガン話しかけても余計に
距離を取られそうだし
少しずつ、話しかけることにした。
「南條さん、四天宝寺には慣れた?」
『…ええ』
「いつも何読んでるん?」
『色々』
「好きな食べ物は?」
『…お寿司』
毎日話しかけていると徐々に馴れてくれたのか
最初の刺々しさが少し減ってきた気がする。
本当は今日昼何食べるのか聞いて
嫌いな食べ物は?と会話を続けるつもりだったけど
昼休みになった瞬間謙也に引っ張られて、
財前と三人屋上で食べることになった。
「白石、ほんまに毎日話しかけてんねんな。心折れへん?」
「ん?そんなことないで。ちゃんと答えてくれるし。
好きな食べ物聞いたらな、あの子、“お寿司”って答えて
“お”付けるんやな~って。可愛いよなあ」
謙也と財前が哀れみの視線を送ってくる。
「南條さんって、うちのクラスでも話題になってますよ」
「え?そうなん?」
「ごっつい綺麗な人が転校してきたーって」
「モデルでもやってそうな見た目やもんな」
「でも話さへんキャラなんすね」
「せやからな、今白石が頑張ってんねん」
「…千歳先輩と、この前楽しそうに話してましたけど」
「え…?」
思うようになったんはいつの頃からか。
彼女、南條さんは転校生。
転校してきて2カ月が経ったけど
あまり話さへんし、笑わへん。
話しても
『ありがとう』
『おはよう』
『さよなら』
『ええ』『そう』『いいえ』
そのくらい。
それに感情が薄いっちゅーか、反応がない。
でも頭はええし、運動もできてなにより、美人。
ごっつい、美人。
いつからか、【氷の女王】なんて異名がついた。
別にクラスが嫌いとか
そんなんでもなさそうやし、なんでなんやろ。
家でもあんな感じなんやろか?…まさか。
この四天宝寺に馴れへんだけ?
「白石、南條さんのこと、見すぎやろ」
謙也の声でハッとする。
無意識に彼女のことを見ていた。
「いや…所作が綺麗やなー思てん」
「確かに本読む姿とか絵になるよなー、しゃべらへんけど」
兄弟はいるのか、好きな食べ物はなにか
今なに読んでるのか、休みの日は何してるのか…
なんでこんなに、気になってんねん、俺。
「謙也、明日からちょっと南條さんに話しかけてみるわ」
「お、おん。なんやようわからへんけど」
次の日の朝、どう話しかけようか悩んでいたら
前を南條さんが歩いていた。
よし、仲良くなろう作戦スタートや。
「南條さん!おはようさん」
驚いたのかビクッと反応する南條さん。
振り向く姿も綺麗やなーなんて思う。
『お、おはよう』
本当は話したいけど今は挨拶だけ。
長期戦や。
あんまりガンガン話しかけても余計に
距離を取られそうだし
少しずつ、話しかけることにした。
「南條さん、四天宝寺には慣れた?」
『…ええ』
「いつも何読んでるん?」
『色々』
「好きな食べ物は?」
『…お寿司』
毎日話しかけていると徐々に馴れてくれたのか
最初の刺々しさが少し減ってきた気がする。
本当は今日昼何食べるのか聞いて
嫌いな食べ物は?と会話を続けるつもりだったけど
昼休みになった瞬間謙也に引っ張られて、
財前と三人屋上で食べることになった。
「白石、ほんまに毎日話しかけてんねんな。心折れへん?」
「ん?そんなことないで。ちゃんと答えてくれるし。
好きな食べ物聞いたらな、あの子、“お寿司”って答えて
“お”付けるんやな~って。可愛いよなあ」
謙也と財前が哀れみの視線を送ってくる。
「南條さんって、うちのクラスでも話題になってますよ」
「え?そうなん?」
「ごっつい綺麗な人が転校してきたーって」
「モデルでもやってそうな見た目やもんな」
「でも話さへんキャラなんすね」
「せやからな、今白石が頑張ってんねん」
「…千歳先輩と、この前楽しそうに話してましたけど」
「え…?」
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